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仏教ライフを考える西原祐治のブログです

ビフレンダーズ憲章

2019年10月28日 | 生命倫理
『現代の自殺―追いつめられた死:社会病理学的研究』(2017/11/23・石濱 照子 著) は、2013年度. 博士学位論文. 現代の社会病理現象としての自殺に関する人間科学的 研究. ―「追い込まれた死」の視点からの考察―. (東洋英和女学院大学大学院)を基本にして出版した本です。この本で知ったことですが、国際ビフレンダーズ憲章には、生きること死ぬことの自己決定の尊重が謳われているという。

ビフレンダーズとは、電話をとる人をビフレンダーと呼び、 befriendは「友達になる」「見方になる」「助ける」などの意味があり、専門家ではない「友達」としてある一定の期間、寄り添うという考え方にそった人という意味のようです。

国際ビフレンダーズの目的は、自殺率減少のためのボランティア活動を推進することで、憲章には「たとえそれが究極的に(そして残念なことだが)自分の命を終らせる選択を意味しても、問題解決の方法はコーラー(相談者)自身が決定するというコーラーの権利に言及するものである。」とあります。

相談者は、“「生きる死ぬを決めるのは本人」というスタンスで、「死なないで」とは言わないのが基本です”とあります。

以前、築地本願寺かどこかで開催された研修会で、「自殺防止センター」の西原由記子さんの講演を聴いたことがあります。同じ西原なので印象深く拝聴したことです。 “震える声で「あなたの決定を、ご尊重申し上げます」と伝えたら、女性の声の調子ががらっと変わり「わかってくださいますか。ありがとう」と言われたという”というエピソードを聞いたことがあります。誠に厳しい仕事です。
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