超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

The Essential Sounds From The Far East./DMBQ

2010-06-28 23:21:17 | 音楽(旧譜レビュー)


最近、KING BROTHERSが新譜を出しまして、そこそこ盛り上がってくれてるのがとても嬉しいんですけど
同系統だと思われるこのバンドにも新譜のリリースを期待してたりします。
 という訳で、割とコンスタントにやれてる旧譜レビュー、
今回はDMBQの「The Essential Sounds From The Far East.」です。
そろそろじゃないか、という期待も込めて。




まあ、そもそもDMBQとは何ぞや?ってところから書かなきゃなのかな、って思いますが
凄く分かりやすく言うと怒髪天の増子兄の弟がやっているバンドです。
というか昔は知名度なんてほぼ変わらなかったんですけどね。
しかし今は動員・売り上げ共に差があるため、こういう言い方が一番分かりやすいのかな、っていう。
 勿論、やってる音楽は似ても似つかないものです。
正反対というか、水と油的な。
声は同じなのにね。

それで、このアルバムなんですけど
彼らのアルバムの中では一番ポップで、キャッチーな作品なんじゃないか、って思ってます。
というのも、基本DMBQの音楽って本当にマニアックなリスナーに向けて作られてる音楽というか
完全に好き放題やってる感じで、聴き手への配慮を全く感じないんですよね。
無論、その好き放題やってる感~こそDMBQの最大の魅力なんですけど
このアルバムは先に海外でのリリースになってた為か
分かり易くDMBQの武器や魅力的なポイントをふんだんに詰め込んだアルバムになっていて。
ボーナストラック入れれば12曲なんですけど、聴き終えた後の満足感が非常に高いですね。
お腹いっぱい、っていうか。
フルにDMBQの魅力を堪能できるアルバムになっていると思う。


そのDMBQの魅力とは何なのか。
それはもう、有無を言わさずロックンロールと認めざるを得ない感じ。
ロックとしか形容できない雰囲気に満ちている感じ。
リフ、グルーヴ、シャウトの効いたボーカル、どれをとっても最高!と思える感じ。
つまりは、理屈を超えた部分での気持ち良さ。
それに加えて、強烈なねじれ感。
音楽のバックボーンとしては古き良き王道ロックが元にあると思うんですけど
それだけではなくて、
非常にアングラっぽい部分も持ちあわせているというか、
まあ実際アングラの存在なんですけど(笑)
ひねった部分を往々にして出してきてるというか。
 常にエンジンが掛かってるようなぶっ放し気味のロックンロールは、あれこれ考える前に
自然と体が動いてしまう気持ち良さがあります。
あると思うのです。
それを感じてもらうためにも、是非聴いてもらいたい一枚ではあります。
少々敷居は高いかもしれないけど
その分一度ハマったらずっと聴き続ける事が出来ると思いますから。
そういうアルバムになってると思う。

もうどの曲も頭がグア~ッってなるくらい良い、というか感じれるんですけど
特に1曲目の「She walks」の破壊力は凄くて
リリース以来一向にヘビロテしてるというか
ちょくちょく聴かずにはいられないインパクトを孕んだ楽曲として鳴っています。
たまに、この曲があまりにも格好良すぎて、ここから先に進めない時とかもあったりね。
 でも、その他にも彼らお得意のねじれ感満載の「Mo-Ya Mo-Ya」、
シャウトだけで聴かせる驚きの一曲「Mirror Baby」、
どんよりとしたディープなバラッド「Dm」、
キレ味抜群のリフが忘れられない「Nothing」、
日本盤のみのボーナストラック、でも本遍に入ってても違和感のない「Wild Hue」等個性のある楽曲がいっぱい!
似てるようで、よくよく聴くと実に多彩な面が目立つアルバムだって事がよく分かります。
途中にインストを入れているのも良いアクセントになってると思う。

とにかく、ツボに来るフレーズやビビッとくるシャウトだらけのこのアルバム。
今のところ最新作ってのもありますけど
入門編にもある意味ピッタリかもしれない。
キャッチーな面を学ぶ、っていう点で。
これより過去の作品は更にマニアックだったりしますからね。
そんなDMBQの世界にどっぷりと浸かるのも面白いと思いますが。他にいないからね、こんなバンドは。



色々書きましたけど、聴けば一発で好きか嫌いかが分かる音楽だと思うので、ロックンロール好きは是非、
ってのが最終的に言いたい事ですか。
爆音で踊っちゃって下さい。





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