超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

LOST IN TIME  ロストインタイム大作戦!~君に一番伝えたいこと~@豊島公会堂 13.11.16

2013-11-17 20:23:34 | ライブレポ

















この日はプライベートで半ば口論に近いやりとりを繰り広げていた為、
全部が全部自分が正しい訳でもなくどうしても許せなくて爆発してしまった
それもまた自分の未熟さゆえなのかもしれませんがまずこの時点で随分機嫌が悪かった事

あとは、単純にこの日時間ギリギリで冒頭を見逃してしまったので
それも加えて泣きそうな気持ちからの鑑賞スタートでした
その時点では「最悪の一日」と形容してもいいくらい。

8年ぶりのホール、8年前はライブに行く習慣がなかったので私にとっては初めてのバンドでホール
それなのにベストな精神コンディションで観れなかった事が非常に悔やまれます
ただ・・・だからこそ感じた事がいくつかありました。











「歩く速度とその矛盾」から観れたんですが、
聴き手を包み込むような優しい歌声にいきなり心をグッと掴まれる
そして後ろの方だったのにかなりステージが近く感じる上に音も中々良いな、と
ただ音漏れは相当のレベルでした(笑

その日の自分には最高に似合う「悲しいうた」と「撥条」、
特に「撥条」に関して言えばもうこの曲を1時間以上延々と聴いていたいくらいのカタルシス
ちょっとどうにかなるくらいの心情とのシンクロっぷりがヤバかったですね
ピリピリしたアウトロのテンションもまた殺伐とした気持ちに寄り添ってくれました。
やっぱりこの曲は新譜を代表する名曲ですね。個人的には定番化希望。


音源以上の爽快感を表現していた「あこたとらのしはい」は、
どんなに頑張っても共通観念から少しでも逸脱していると届かない悔しさが滲み出ててこれまた沁みました
あんまり推し曲っぽいイメージないけど個人的には「ああ」がめっちゃ沁みるので是非これも再度。

やっぱり盛り上がる「柊」の美しさに
自分を失くした青年の歌「コップの砂」は情感とやるせなさたっぷりで期待以上の仕上がり
しかしそれ以上に「なくしたうた」の純な弱音の数々にこの日は胸を打たれてしまいました
この曲相当久しぶりに聴いたんですけど、随分磨かれたなあ・・・と。
この日の自分的にはこれが1,2を争うくらいに良かったですし琴線に触れましたね。


イントロで何故か泣きそうになった「30」
哀愁漂うブルース「週末のワゴン」も大好きなので聴けて嬉しい
ツアー序盤では聴けなかった新曲は全部聴けたのでそれは幸運でしたね
もしそれが1~2曲目に配置されてたら、って考えるとある意味ではラッキーだったのかも。

最後のワンフレーズが最高に胸に刺さった「あなたは生きている」
最近では恒例になってきた源一郎さんのドラムソロ、しかもこの日はBGMとゲストを加えての大所帯
ここだけ源ちゃんの独壇場になってたのが非常に面白かったし新鮮でもありました
珍しくコール&レスポンスをした後に「26」、
そしてこれまた超久々の「証し」、この曲もまたコーラスワークが美しかったですね
いつもよりも音の抜けが良かった「約束」に終わり際のシャウトに魂を感じた「手紙」の迫力
イントロの存在感とロール感が圧倒的だった「希望」、歌心炸裂の「ひとりごと」と
否が応にも盛り上がるセットリストが凄く心地良かった。

前半で沁みた分、後半の温かい盛り上がりに気持ち救われた気がした。それが嬉しかった。


本編最後の「誰そ彼」はやっぱり超が付くほどの名曲だなあ、と再確認
何が良いかって単純なポジティブソングでなく置き去りにされたところから始まるシビアさ
その上で明日を見つめている根性に心打たれる楽曲ですね
感傷的な心にも似合っていました。

アレンジが抜群に良かった「列車」のアコースティックバージョンから
こういう大ハコに似合うスケール感も見せ付けた「五月の桜」の感動に加えて
いつ観てもその迫力に感受性揺さぶられる「昨日の事」と
アンコールも流石のクオリティ
ダブルアンコールの「ココロノウタ」の王道感も含めてロストの魅力を広く出し切っていたライブでした



セットリスト
1.遠すぎた橋
2.ジャーニー
3.歩く速度とその矛盾
4.悲しいうた
5.撥条
6.あこたとらのしはい
7.柊
8.コップの砂
9.なくしたうた
10.30
11.雨が降る夜
12.VTR
13.週末のワゴン
14.あなたは生きている
15.Drum Solo ~with宝道~
16.26
17.証し
18.約束
19.手紙
20.希望
21.ひとりごと
22.誰そ彼

アンコール
23.列車
24.五月の桜
25.昨日の事

ダブルアンコール
26.ココロノウタ

(ドラムソロ含めれば全26曲、時間は約3時間でした。)
















前述のように、口論、そして時間オーバーと決して最高の条件で観れた公演ではないんですが
だからこそ「撥条」「なくしたうた」は薬物レベルで効いてくれましたし、
後半の盛り上がりには素直に心が温かくなり、
そして相変わらず新譜からの楽曲がめっちゃ良かったライブでもありました。
結局、本当に良いバンドは最悪な気分からも掬い上げてくれる・・・という素晴らしい事実を再確認出来た
だからこそ、この日も心から「ありがとう」と言い切りたい夜に私の中ではなってくれました。
ホールで観るロストもやっぱり最高だった。