最近、ブログでしか出来ない事はなんだろう?と常々考えておりまして、
その中で思いついた企画の一つで、「兎に角カップリングを語ろう!」というものがあって。
で、好きなカップリング曲を思い浮かべてたら中々良い感じで文章書けそうだったので
今日から新企画として始めてみます。
ただ、Syrupの全曲レビューと同じく、完全不定期で、気が向いたときのみの更新になります。
でも割と語りたい曲いっぱいあるので、
結構長いシリーズとしてやっていけそうかな?
この名カップリングという企画で取り上げる条件は二つ、表題曲とタメを張るくらい良い曲ということ。
そして、オリジナルアルバムに収録されていない曲ということです(B面集は一応OKということで)。
あくまで自分の感性になりますが、厳選してお届けしたいと思います。
一回目はmarbleの「clover」です。
この曲はシングル「青空loop」に収録されている曲で、
表題曲は言わずもがな、ラブソングなのにラブソングらしからぬ雰囲気の中性的なエレクトロ・ポップで
正直100万売れて欲しいと思ったくらい当時も今も大好きな曲なんですが、
カップリングのこの曲も表題曲と全く同じ方向性で、それでいてポップさや洗練度に於いて全く引けをとっていない、
marble流ポップ・ミュージックの真髄とも言える名曲だと思うのです。
歌詞の内容もクローバーをモチーフに、情景や感情の動きが伝わってくるナチュラルなものになっていて、
風景描写だけでこれだけ心にくる詞を書けるのは凄いなあ、と。
特に「ここで揺らいでいる~」の部分は、ちょっとヤバいです。個人的に。
個人的にmiccoの持つ中性的な部分がとても好きで、それが大いに発揮されてる曲なんですよね。
と、ここまで書いておいてなんですが、
この曲実はアルバム「虹色ハミング」に収録されているんです。
じゃあ純粋なカップリング曲とは言えないんじゃないの?と考えるところだと思いますが、
アレンジが全く違うんですよね。
前述の通り、シングルに入っているのは「青空loop」と同じエレクトロ・アレンジになっていて
アルバムの方はジャズの要素も含んだボサノバ・アレンジで収録されているんですね。
つまりアレンジの方向性が全然違う訳で、
別の曲レベルに変わっているんですよね。だからここで取り上げた訳なんですが。
面白いのは、アルバムバージョンはアルバムの流れで言えば、よりカラフルなアルバムにする為に
多様なアレンジの曲を入れようという意志が感じられて、
シングルの方はとにかく気持ちの良いエレクトロ・ポップを2曲立て続けに流して
コンセプト性のあるものにしよう、と
それぞれのアレンジに必然性が感じられるところですね。
あくまで私の勝手な解釈ですが。
でも一番面白いと思うのは、シングルのカップリングに表題曲と全く同じ方向性・構造の曲を入れて
且つそれが成功している、聴き劣りしていないという部分ですね。
無敵のメロディ(爽快すぎ!)に、カラフルでオーガニックなアレンジのセンス。
特にこの曲はヘッドフォンで聴いてみて欲しいです。
細かい音の一つ一つがとても楽しくて。
LとRを上手く使い分けてる印象。
という訳でvol.1は「clover/marble」でした。
次回に続く。