ダムは利水目的で
従来、たくさん造られてきた。水不足を補うために川の水を利用した場合にはダムで水を貯める以外の代替案はないと考えても間違いない。自然環境破壊、水質悪化、堆積土砂などのいろいろなマイナス面があるが、メリットの利水面との秤に掛けて判断することになる。地すべり発生の危険についてもである。
治水目的のダムと
なると地すべりに対する考え方は異なる。治水目的のダムは、洪水のピークをカットした分を一時的にダムに貯留して下流の洪水の氾濫を防止するためのものである。防災システムの一環として計画されるダムであり、このダムが別の災害の発生の危険を生じさせることになれば防災にならないからである。利水目的ダムのようにマイナス面とプラス面を秤に掛けるといっても、災害を別の住民に転嫁したことにしかならない。
治水専用ダムの辰巳ダムは
ダム湖に接して日本有数の鴛原超大規模地すべり地を抱えている。ダムサイトでは、湛水することによる斜面崩壊によって集落の住民の生活と生業が破壊される災害、下流の住民はダム津波によって洪水氾濫を被る災害の恐れがある。となると、
防災システムが別の災害を
起こさないという前提で対策しなければならないと考えるのが道理である。国のマニュアルで、斜面の安全率低下が5%未満であれば対策工が要らないとするのは明らかにおかしい。とすると、湛水によって斜面が不安定になる部分は少なくともすべて補強して補うと考えるのが自然である。
鴛原超大規模地すべり地の斜面の安全率低下は、2%あるいは3%と試算され、対策工はされていない。
従来、たくさん造られてきた。水不足を補うために川の水を利用した場合にはダムで水を貯める以外の代替案はないと考えても間違いない。自然環境破壊、水質悪化、堆積土砂などのいろいろなマイナス面があるが、メリットの利水面との秤に掛けて判断することになる。地すべり発生の危険についてもである。
治水目的のダムと
なると地すべりに対する考え方は異なる。治水目的のダムは、洪水のピークをカットした分を一時的にダムに貯留して下流の洪水の氾濫を防止するためのものである。防災システムの一環として計画されるダムであり、このダムが別の災害の発生の危険を生じさせることになれば防災にならないからである。利水目的ダムのようにマイナス面とプラス面を秤に掛けるといっても、災害を別の住民に転嫁したことにしかならない。
治水専用ダムの辰巳ダムは
ダム湖に接して日本有数の鴛原超大規模地すべり地を抱えている。ダムサイトでは、湛水することによる斜面崩壊によって集落の住民の生活と生業が破壊される災害、下流の住民はダム津波によって洪水氾濫を被る災害の恐れがある。となると、
防災システムが別の災害を
起こさないという前提で対策しなければならないと考えるのが道理である。国のマニュアルで、斜面の安全率低下が5%未満であれば対策工が要らないとするのは明らかにおかしい。とすると、湛水によって斜面が不安定になる部分は少なくともすべて補強して補うと考えるのが自然である。
鴛原超大規模地すべり地の斜面の安全率低下は、2%あるいは3%と試算され、対策工はされていない。