超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

Syrup16g全曲レビューその57「来週のヒーロー」

2013-01-06 19:30:53 | Syrup16g全曲レビュー









3ヶ月ぶりです。











来週のヒーロー           アルバム「syrup16g」収録











人間の本質的な部分は努力なんかで変えられるほど容易いものではなくて
その間で半永久的に苦しむものだと思ってるんですけど、きっと誰にでも光のような部分はあって
でもその光が最大公約数足り得るかははっきり言って生まれた時から決まってるんだと
個人的にはそう思います
自ら人のいない方向に進む人間なんて本当はいなくて
気が付いたらそういう人間になってしまっていた、ただそれだけの話
この歌の中では先週のヒーロー、来週のヒーローというフレーズが出てくるけど
「今週」という言葉は探しても探しても出てこない
イメージすらも出来ない
それはきっと、今必要とされるだけの光がないから、それを持ててないから
本当は始めから「今週」のヒーローになんかなれない事は結局分かってたんだけど
それでも、そういった光に焦がれて憧れて、今居る場所を偏屈に感じてしまう、そんな人間の為の歌。
憧れと現実を比べた時に鳴る小さな軋みが発生した時に頭に浮かぶ必需品のような歌。
その黄昏感はSyrup16gの楽曲の中でも群を抜いて色濃く刻まれていると思います
空っぽでどうしようもなくなった時に聴くべき一曲です。


でも、裏を返せば来週はヒーローになれるかもしれない
いつか努力を続けていければ理解される日が来るかもしれない・・・
勿論全ての努力は必ず結実するなんて真っ赤な嘘だと思ってますけど(不条理には勝てない)
それでも、叶わなくても成れなくても憧れ続けて目指す事だけは永久に出来る
それが死ぬまで続く
それが幸せか不幸かなんて自分には分からないけど、
でもただ単に黄昏を描いた曲ってだけじゃないのもまた事実だと個人的には思う。
「今週」じゃない
「今週」はきっと来ない
だけど達観出来るほど利口にもなれない。
そういう底辺を歩き渡る、それを続けようとする人に捧げる精一杯の哀愁ミドル・バラッド。
最も大事なのは資質を認めつつも一歩一歩進むその誠実さだと感じています。
その為にはきっとこういう曲に頼る事もまた必要な事で。








【いつかはわかってもらえるはず】






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