超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

色の歌シリーズ その3「白濁/ランクヘッド」

2011-05-26 00:17:10 | 音楽(テーマシリーズ)





色の歌シリーズ、その3は「白」です。個人的にも好きな色。ですが。

曲はランクヘッドの「白濁」です。





白濁         アルバム「地図」収録




真っ更な気持ちを保つのは難しい。
他人から見ればちっぽけな事でも感情は濁って
純粋な気持ちで居られなくなる。
だから汚い感情や
卑怯な考えを持ってしまうことも日常茶飯事で
つまりは真っ白いままでは生きてはいけないのだと。
そういう事に関しての悔しさや、また一種の憧れを描かせるような、そんな歌。

元々自分が考えてもいなかったことを
無為に気づかされ
それで得たものもあるけど、実際は失くしたものの方が多いと思う。
本当は純粋に生きたいって誰もが願っていると思うのに
その実沸くのは黒い感情ばかりで
誰もこの場から逃げ出せやしない。
でもそれは決して悲しいことじゃなくて
ある意味では普通であり、恒常であり。それを示唆しつつも

「君が夢見た色を今更僕が描こうとして」

と、捨てるばかりではない事もこの曲では描かれていて
それはロックンロールの
ロール的な観点からすると正解というか何と言うか。間違い挫折することもそうだけど
「知る」事に関してはよりリスクを伴う行動に違いない。
それによって色がくすんでしまうこともあるが
それもまた自分には違いなく
その意味では「自分だけの色」とも言えると思います。
だから、白濁でも、変化したとしても、それはそれで自分の色には違いなくて。
ってのを最新アルバムの「泥日」で答えとして出してる気がするんですよね。
そう考えると
後半の苦味を表現してるようなオルタナサウンドも納得、というか
元々好きだったんですけど、今はその影響もあって更にこの曲を理解できたような。そんな気もします。


他者の手によって歪められてしまった感覚や感性
それに対して考えることもありますが

「あの日の君は今もここにいるよ」

こうやって思い出せる能力もきちんと備わっているので、それがある種の救いにもなるのかな
なんて事を考えるような曲です。
ランクの名曲の一つです。
「白い声」とも若干迷ったんですが、こっちのがテーマには相応しい気がして。




「白」っていうのは純粋さの象徴としてよく使われる気がします。
marbleの「最後は白になる。」とかおとぎ話の「WHITE SONG」、前述の「白い声」もそうだし
でもその裏で今回の曲の様に
汚される象徴として使われるような事もあって
その点だとこの曲はより普段使われるテーマ以上に切り込んでるな~と思って。
タイトルも凄く秀逸だと思う。そっちの意味には捉えないで下さいね(笑)。

あとNICOの「ホログラム」なんかも候補でしたが、なんせタイトルに色が入ってないので却下です。



第1回 オレンジ/tobaccojuice
第2回 RED/LOSTAGE
第3回 白濁/ランクヘッド




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