超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

LOST IN TIME (  ) trust over thirty tour 2013@恵比寿LIQUIDROOM 13.6.23

2013-06-25 19:41:05 | ライブレポ

















日曜日、LOST IN TIMEのライブを観に恵比寿へ行ってました。















一曲目の「Over」からして既に抜群のコンディションなのが伝わって来る鉄板の滑り出し、
だけどただ安定しているだけではなくグイグイと心の中に入ってくる歌の力がやはり凄まじかった
心地の良い緊張感の中で張り詰めながらも、躍動感も同時に感じられる塩梅がいいなあ、と思いつつ
「沈む船一つ救えやしない」「映る世界が悲しすぎて」等
感情移入せざるを得ない言葉がバシバシと自分の中で響き渡る
最後のフレーズのナチュラルさを含めて年始の新代田に匹敵するクオリティの「Over」でした
千葉と横浜は勢いを重視されてたんだけど、どこか張り詰めてる方がこの曲には似合うなあ、と感じた。

バンドとしての一体感が早くも垣間見れた切なさ溢れる「約束」から
イントロのメロディアスなベースラインに魅了された「花」へ、どんどんと旨味を増す序盤
バッキバキのサウンドにみずみずしいテンションが重なってこの辺はもう最高でした
「花」はコーラスワークも冴えててより新鮮に鳴ってるのが尚素敵で。


千葉でも相当好感触だった「誰かはいらない」、やっぱりBメロのクライマックス感が堪らなく
サビの静寂とのコントラストも芸術的で味わい深い仕上がりになっていました
このタイミングでやるには相応しい「通り雨」、
終演後にブッチャーズの「7月」が流れていた事も含めてサビのフレーズが真っ直ぐに突き刺さって来ました
一音一音がしっかりと活き活きしている感触は本当に足並み揃ってるなあ、という印象で嬉しかったです。
情念溢れる「シルエット」は感情を剥き出しにして歌う海北さんの姿が兎角鮮烈だった。

渾身の想いを込めて「列車」、終わった後に大きな拍手が巻き起こる
そして個人的に凄く素晴らしかったと感じた「キャラバン」。
この曲はアコースティックセットでしか聴いた事がなかったので、バンドアレンジが新鮮、な上に
生で聴くとかなりダンサブルな音像になるのが非常に楽しいなと
自分自身に頷くかのように歌われたフレーズの数々
元々あった純粋な気持ちに問いかける言葉たちに思いっきり揺さぶられながら
自分の素直な気持ちを炙り出せるような・・・そういう音として鳴っていました
あんまり演奏される機会の多くない曲ですけど、だからこそここで聴けて本当に嬉しかったです。
実直に勇気に変わってくれるような演奏だったと思う。

三井さんのギターの美しさが聴く度に高まっている「はじまり」、
この曲も前の曲に続いてダンサブルな一面も垣間見れてフロアも気持ちあったかい
そして新代田で感涙してしまった「バードコール」はこの日も抜けるように素晴らしくて
後半の感極まった三井さんのギター、壮大なスケール感を与えるアンサンブル
聴き手の背中を思いっきり押してくれるような力強さも感じられて
かなり情感に訴えかける仕上がりに。
最終的には音で伝えようとする姿勢に満ちているのが個人的にツボで魅了されてしまいました。


新譜から「30」「雨が降る夜」と続く
「雨が降る夜」は千葉の時と同じく「手を振るよ」ってフレーズの威力が私的には凄くて
相応の感情移入をしながら聴き入ってしまいました この曲すっげえ良い曲ですよね。ホントに。

ここで何と源ちゃんのドラムソロパートが挟み込まれる
いつものようにアグレッシブなドラミングをしながら宣伝/MCかと思いきや
恵比寿ビールの音楽に乗せて数分間ソロタイムと相当フィーチャーされて楽しかった
こういうのも含めて一人一人にスポットが当たる感覚が楽しかったですね
カウントを始めて26に達したところで「26」に入る、という演出も良かったです
凄い練られてていいなあ、と

シンガロングの雰囲気が心地良かった「26」を歌い終わった後
後半のアグレッシヴモードに突入宣言、まずは「青よりも蒼く」で抜群のスタートを切りました
「誰かが泣けば誰かが笑う」、一つ一つの言葉にしっかりと気持ちが込められてる丁寧さに感動しつつ
焦燥感を含む前のめりな音像に実直に心が盛り上がりを見せる
そして個人的に大好きな「スピンオフ」ではやはり海北さんの巻き舌が炸裂!
普段はおだやかで雄大な歌声なだけにいきなり攻撃的になる緩急がたまらない(笑)。
ヒリヒリしたメロディと併せてこの曲は本当にツボな場面の一つでした
千葉よりもきっちりブラッシュアップされてる感覚も尚素敵で。

磐石の盛り上がりを見せた「ココロノウタ」は海北さんの舞うようにベースを弾かれる姿が印象的
源ちゃんのドラムもこの曲では特に活き活きと鳴るなあ、と感じながら
続く「希望」では観客も含めたガムシャラな一体感に有無を言わさず興奮させられる
こういう感覚、オルガズムが味わえるからライブ通いは止められません
イントロから歓声が沸きあがってたので今やアンセムなんだなあ、と
ザクザクと鳴るギターの音色が気持ち良い曲ですね。

「歯を食いしばって僕らは生きてる」というフレーズで鳥肌が立った「旅立ち前夜」、
この曲も当時の勢い重視から今の情感重視な方向性に上手く嵌っていて違和感のない組み込みでした
盛り上がりも抜群だった事からこの曲も今はアンセムの一つとして受け入れられてる気がしましたね。

「最後の頁」の雄大なスケール感でもって本編は終了、
ただひたすらにシリアスに男らしく演奏するロストの面々に痺れた数時間でした
特にメンバー同士の波長の合いっぷりは実直に進化を感じさせてくれて良かったなあ、と
今のロストの全力を出し切れてたと思える充実のワンマンだったと思います。
これからのロストも凄いと思う。また、追いかけます。








セトリ
1.Over
2.約束
3.花
4.誰かはいらない
5.通り雨
6.シルエット
7.列車
8.キャラバン
9.はじまり
10.バードコール
11.30
12.雨の降る夜
13.Drum Solo
14.26
15.青よりも蒼く
16.スピンオフ
17.ココロノウタ
18.希望
19.旅立ち前夜
20.最後の頁
encore
21.翼
22.手紙
23.呼吸











三井さんのギターは観る度に上手くなってる感覚、
もっと言うとロストインタイムというものに寄り添えてる感覚があって
それを毎回感じるのがすっごく楽しみになってきました
三井さんのギター、めっちゃ素晴らしいと思います。過去のギタリストと比べてもね。
今、本当に良い時期なんだなあって言葉以上に演奏で確信出来ました。

アンコールでは熱量と感情の放出がいつも以上のインパクトだった「手紙」が特に良かったです
「呼吸」の余韻を残しながらしみじみと終わっていく感覚もまた好みでした
そして、昭和風の茶番映像(笑)を使って久々のホールワンマンが開催される事も最後に告知
そういう細かな仕込みやファン思いの構成も含めて抜群の出来だったなあ、とはっきりと思います。

感情の機微だったり、想いの根源だったりがしっかりと伝わって弾けた意義のある一夜でした。
ありがとうございました。





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