応援歌シリーズその2です。今回は椿屋四重奏「空に踊れば」です。
っていうか、いきなりですけど厳密に言うとそこまで応援歌って曲じゃない、
聴く人によっては別に応援歌でもなんでもない曲かもしれませんが
あくまで私個人的に励まされる曲という事で。
辛い気分の時に聴くような曲という事で。
空に踊れば アルバム「CARNIVAL」収録
日常生活でも何でもそうなんですけど
自分の想いだとか気持ちとかを伝える事って相当大変な事で
伝わる事、それ自体ある種の奇跡みたいなもんで
大抵自分が伝えるのが下手だから、ああ今回もそうなのか、って落ち込む事多数で。
人それぞれ、とはよく言いますが
本当にそう思ってるなら伝える事自体しないことで。
きっと誰でも「人それぞれ」って前提を越えて分かって欲しい部分なんていくらでもあると思う。
ただ、それを伝えるのは一筋縄ではいかない事で、心が折れる事も多数ですよ。
そんな状況、心持の時にそっと気分を慰めて送り出してくれる曲・・・個人的にはそういうイメージです。
「今夜はかなり
心が散らばって
部屋がまるで片付かない
ただ眠るしかすべがない」
この「眠るしかすべがない」ってのが分かりすぎるくらいに分かってしまうんですね。
そういう気分の時って意識を落とす事で逃げようとしますから。目の前のモヤモヤから。
「心が散らばって~」あたりの表現も何気によく分かって好きです。
むしろ整理されてる時のが少ないくらいだし。
詞を読む込むと、中田裕二自身の事が歌われてるのかな?と思うんですが
そういう無力感に苛まれる事って
ある種誰でも経験する事だと思うんだけど
それをここまで分かりやすく、気持ちよく出してくれてる事に頼もしさを感じて。
結構生々しさもあるから
普通こういうテーマの曲をポンとは出さないと思うんだけど、それも出してしまうという。
椿屋の「人間味」の部分が強く出ているような、そんな曲だと思う。
下から上を見上げるような曲が(実は)多いですから。
モヤモヤした状況に陥った時に、そっと感情に作用してくれるような
ある意味で言いたい事を言ってくれてるような
それによって気分が晴れるような。
個人的にはそんな曲です。
元々発売当時はそこまで好き、って訳でもなくジワジワと大きな曲に育っていった感じですね。
気が付けばそんな気分の時に心の中で鳴るようになっていた、というか。
興味があれば是非。
最後、「いつのことだか」で終わる締めも、良い具合にお茶を濁していて素敵です。
楽観する元気もない、っていうね。
その一方で「帰り道忘れた」ってフレーズがあるのがまたリアルで良い。