いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

異次元政治。 politics of different dimension

2023-04-01 20:06:06 | 日記
 (1)少子高令化社会はもちろん政治の責任問題だ。突如として今に始まった社会現象、問題ではなく、戦後の団塊世代が高度経済成長を推進して当時GNP世界2位の経済国となり、生活に余裕が出てきて多家族社会から核家族社会に移行して共稼ぎが主流になり、社会は少子化に向けて動き出していた。

 (2)しかし時の政府は高度経済成長時代の影を引きづって経済成長を追い求めて、現有労働力強化にばかり目を向けて次世代社会への展望、政策、保障、制度を怠ってきた。気がつけば団塊世代後の経済成長を担ってきた世代は高令化を迎えて、社会保障費が大幅に増えて国家財政を圧迫して負担になり、それを支えるべき若年層は反動として減少していく負の社会のスパイラルに見舞われることになる。

 (3)政府は団塊世代の高度経済成長後の反動としての少子化対策に早くから手を打つ必要があったが、自民党長期政権が続き結局は目先の経済効果、利益にばかり固執して当時将来社会の少子化対策には何もしてこなかった。
 この間、2大政党制による政権交代が実現していればもっと多様な多機能な政策が考えられて次世代社会への備えもあった。しかし当時は思想主義対立政治時代で振り幅は大きすぎた。

 (4)09年の民主党政権の本格的な政権交代では、公共事業の見直し、中止、高速道路無料化、高校授業料無償化、事業仕分けなどそれまでの自民党長期政権にない革新的政策が注目を集めて社会改革に国民の期待も大きかった(現実は財政的裏付けのないもので国民の期待に応えられずに3年半で民主党政権自滅)。

 (5)岸田首相は自民党長期政権での不履行政治による少子高令化社会を招いた責任問題を検証、反省をすることなく、少子化を「異次元」としてシュール(surrealism)な感覚でとらえているが、その責任は国民投資(税負担)のさらなる負担増でまかなうという押し付け「異次元」の対応で自民党長期政権の不履行政治の招いた結果だ。

 (6)政府はここ5年間過去最高を更新する政府予算をつくりだしているがその30%は国債発行による累積1200兆円の借金財政であり、少子化対策を考えるのなら国債頼りの借金財政は一度見直してどういう持続的社会を構成していくのか考え、政治、社会、国民が共有できる政策を提示すべき必要がある。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 値上げ見直しのカルテル。 k... | トップ | 米国ジャズの破格性、破壊性... »

日記」カテゴリの最新記事