8月6日、 ロシアによる国家主導のドーピング不正が、
影を落とすリオデジャネイロ五輪の男子競泳 400ｍ
自由形で決勝後、豪選手が中国選手を薬物使用の
詐欺師と罵倒したことに対し、中国が猛烈に反発して
騒動になった。
金メダルを獲得したマック・ホートン(豪)が、2位の
2012年ロンドン五輪で金メダリストだった孫楊(中国)を
｢薬物使用者｣と呼んだ上、中国人記者の取材に対し
｢私は禁止薬物を服用するようなペテン師を尊重したく
ない｣と批判した。
中国の競泳選手｢孫楊｣(24歳)選手は、8日の200ｍ
決勝では金メダルを獲得するなど、ずば抜けた競泳
能力を備えている中国を代表する競泳選手。
だが、孫楊は2014年の韓国・仁川の第17回アジア
競技大会では｢日本の国歌は耳障り｣と発言している。
2014年5月に中国で行われた全国水泳競技大会で
ドーピング検査で尿中から神経を興奮させる成分を
備えた禁止薬物｢トリメタジジン｣が検出された。
禁止薬物が検出された場合、速やかに世界反ドー
ピング機関(WADA)に報告する決まりがあるにも
関わらず、中国は報告を6か月以上も放置。
また、孫楊に対する処分も3ヶ月の出場停止と
非常に甘い処分だったため、WADAはスポーツ
仲裁裁判所へ上訴を検討したがうやむやになった。
この孫楊のドーピング違反は、現在も世界の水泳界に
とっては、非常に忌まわしい事件として影を落とす。
こうした前歴や組織の無責任さに対して、ホートン
選手が無念さを吐露したとも言える。
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