いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

政治堕落。 decadence of politics

2018-04-04 20:13:19 | 日記
 (1)昨今の政治の堕落(decadence of politics)、腐敗をみていると、必ず分岐点はある。昨年9月末の臨時国会冒頭での安倍首相の解散総選挙による自民党の圧勝だ。通常国会での森友、加計追及に働き方改革法案審議など重要法案が積み残しのままの臨時国会冒頭での大義のない理由のない安倍首相による自己都合の解散総選挙だった。
 
 (2)当時野党第一党だった民進党は、夏の都知事選で自民党候補に勝利して人気、支持の高かった小池都知事が立ち上げた新党希望の党との合流話に乗って、小池知事の人気頼りのおごりの排除選別が不評をかって安倍自民党の大勝に希望の党の大敗北となったことがその後の政治、政局をさらに堕落、腐敗に向かわせた、加速させた分岐点だった。

 (3)すでに森友、加計問題は存在していたが、昨年9月末の解散総選挙による自民党大勝がなければ安倍首相、政権はもっと厳しい立場に置かれて安倍政権は崩壊していた可能性もある。

 そうだからこその当時大義も理由もない解散といわれる総選挙に安倍首相が打って出て勝負に出たのだ。

 (4)野党にもっと大局的な見方、見識、選択眼があれば、政治、政局は変わったかもしれないが、人気、支持の高かった小池都知事のおごり、野党にその力がなく自滅して安倍政権に手助けしたことになったことがその後の安倍首相、政権の政治堕落、腐敗へと加速、向かわせた。

 森友問題の国会追及で逃げに逃げて言質(げんち)をとられない安倍首相、内閣は一時30%台に急落した支持率もさすがに不支持率の方が高いが、それでも支持率が40%台に回復するという異変も続いている。

 (5)何を評価しての安倍内閣支持率回復なのかわからないが、国民にも森友問題の本当のところ、安倍首相、昭恵夫人の関わり、責任について野党の国会追及であきらかになっていない手詰まり感が影響しているのではないのか。

 ここでも野党の安倍首相、政権の責任追及の不足、欠如がパラドックス(paradox)として、反転して安倍内閣の支持率回復につながっている可能性はみられる。
 ここ数年の野党の低迷が安倍政権を手助けする政治構図が続いている。

 (6)安倍首相、政権が変わらないとすれば、野党が変わるしかない。希望の党、民進党は新党構想を立ち上げて結集を呼びかけているが、希望の党内にも分裂、分派行動がみられて、野党第一党の立憲民主党は「協議に応じることはできない」(報道)と不参加を表明している。

 立憲民主党は昨年の希望の党と民進党との合流話で排除選別にかけられた枝野代表が独自の新党を立ち上げて解散総選挙で一定の支持を集めて野党第一党に躍進したものだ。

 (7)野党が軒並み1桁台の支持率の中で、立憲民主党はかろうじて10%台の政党支持率を集めて存在感を示しており、他党の新党構想には乗れない事情、背景がある。

 今の政治の堕落、腐敗が野党支持に向かわずに、排除の論理で安倍内閣支持に反転向かっているのも皮肉な結果だが、国民の不満、不信を立憲民主党が受け入れられていないところが問題だ。
 政治の堕落、腐敗の中で立憲民主党の正念場だ。

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