文書は対米外交勝利の原因はミサイル発射(2006年7月)と核実験(同年10月)と明記。ミサイル発射、核実験ともに米国の金融制裁への対応(報復)だったとしている。さらに“核とミサイル戦術”により「ブッシュ政権は朝鮮と核対決か直接対話かの二者択一を迫られ、結局みずから直接対話を提起せざるをえなかった」と成果を強調。今後の見通しを、「(朝鮮戦争の)終戦宣言の契機となるだろう」と述べ、困窮する経済への影響について、「法的措置(テロ支援国家指定解除と敵国通商法の適用終了)で今後は米国をはじめ世界のすべての国が貿易と合弁、金融取引を行うようになり、世界銀行やアジア開発銀行などの国際金融機関からの融資も受ける道が開かれることになる」とバラ色の夢を語っている。
■確かに北朝鮮は地下資源に恵まれていると言われていますし、社会インフラの整備事業ともなれば、本格的に始まったら数十年間も続くでしょう。国際金融機関から融資を受けて、地下資源を開発して輸出し、外国企業を誘致しながら国内事業を立ち上げて産業を育成して行ければ、韓国が世界を驚かせた「漢江の奇跡」を髣髴とさせることになるのでしょうが……。外交交渉の切り札が原爆モドキと弾道ミサイルで、国内はスターリン方式の監視密告制度が今でも機能している一方で、国民の健康と教育に大いなる不安があるような状態で、バラ色の夢が実現するのでしょうか?
■「核の拡散」を防ぐという一点で譲歩した米国は、決して世界の賞讃を受けることは無さそうですし、ブッシュ大統領やライス国務長官がノーベル平和賞の候補になる気配もありません。一時はレアメタルを求めて欧米から美味しい投資話も舞い込んでいたそうですが、サブプライム問題から始まった金融危機で世界中の消費が落ち、生産が減り、何よりも資金がリスクを嫌うようになってしまいましたから、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」の蛮勇を奮って北朝鮮に乗り込む企業はぱったり姿を消すのではないでしょうか?
■「金持ち喧嘩せず」という下世話な諺がありますから、少しはバラ色の皮算用が実現して、「先軍政治」を転換して国民生活を第一に考える国になってくれれば、カネしか交渉材料の無い日本としても、たとえ川砂利などの利権目当てであろうとも、政治家が動いて拉致問題の解決に近づけるかも?でも、軍部を押さえ込んだら手が着けられない混乱が起きる可能性の方が高そうですなあ。
対日政策に関しては、6月時点の米朝接近で「日本は孤立した」し、拉致問題の再調査に関する日朝協議を「米朝関係の急速な進展により6カ国協議で完全に孤立し強硬策をこれ以上続けられなくなった日本政府は、わが国に制裁解除の意志を示しながら対話を求めてきた」などと対米交渉の成功の成果と位置づけた。
■言いたい放題ですが、ほとんどが当たっている事なのが悔しい……。土壇場で拉致問題の解決が無ければ6カ国協議で何が決まろうが、日本政府は参加できない!という原則を守り通している限りは、たとえ米国が腰砕けになっても、日本には打つ手が残されていることになります。少なくとも制裁解除に関して「不快感」を示した事は記憶されるでしょうから、踏ん張りどころでしょうなあ。
文書発送後、米国はいったん解除を棚上げにしたが、10月11日(米国時間)に解除を発表、北朝鮮は核施設再稼働に向けた揺さぶり戦術で、任期終了間近のブッシュ政権から「解除」をもぎ取る「勝利」を収めたことになる。
10月15日 産経新聞
■米国と韓国との間では、あれこれとコード番号が付いた仮想プロジェクトが話し合われ、中には実行に移されている物もあるようです。金融危機の後始末を日本に押し付けようとする悪巧みが話し合われているという噂もあり、韓国経済が危機的状況になっている時でもあります。盗っ人に追い銭みたいな手打ちの経済援助を日本に求められるような風が吹き出す前に、ちゃんと「その時」に備えておくべきでしょうなあ。
■既に本国ではオリバー・ストーンの監督で伝記映画?まで封切られ、ニュース・レポーター役で出演した本職もキャスターという女性が自宅で暴漢に襲われたり、CGを駆使した暗殺映画が先行して公開されてしまうというブッシュ大統領です。もしも自伝が出たなら、「不適切な関係」に期待して大いに売れたクリントン大統領の厚いだけの自伝より、ずっと歴史的な意義のある裏話を期待して手に取ることになるでしょう。最初からゴースト・ライターの作品だと分かり切っていても、任期中に何を考えていたのかは知りたいですなあ。何かは考えていたはずですから……。
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■「核の拡散」を防ぐという一点で譲歩した米国は、決して世界の賞讃を受けることは無さそうですし、ブッシュ大統領やライス国務長官がノーベル平和賞の候補になる気配もありません。一時はレアメタルを求めて欧米から美味しい投資話も舞い込んでいたそうですが、サブプライム問題から始まった金融危機で世界中の消費が落ち、生産が減り、何よりも資金がリスクを嫌うようになってしまいましたから、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」の蛮勇を奮って北朝鮮に乗り込む企業はぱったり姿を消すのではないでしょうか?
■「金持ち喧嘩せず」という下世話な諺がありますから、少しはバラ色の皮算用が実現して、「先軍政治」を転換して国民生活を第一に考える国になってくれれば、カネしか交渉材料の無い日本としても、たとえ川砂利などの利権目当てであろうとも、政治家が動いて拉致問題の解決に近づけるかも?でも、軍部を押さえ込んだら手が着けられない混乱が起きる可能性の方が高そうですなあ。
対日政策に関しては、6月時点の米朝接近で「日本は孤立した」し、拉致問題の再調査に関する日朝協議を「米朝関係の急速な進展により6カ国協議で完全に孤立し強硬策をこれ以上続けられなくなった日本政府は、わが国に制裁解除の意志を示しながら対話を求めてきた」などと対米交渉の成功の成果と位置づけた。
■言いたい放題ですが、ほとんどが当たっている事なのが悔しい……。土壇場で拉致問題の解決が無ければ6カ国協議で何が決まろうが、日本政府は参加できない!という原則を守り通している限りは、たとえ米国が腰砕けになっても、日本には打つ手が残されていることになります。少なくとも制裁解除に関して「不快感」を示した事は記憶されるでしょうから、踏ん張りどころでしょうなあ。
文書発送後、米国はいったん解除を棚上げにしたが、10月11日(米国時間)に解除を発表、北朝鮮は核施設再稼働に向けた揺さぶり戦術で、任期終了間近のブッシュ政権から「解除」をもぎ取る「勝利」を収めたことになる。
10月15日 産経新聞
■米国と韓国との間では、あれこれとコード番号が付いた仮想プロジェクトが話し合われ、中には実行に移されている物もあるようです。金融危機の後始末を日本に押し付けようとする悪巧みが話し合われているという噂もあり、韓国経済が危機的状況になっている時でもあります。盗っ人に追い銭みたいな手打ちの経済援助を日本に求められるような風が吹き出す前に、ちゃんと「その時」に備えておくべきでしょうなあ。
■既に本国ではオリバー・ストーンの監督で伝記映画?まで封切られ、ニュース・レポーター役で出演した本職もキャスターという女性が自宅で暴漢に襲われたり、CGを駆使した暗殺映画が先行して公開されてしまうというブッシュ大統領です。もしも自伝が出たなら、「不適切な関係」に期待して大いに売れたクリントン大統領の厚いだけの自伝より、ずっと歴史的な意義のある裏話を期待して手に取ることになるでしょう。最初からゴースト・ライターの作品だと分かり切っていても、任期中に何を考えていたのかは知りたいですなあ。何かは考えていたはずですから……。
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