goo blog サービス終了のお知らせ 

いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

村上春樹の音楽的プロテスト。 musical protest of H.murakami

2022-04-26 20:18:57 | 日記
 (1)作家の村上春樹さんはかって若い頃音楽喫茶を経営していたこともあり、音楽観に精通していて著作にも「ノルウェイの森」、「ドライブ・マイ・カー」(短編集内)のようにビートルズの曲名を冠にしたものがある。現在は自らの音楽番組でDJも務めて、作家としては社会時評でも積極的に発言して一家言ある存在だ。

 (2)韓国との慰安婦問題では当時、日本はもう謝り、謝り、韓国がもういいと言うまで謝り続けるしかないとの発言もある。
 今回の露によるウクライナ軍事侵攻に対しては国内問題ではないという情報不足もあってか、かっての安倍元政権時代に保守思想の強い法案に対して国会前などで積極的に反対の意見を述べていた芸能人からは表立った発言は聞かれない中で、村上春樹さんが新聞の単独インタビューで答えた。

 (3)「僕が思ったのは~みんな意見を言いますよね、これがいい、これが悪い、これが正しい、これが正しくないと。僕はそういうのは言いたくなかった。~音楽をかけて、僕自身の意見は言わなかったけど、それがかえって良かったんじゃないかなと思うんです」(報道要旨)と語っている。

 (4)村上春樹さんは自身のラジオ番組では特別番組「戦争をやめさせるための音楽」を放送した。「あの放送でかけた曲は、僕が若い頃にあったベトナム戦争の反戦、プロテスト(抗議)のために作られたものが多かったです。そういうのがひと巡りしてまた戻ってきたという気がしなくはない」(報道)と語っている。

 (5)ウクライナ戦争ではEU首脳などはプーチン大統領と会談して停戦外交、交渉を続けたが、プーチン大統領は「聞く耳」を持たずにウクライナで起きているジェノサイド(genocide)などは露がかかわらずウクライナの作り話だと否定しており、露国内でも情報統制を強化して真実が伝わりにくい背景があり、村上春樹さんも露に対して何を発言しても正しく伝わらない失望感があるのか、それならベトナム戦争時の反戦、プロテストソングに託して訴えたということだろうか。

 (6)本ブログでもウクライナ戦争に対して、いったいどれだけ砲弾が飛び交えば、戦いはすむのかと「blowing in the wind」で歌ったノーベル文学賞授賞のボブ・ディランはどう発言するだろうと書いた。

 今しかし文学、音楽で人間、心、愛、自由、真実と向き合い活動する人々がこぞってウクライナ戦争で一方的に抑圧、虐待される市民、人々のために「言葉」で「音楽」で反戦、プロテストで訴えることは重要だ。
 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする