超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

食戟のソーマ 第49話「群狼」 感想(週刊少年ジャンプ 2013年 52号)

2013-11-25 15:15:53 | クロス・マネジ(WJ系)















◆食戟のソーマ

昔「超速スピナー」って漫画で
主人公のライバルの一人で再戦フラグを立てていたわっぱってキャラが
ぽっと出の上に正直弱そうな女の子に完敗した展開に凄く痺れた記憶があります
実力者!って感じの貫禄あるキャラがいかにもひ弱そうなキャラに負けるという「意外性」の演出
そういうのをこの選抜シリーズにも期待しているんですけど結果的にどうなりますかね

今回を見るに案外田所ちゃんが作中的ダークホースに起用されような気もしてきました
読者にとっては通過予想の有力候補に挙げられるキャラですけど、
でも作中では今でも「不安定なキャラ」扱いされてる現状と過去がある訳で
彼女を上位に進出させていく事で作中内での「意外性」を表現していく可能性もあるなあ・・・と。

とは言っても、ある程度の読者的波瀾も期待したい所。附田さんの手腕に期待です。


タクミは見事なまでの受けキャラだなあ・・・(笑



◆半目開き昔話/観寺風貴

「明るい人」の続編はないんですかね?
まああれは読切で完結させた方が美しいかもしれませんが
こんだけ可愛い女の子描けるんならああいうラブコメ風味のギャグ漫画を描いて欲しいですね
今回も金太郎に一寸法師が侵入した女の子たちと眼福っぷりが中々のものでした

勿論、ギャグ漫画としても当たり外れはあるもののそこそこ面白かったです
当たり外れっていうか様々な方向性を試してるので単純に好き嫌いの差異でしょうね
シュールかつ投げっぱなしのネタが特に気に入りました
どっちかと言えばスクエア向きな気がしなくもないけど、今後の掲載等にもまた期待したいですね。
金太郎のクマに関して言えば恐らく全神経を背中に集中させていたに違いない(笑)。
そう、「幕張」の塩田のように・・・。



◆恋のキューピッド 焼野原塵

この漫画、ヒロインのドアップ描写にやたら気合入れてますね
毎回その徹底っぷりが非常に印象に残るんですが
恐らく巻末コメントのやりとりから察するに古味さんのアシでもして影響受けたんでしょうか
そして伊達先パイのコミックスにも名前とイラストを連ねていたのでその影響も確実に受けています
ゴルゴンのキャラとか伊達先パイでも見かけましたしね(笑
こんだけアシ先の影響がストレートに出まくってる新人作家も中々いない気がします
その二つを読んでた身からすると影響の受けっぷりが読んでて案外心地良くもあります。
「ニセコイ」と「伊達先パイ」をそのまんま足して一切割ってない感じ。ある意味新しい組み合わせだ。

ただ、もっと突き抜けてもいい気もします。「ボンボン坂高校演劇部」みたく。期待。



◆クロクロク&ひめドル

なんでしょうね、同時に打ち切りだった訳ですが
お助けものだったクロクロクがラブコメに感じられて
ラブコメ要素の強かったひめドルが全然ラブコメだったと思えないという
中々に愉快・・・愉快というか変な印象を抱いてしまいました

「クロクロク」に関して言えば途中でバトルものみたいになってましたが
あれは多分初期の路線で人気がさっぱりだったからテコ入れしたんだろうと思います
だってバトル全くやってない8話の時点で最下位転落と物語自体受け入れられてなかったですからね

その辺は生き残りたい一心もあったのかな?と感じますが
個人的には最後の数話に関して言えば初期のような「読みにくさ」は大分緩和されてたと思う
今週のネームとかやりたい事がシンプルに伝わって来たので良かったんじゃないかな、と
あくまで私個人の趣向ですが会話のセンスは好きなので次はもっとシンプルなのが読みたいですね。


「ひめドル」に関しては、なんでしょうね
多分読切で受けたのって初々しい二人の関係性、笑えるやりとりなのであって
決して美容師要素とか少年誌的熱さではなかった気がしています
そういう点ではある意味昔の「タカヤ」と同じようなルートを辿ってしまった作品なのかも
「タカヤ」もコメディ、美少女で受けた作品なのに格闘・ハッタリ路線に変化してしまってたから・・・。
設定を肥大させ過ぎてるのもよくよく考えれば同じだなあ。

んーでも読切の完成度は高かったと思うのでこの結果は素直に残念です
1話の扉絵に今後出てくるであろうキャラ達を一杯描いてるんですが、まあ、
結果的には少ししか登場させられませんでした
「クロクロク」はネームの読みにくさが気になってたんですが
「ひめドル」は毎週毎週方向性が変わってるような別の意味で読みにくさを感じたので
もうちょっと方向性や作中のテーマをシンプルにしてみたらどうでしょうか

様々な要素が詰まってても個人的には良いと思ってますが
この漫画はヤンキー・アイドル・ラブコメ・美容師・コメディ、しかも最後の着地点が「夢」だったりと
一週毎にランダムに方向性が変化しているようなツギハギ感を受けちゃってました
ま、あくまで一読者としての意見に過ぎないですけどね。なんか落ち着きのない人を見てるみたいだった。
もっと言えば「狙う層」を定めて欲しいかな、と。


2作品とも嫌いではなかったですし
ポテンシャルはあると思うので今後も頑張って欲しいですね。
「クロクロク」は3話のガールズトークや終盤のやりたい事がはっきりしてるネームは良かったですし
「ひめドル」は落ち着きはなかったものの各々の方向性に於ける表現力は時折感じたので。
それにしてもどっちも連載中にコミックが出なかったのが少し可哀想ですな。