いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

大連立の夢。dream of a large coalition cabinet

2019-10-26 20:06:18 | 日記
 (1)玉木国民民主党代表が「政治は一寸先は闇であり、光だ」(報道)と言ったといわれる。今夏の参院選後に安倍政権幹部が国民民主党を加えた大連立(a large coalition cabinet)構想を玉木代表に打診していたことがあきらかになった。

 そのことを問われての冒頭の玉木代表の言葉だ。参院選で改憲勢力の3分の2を割ったことに対する安倍首相、安倍政権のなんとしても20年改憲実現に向けての安倍首相が国民民主党には改憲に前向きな議員もいる発言のとおり国民民主党の取り込みだった。

 (2)玉木代表が述べた言葉は従来から権謀術数の政治の世界で述べられてきた言葉だが、玉木代表にとってこれが「闇」なのか、「光」なのか意味深な感想ではある。
 結果は立憲民主党と国民民主党などによる院内統一会派を結成して安倍内閣に対峙していく姿勢、方針を示した。

 (3)国民民主党は09年民主党政権を支えた議員で構成されて、民主党から民進党に改名してその後前原誠司代表になって小池東京都知事代表の希望の党との合流話で一部議員が枝野幸男代表が立ち上げた立憲民主党に移行して分離して、その合流後希望の党が選挙で大敗してほとんどがあらたに国民民主党を結成して移行するという方向性の定まらないめまぐるしい変遷をくり返してきた。

 (4)現在の国民民主党は政党支持率が1%ですっかり存在感を失った状態だ。今でも09年民主党政権を閣僚として支えた議員も多く、国民からは09年民主党政権への不信のトラウマから抜け切れずに党勢は沈滞したままが続く。

 09年民主党政権は発足時は自民党にはない革新的な政策を打ち出して政策通、理論派議員も多いが、政権として財源裏付けのない実効性のない政策があきらかとなって未熟さを露呈して、政権自滅となり国民の信頼を一気に失う結果となった。

 (5)その流れをくむ国民民主党を合わせた安倍政権の大連立構想ではあったが、国民民主党としてはかっては民主党として政権を担いながら現在は政党支持率1%で国民の信頼を失ったままで政権の一翼を担うことなど考えられない屈辱の中で、やせても枯れても安倍政権を支えることなどできるはずもない相談だった。

 (6)安倍政権、自民党からすれば改名、合流、分離、離党をくり返してきた政党アイディンティティ(identity)のない国民民主党を狙っての改憲勢力3分の2確保の筋書き、取り組みだったのだろうが、さすがに一度は民主党として本格的政権交代を果した自負心、経験からも安倍政権の大連立構想には乗れる話ではなかったのだろう。

 それにしても冒頭の玉木代表の「闇」、「光」発言はまだまだ政治の足が地についていない不安定さをあらわすものだ。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 独自の自衛隊派遣。 independ... | トップ | 反逆のトランプ・自己矛盾の... »

日記」カテゴリの最新記事