厄介なのはこの地域が、中国と4000キロにわたり国境を接していることだ。輸出入許可証を持たない中露のブローカーが介在し、国境での検疫体制も不十分なため、“抜け穴”から危険な食べ物が容易に持ち込まれてしまっている。
■日本向けに製造している特別に管理された生産工場でも、ややこしい毒物が混入するような国から密輸された食料など、恐ろしくて買えないでしょうなあ。まあ、食糧事情が厳しい時代を経験しているロシアですから、飢え死にするよりは……と安い物なら諦めて食べねばならない場合もあるのでしょうが……。
3年前には、中国北部の松花江沿いで化学工場が爆発し、有毒物質がロシア極東の水がめであるアムール川にも大量流出した。同市では住民が大パニックに陥り、原発事故になぞらえて「極東のチェルノブイリ」とも形容された。
■あの汚染された水はしっかり海に流れ出し、美しい流氷となってオホーツク海の岸辺に漂着しておりましたから、対岸の火事ではありませんでした。
さらに、深刻な人手不足から中国人の出稼ぎ労働者が極東地域の農業の担い手となっており、彼らが本国から違法な殺虫剤や除草剤を持ち込み、国土の農薬汚染が進んでいるという。ハバロフスク州のイシャーエフ知事は「近隣州には多くの中国人農民がおり、中国産だけでなく他州の野菜や果物もチェックしなければならない」と打ち明けた。……それでも、欧州方面からの物資が輸送費で割高になるため、市民は安価な中国産に頼らざるをえないのが実情だ。各家庭の食材の「4割ほど」(食品業者)は中国産で、もし禁輸措置がとられれば「住民の生活はすぐに麻痺状態に陥る」(外交筋)といわれ、住民のジレンマは募る一方のようだ。
2008年10月18日
■安全な日本産の食料とシベリアや樺太の天然資源とを上手に交換するような特別な関係を日ロ間で結べないものでしょうか?何だか大きなチャンスが沿海州にはありそうな気もして来ますなあ。隣国のロシア人にとって憧れの日本産ですが、そのブランドを自分の手で汚してしまう輩が跡を絶たないのは実に困ったことであります。
事故米の不正転用が明らかになった「島田化学工業」(新潟県長岡市、島田清之助社長)が、今後の事業継続は困難として廃業を決めたことが分かった。問題発覚後、菓子メーカーとの取引が停止し、経営が悪化していた。取引先の三和澱粉工業(奈良県橿原市)が設立する新会社に事業譲渡する。……島田社長から9月下旬に事業譲渡を打診されたという。11月1日に全額出資の新会社「上越スターチ」を設立し、島田化学工業の持つ米からでんぷんを製造する特許権、土地、建物などを買い取るという。譲渡額は精査中。島田化学工業の従業員33人の雇用は継続するが、現経営陣は新会社に一切関与しないという。……
10月17日 毎日新聞
■何だか社会保険庁の解体みたいな話ですが、廃業は当然でありましょう。米どころ新潟!米菓の名産地!で毒コメを原料にしてあれこれ使われる澱粉を作っていたのですから、しばらくはコメや菓子の袋に「新潟」の文字を見るとちょっと気になってしまうのは人情というものです。本物の魚沼産コシヒカリの生産量と国内に出回っている商品の量とがまったく吊り合わないという疑惑はずっと囁かれていますから、この際ですから本物の日本産、新潟産のブランドを立ち上げ直しては如何でしょう?まあ、生産者と直接コンタクトを取って買うネット販売という便利な入手方法は有るのですが……。
三笠フーズ(大阪市北区)などの事故米転売問題で農林水産省は10日、事故米などの流通先業者に対する検査マニュアルを作成したと発表した。工業用のりの原料としての売却をやめ用途を飼料用に限定。二重帳簿による不正転売を防ぐため、伝票に記された流通先業者にも立ち入り検査を実施する。……農水省が三笠フーズに96回の立ち入り検査を実施したが、不正転売が見抜けず批判が集まっていた。
■作ったのが「検査マニュアル」ですから、「事業者から飲食接待や手土産を受け取らない」などの禁止事項は盛り込まれていないようです。大阪農政事務所の元消費流通課長を筆頭にOBを含めて12人も「公務員倫理規程違反」で処分されたのですから、一応、倫理規定も入れておいた方が良いのではないでしょうか?
不正転売を防ぐため農水省は既に、残留農薬やカビ毒で汚染されるなど食品衛生法上問題のある事故米については廃棄させることを決定。水にぬれたりカビが生えただけの事故米は、飼料製造メーカーに流通させることを条件に倉庫業者に売却し、会社名や売却量をウェブサイトで公表する。流通先業者への立ち入り検査は抜き打ちで定期的に実施。加工工程や在庫確認だけだった検査に▽通帳など出入金記録▽帳簿の記録と加工された事故米の照合▽業者の加工処理能力--などの確認項目を加える。
10月10日 毎日新聞
■こんな当たり前の事をやらずに、10数年間も「事故米」を右から左に流していたとは!?ミニマムアクセス米については、保管コストが嵩んで困るという報道はありましたが、その袋の中が毒やカビだらけの米とは呼べない代物だったとは知りませんでした。でも、農水省の担当者と業者はずっと知っていたわけですなあ。知らないのは消費者だけで、中間業者は灰色から白まで微妙な悪質度のグラデュエーションがあるようですが、中には真っ黒という悪徳業者も毒ゴメみたいに紛れていそうです。あまり国内で恥ずかしい偽装や誤魔化しをやっていると、農産物輸出国になれるチャンスをみすみす失ってしまいますぞ。農水省にはまだまだ多くの問題点が有るようですが、それはまた別の機会に取り上げることになるでしょう。
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雲来末・風来末(うんらいまつふうらいまつ) テツガク的旅行記
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■日本向けに製造している特別に管理された生産工場でも、ややこしい毒物が混入するような国から密輸された食料など、恐ろしくて買えないでしょうなあ。まあ、食糧事情が厳しい時代を経験しているロシアですから、飢え死にするよりは……と安い物なら諦めて食べねばならない場合もあるのでしょうが……。
3年前には、中国北部の松花江沿いで化学工場が爆発し、有毒物質がロシア極東の水がめであるアムール川にも大量流出した。同市では住民が大パニックに陥り、原発事故になぞらえて「極東のチェルノブイリ」とも形容された。
■あの汚染された水はしっかり海に流れ出し、美しい流氷となってオホーツク海の岸辺に漂着しておりましたから、対岸の火事ではありませんでした。
さらに、深刻な人手不足から中国人の出稼ぎ労働者が極東地域の農業の担い手となっており、彼らが本国から違法な殺虫剤や除草剤を持ち込み、国土の農薬汚染が進んでいるという。ハバロフスク州のイシャーエフ知事は「近隣州には多くの中国人農民がおり、中国産だけでなく他州の野菜や果物もチェックしなければならない」と打ち明けた。……それでも、欧州方面からの物資が輸送費で割高になるため、市民は安価な中国産に頼らざるをえないのが実情だ。各家庭の食材の「4割ほど」(食品業者)は中国産で、もし禁輸措置がとられれば「住民の生活はすぐに麻痺状態に陥る」(外交筋)といわれ、住民のジレンマは募る一方のようだ。
2008年10月18日
■安全な日本産の食料とシベリアや樺太の天然資源とを上手に交換するような特別な関係を日ロ間で結べないものでしょうか?何だか大きなチャンスが沿海州にはありそうな気もして来ますなあ。隣国のロシア人にとって憧れの日本産ですが、そのブランドを自分の手で汚してしまう輩が跡を絶たないのは実に困ったことであります。
事故米の不正転用が明らかになった「島田化学工業」(新潟県長岡市、島田清之助社長)が、今後の事業継続は困難として廃業を決めたことが分かった。問題発覚後、菓子メーカーとの取引が停止し、経営が悪化していた。取引先の三和澱粉工業(奈良県橿原市)が設立する新会社に事業譲渡する。……島田社長から9月下旬に事業譲渡を打診されたという。11月1日に全額出資の新会社「上越スターチ」を設立し、島田化学工業の持つ米からでんぷんを製造する特許権、土地、建物などを買い取るという。譲渡額は精査中。島田化学工業の従業員33人の雇用は継続するが、現経営陣は新会社に一切関与しないという。……
10月17日 毎日新聞
■何だか社会保険庁の解体みたいな話ですが、廃業は当然でありましょう。米どころ新潟!米菓の名産地!で毒コメを原料にしてあれこれ使われる澱粉を作っていたのですから、しばらくはコメや菓子の袋に「新潟」の文字を見るとちょっと気になってしまうのは人情というものです。本物の魚沼産コシヒカリの生産量と国内に出回っている商品の量とがまったく吊り合わないという疑惑はずっと囁かれていますから、この際ですから本物の日本産、新潟産のブランドを立ち上げ直しては如何でしょう?まあ、生産者と直接コンタクトを取って買うネット販売という便利な入手方法は有るのですが……。
三笠フーズ(大阪市北区)などの事故米転売問題で農林水産省は10日、事故米などの流通先業者に対する検査マニュアルを作成したと発表した。工業用のりの原料としての売却をやめ用途を飼料用に限定。二重帳簿による不正転売を防ぐため、伝票に記された流通先業者にも立ち入り検査を実施する。……農水省が三笠フーズに96回の立ち入り検査を実施したが、不正転売が見抜けず批判が集まっていた。
■作ったのが「検査マニュアル」ですから、「事業者から飲食接待や手土産を受け取らない」などの禁止事項は盛り込まれていないようです。大阪農政事務所の元消費流通課長を筆頭にOBを含めて12人も「公務員倫理規程違反」で処分されたのですから、一応、倫理規定も入れておいた方が良いのではないでしょうか?
不正転売を防ぐため農水省は既に、残留農薬やカビ毒で汚染されるなど食品衛生法上問題のある事故米については廃棄させることを決定。水にぬれたりカビが生えただけの事故米は、飼料製造メーカーに流通させることを条件に倉庫業者に売却し、会社名や売却量をウェブサイトで公表する。流通先業者への立ち入り検査は抜き打ちで定期的に実施。加工工程や在庫確認だけだった検査に▽通帳など出入金記録▽帳簿の記録と加工された事故米の照合▽業者の加工処理能力--などの確認項目を加える。
10月10日 毎日新聞
■こんな当たり前の事をやらずに、10数年間も「事故米」を右から左に流していたとは!?ミニマムアクセス米については、保管コストが嵩んで困るという報道はありましたが、その袋の中が毒やカビだらけの米とは呼べない代物だったとは知りませんでした。でも、農水省の担当者と業者はずっと知っていたわけですなあ。知らないのは消費者だけで、中間業者は灰色から白まで微妙な悪質度のグラデュエーションがあるようですが、中には真っ黒という悪徳業者も毒ゴメみたいに紛れていそうです。あまり国内で恥ずかしい偽装や誤魔化しをやっていると、農産物輸出国になれるチャンスをみすみす失ってしまいますぞ。農水省にはまだまだ多くの問題点が有るようですが、それはまた別の機会に取り上げることになるでしょう。
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