応援歌シリーズその3です。
今回も普通に考えれば、別に応援歌じゃないんですけど・・・。
あくまで自分が励まされる、って基準で。
初めて聴いた時から、色濃く自分の中に残っている名曲です。
この曲は是非評価されて欲しい、って思いますねえ。
PERIDOTSの「労働」です。
労働 ミニアルバム「PERIDOTS」収録
多分普通に聴くと、普通に良いポップソングなんです。
が、ある意味ではめちゃめちゃシビアな曲というか
淡々と現実的な事を歌っている曲で。
サビ最後の「働こう」ってフレーズがいやに強く刺さります。
端的に表すと、「受け入れる歌」っていうか。
例えば大切な人物との仲違いだったり、別れだったり、
自分の好きなものが消えてしまったり
それなりに人生生きてると色々あるよなあって感じなんですけど
じゃあその色々によって自分がどう変わったか、って考えると大して変わってはいなくて。
要は、何があっても結局は泣き寝入りして生きてくしかない、って歌なんですよね。
泣き寝入りって言い方は違うかもしんないけど
自分だって少し前に強烈な喪失を経験したけど、だからって歩けなくなる事はないし
他に楽しみがあるから
平気の平左でこうやって普通に生きて、生活して、活動もしているし。
「死ぬ」「消える」って事象を選択しない限り、それなりに楽しく生きていけると。
「君のいない世界にだって
おそらく何らかの幸せを見出す
そんなことは当たり前になってしまう
働こう」
このフレーズを初めて聴いた時
巷の流行り歌で「君がいない世界は~」っていうのがよく聴こえてきて
や、今でもたまに耳にするか。
それを耳で追ってるともう私はダメ、みたいな風にも聴こえたんですが
そういう歌に対しての一つの答え、というか突きつける現実っていうか。
そんなものを多くのリスナーが望んでいるとは思えない。
だからこそ、堂々とこういう曲を書いたのは偉いと感じますよ。
普通に考えて売れるわけないからね。
その意味でエポック・メイキング的楽曲だと思います。
またメロディもサウンドも流れるように穏やかなので、その美メロに身を任せるのも気持ち良い。
やっぱり、変にきれいごとを歌われるよりも
今向き合うべき現実を見せられる方が、前に進まなきゃな、って気にもなる。
この曲は恐らくずーっとコンスタントにリピートしていく類の曲だと思います。自分の中で。
突き詰めればもっと残酷な事実を歌っている歌だと思うんだけど
それは実際に聴いて紐解いて欲しい、って気持ちを込めて敢えて。