超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

Syrup16g全曲レビューその20「ハピネス」

2011-02-03 01:25:45 | Syrup16g全曲レビュー






今年2回目。Syrup16g全曲レビューその20です。ようやく20か・・・。何気に構想から時間掛かるんだよな。

今回は「ハピネス」です。






ハピネス             アルバム「coup d'Etat」収録





シロップの解散ライブを観たのも約3年前の話なんですね。あれが自分の初武道館でした。
毎年この時期になると否応なく思い出してしまいます。

「青春は先週で終わった」

このフレーズが印象的な一曲ですが、あの時も自分の中の何かが終わった気がします。
取り合えず「これからどうしよう?」と思ったのは覚えてる。
とはいいつつ照れ笑いで再開、って感じなんですけど。
結局止まれないからね。
責任とか、あるし。


前の「根ぐされ」もそうでしたが、弾き語りのような音像でポロンポロンと鳴らされるギターに
蚊の鳴くような
でも時々ビックリするくらい意志の強い声を覗かせる曲で。
その抑揚の付け方は流石五十嵐、といったところ。
じっくりと沁みてくるしとやかな楽曲です。

昔から「普通」が嫌で、誰かとは違う自分でありたくて、でも結局は誰かと違うなんて事はなくて
自分の力に上限があることを知って
絶望して
絶望はするけれど、それしたところで「何?」って話で
結局日常に戻って
日常に戻りはするけれど、それでも「何?」って思いは消えなくて。
それを延々と繰り返すだけ。
生きながらにして、地獄。けど・・・それが人生、受け止めるべき人生なんでしょうね。

何もない人間は何もない人間で、何もないって事に苦しんでいる。
誰かと同じ道しか歩けない自分を常に悔やんでいる。
そんな切なさ。
を、じっくりと宥めてくれるような、確認させてくれるような。ビシッと心理を言い放ったような。
この曲を聴いて救われるって人も居ると思います。
言ってくれる事で救われる心もあります。
自分にとってそんな曲です。






個人的にSyrup16gの曲で特に好きじゃない曲は一曲もありません。
全曲好きだとハッキリと言い切れる。
だから、次何書くかを考えるのが楽しみだったり。





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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんわ (西京BOY)
2011-05-17 01:54:06
コメントありがとうございます。


まず代わりが効かないバンドですよね。彼以外にこんな音楽は作れない。
だからこそ新しい五十嵐のバンドにも期待していたんですが・・・
このレビューが終わるまでに動きあるかな?

>俺も特に好きじゃない曲は一曲もないんですが
ねえ?
本当に素晴らしい曲ばっかりですよね・・・だから書きがいが凄くありますよ。
何か一つでもいいから魅力を持って帰ってもらえたら光栄です。

>ここまで切なく歌えるのは
これなんですよね。
声に総てが詰まってるというか。
もちろん詞の素晴らしさも同時にあるんですが。
逆に悲しげな意味に聴こえますもんね。
色の付け方が上手いというか。


これからも今シリーズは続けていくので、是非よろしくです。
Unknown (Unknown)
2011-05-16 03:11:54
シロップはほんといいバンドだったと思います。
この曲俺も好きです。(っつっても俺も特に好きじゃない曲は一曲もないんですが)
頭はハピネスなんてアホみたいな歌詞をここまで切なく歌えるのは五十嵐くらいだと思います。

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