(1)今日は政府も仕事納め、でもないが、前日秋葉復興相、杉田政務官が揃って更迭、辞任した。夏から問題が起こり続いた大臣辞任ドミノが一応完結する疑惑在庫一掃内閣で、寒波同様の寒い限りの政治につき合わされた。
(2)野党は年明けの通常国会で岸田首相の任命責任を追及すると息巻くが、その国会もおかしなことをやっている。NHK党のガーシー参院議員は当選後一度も国会に登院せずに、はるかUAEに滞在しているといわれて報酬、手当は支給されてなすすべがない。
本人は海外にいて国会に登院しないのは選挙公約だったと強弁しているようだが、そんなことは通用しない議員は国会召集日には登院義務があり、議決には国会本会議場にいて行うことが原則だ。
(3)これを野放しにして、一方で国内にいる出産、育児など登院できない議員のオンラインでの国会審議参加については難色を示して、特例措置が進まないというチグハグ、おかしな政治をみせられている。政府も与党も野党も政治の体をなしていない、議会制民主主義崩壊の1年だった。
(4)国民主権国家は政治は国民のためにあるもので、時代、社会の変革をとらえて、合わせて政治も改革、変革されなければならないが、世界政治も極右勢力の台頭に権威主義、専制国家が勢力を伸ばし、時代を逆戻りする勢いが強い。
(5)プーチン大統領は旧ソ連邦大構想を目指してウクライナ軍事侵攻を開始したと報じられたことがあり、時代逆戻りの象徴的手段だ。
トランプ前大統領も言論の府米議会に支援者を煽動して向かわせ襲撃して一時占拠するという今の時代には考えられない異常行動をみせた。
習主席は返還から50年は一国二制度維持の香港を強硬に統治支配し、台湾にも軍事関与を強めている時代の逆戻りだ。
(6)暗い1年だった。来年はどうか。インドはかってはガンジー首相の無抵抗主義の政治哲学が注目されたが、パキスタン、中国との国境対立から核保有国となり軍事化が進み、ウクライナ戦争では露からの兵器供与依存から米日など西側諸国の露経済制裁には参加せずに、一方で中国の海洋進出には日米豪とクアッド同盟を結成して両方向柔軟な外交姿勢もみせている先祖返りともいえる。
(7)近い将来にインドは人口で中国を抜いて世界一になるといわれて、巨大市場に米国巨大IT企業にもインド技術者を送り込んで、英国では両親がインド生まれのインド系首相が初めて誕生して続いて他国にもインド系首相が誕生し、政治、経済、社会でのスタンス(stance)が注目されそうだ。