犀川の河川整備を考える会

犀川の辰巳ダム建設を契機に河川整備を考え、公共土木事業のあり方について問題提起をするブログ。

【日々是好日なり】「役場」=「お上」、「シティホール」=「パブリックサーバンド」

2024年05月16日 | 日々是好日なり
 金沢から能登へ移り住んで感じたこと。
 一つは、住民の役場に対する意識の違い。
 かなり希薄にはなっているが、
 「役場」=「お上」
 
 封建時代から残っている住民の役場への”お上”という意識。
 住民に対する役人の対応は親切で上下関係などはないようだが、
 それでも周囲の知り合いの言から、役場の人間が上で住民が下という意識がうかがわれる。
 若い人はそうでもないが、役場に勤めているだけで家族までも鼻が高い。

 日本では歴史的に長きにわたり、安定した統治が続いているので、
 住民は「お上」に任せ、「お上」の言うことを聞いていれば間違いないという住民意識が出来上がったのだろう。

 米国では様子が大分ちがう。
 開拓者が集まって協力して町を造ってまだ300年ほど。
 一人一人がシチズン(市民)である町を運営するために奉仕するボランティアを始めた人たちがパブリックサーバント(公僕)である。

 米国での当方の経験、 
 小規模な下水道施設の計画設計に取り組んでいたが、単身、米国の小さな町の施設を視察したことがあった。
 町の中央にシティホールあるいはタウンホールなどという役場があって、
 アポなしでいきなり、訪ねていったが、女性の受付係は、シチズン(市民)が来たとか言って大変親切で、
 直接、施設管理者に連絡を取って紹介してくれた。
 シチズン(市民)に対するパブリックサーバント(公僕)の姿勢がはっきりしていた。

 役場のやっていることは、日米ほとんど同じだろうが、歴史的になりたちが違うから、言い方もみんなの意識が違うのは止む得ない。
 わが国では、
 「役人」➡ お殿様から役職を命じられた人、
 「役場」➡ 役人の集まっている場所。
 一方、米国では、
 「役人」は、「パブリックサーバンド」➡住民に奉仕する人、
 「役場」は、「シティホール」    ➡住民が集まる集会場。

※市役所は「city office/hall」、町役場は「town office/hall」、村役場は「village office/hall」


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