犀川の河川整備を考える会

犀川の辰巳ダム建設を契機に河川整備を考え、公共土木事業のあり方について問題提起をするブログ。

【日々是好日なり】御柱祭り(おんばしらまつり)デザインのマンホールの蓋

2022年11月30日 | 日々是好日なり
 下諏訪町で見つけた。
 当方には感慨深い。
 御柱にではなく、絵付きのマンホール蓋(人孔蓋・じんこうふたとも言う)にである。

 当方が、下水道業務に携わったのは半世紀まえの1980年、まだ下水道普及率が10%台の時である。
 一番遅れていた社会資本であったが、建設に費用が嵩むのでなかなか普及しなかった。
 臭い、汚いという印象もあって建設をすすめる側の人たちにも人気がなく、敬遠されがちだった。

 道路の地下に埋め込んだ下水道管のところどころに掃除用のマンホールが設置される。
 マンホールの蓋だけが、道路面に顔を出している。 
 鋳鉄製の蓋で味もそっけもないものだった。

 あるマンホール蓋製造会社が売り上げを伸ばそうと絵付きのマンホール蓋のアイディアを出した。
 これを採用する側は、公共下水道事業主体の市町村で、下水道事業推進のためのイメージアップのため、また道路下に網目のように埋められている下水管のPRのため、これを採用するようになった。
 地味な縁の下の力持ちのような施設である。
 なんとかイメージアップをはかり、住民に身近な社会インフラだと認めてもらいたいということだった。

 その努力が報われたというか、マンホールデザインコンテストが行われるほどになった。
 下水道のイメージアップに貢献している。
 なにがうまくいくかわからないものである。

 下水道先進国のイギリス、フランス、アメリカなどの街並みや施設を見ても、少ない経験ではあるがデザインマンホールをお目にかかったことはない。
 綺麗好きで物に愛着をもって大切にする、日本人らしい発想だろうと思う。

(2022.12.1)
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【日々是好日なり】良寛さん

2022年11月29日 | 日々是好日なり
 新潟の昔の偉人といえば、良寛さんだと。
 新潟の友人に強調された。
 
 良寛さんと言えば、童話、漫画やアニメで紹介されるのは、いたずらっ子の相手をして遊んでいる風景だが。
 友人から渡された、良寛さんの冊子には、単に人の良い、子供好きだけではない、禅宗の卓越した僧侶で多くの人々から信頼を集めていたということだ。

 曹洞宗の修行を終えた後、堕落しないように寺を持たず、托鉢で布施と喜捨によって人生を送ったという。
 托鉢で回ると、昼の各家には若い人はおらず、老人と子供。
 老人には愚痴を聞いてあげたり、凝った肩や足腰を揉んであげたり、お灸をすえたりもした。
 法事であればお経をあげたり。
 子供とは一緒に遊んだり。
 そのうちに人々は良寛さんの托鉢を待つようになり、通り過ぎないように見張りを立てるまでになったという。

 生き埋めにされそうになってもあわてず騒がず、受け入れる。 
 どんな仕打ちをされても自然に受け入れる。
 相手をうらまないどころか相手を思いやる。
 相手に説教の一言もせず、一粒の涙で改心させる。
 信じられないような自然体である。

 殿様がお寺を建てて優遇すると誘ったが断わった。
 自然のめぐみだけで十分です。
 カネも名誉も地位も私には無縁ですと。
 「たくほどに風がもてくる落葉かな」
 
 関心のある方へ
 〒940-2402
 新潟県長岡市与板町与板386
 特定非営利活動法人 良寛の里活性化研究会
 電話 0258-72-2208
 冊子「良寛さん 虎の巻」
 冊子「良寛さん 虎の巻 ガイドマニュアル」
 冊子「良寛たずね道 八十八巡り」
 冊子「良寛いつわ」
 
 越後一宮の弥彦神社に参拝した。
 御神体の弥彦山の麓に位置する。
 御祭神は、日本神話に登場する伊夜日子大神(いやひこのおおかみ)、別名・天香山命(あめのかごやまのみこと)である。
 創建二千四百年の歴史があるという。
 拝殿の前で大祓詞を唱えて祈念した。
 半年は有効だという。
 今までに積もり積もった罪穢れを祓うには150回ほどは大祓詞を唱えないといけない^_^;

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【日々是好日なり】露天風呂で「枯淡」?

2022年11月28日 | 日々是好日なり
 新潟五頭山の麓、建武二年(1335)創湯、名湯ラジウム温泉に宿をとった。
 創業明治元年、相馬御風などの墨客など名士が数多く訪れたという。
 鬱蒼とした森と手入れの行き届いた庭園を背景に大石で組みあげた、広々とした露天風呂に浸かった。
 高齢者ともなると、温泉にゆっくり浸かっているのが一番だ。

 高級で豪華すぎると落ち着かないが、
 鄙びた中にほどほどの華やかさがり、隅々まで歴史を感じさせるのがいい。
 
 露天風呂に浸かり、庭の紅葉をながめる。
 風流をきどると、
 「枯淡」 
 11月も末、多くの庭木は葉を落として枯れている。
 風にゆられて一枚一枚紅葉が落ちてくる。
 次の年の春までお休み。
 庭園のあっさりとした様子に深い味わいが。
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【日々是好日なり】平穏な時代か

2022年11月27日 | 日々是好日なり
 西田幾多郎哲学館に立ち寄った。
 考えることは嫌いではない。
 ゆとりを感じ、生きている充実感があり、面白いと思った結論にたどり着くと満足できる。
 ウクライナと違って爆弾も落ちてくる心配もないし、世の中は平穏である。

 幾多郎の言葉札が置いてあって数枚もらってきた。
「非常時なればなるほど、我々は一面において落ちついて深く遠く考えねばならぬと思う」
 とあった。
 1933年(昭和8)に書かれた随筆。
 31年(昭和6)の満州事変、32年(昭和7)の五・一五事件が起こり、弟子の論文が発禁になり、自由に考えることが難しくなりつつあった時代のものという。

 大哲学者もあたふたせざるを得なかったようだ。
 大哲学者の弁を冷静に読むことができる、平穏な時代かな。
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【日々是好日なり】江戸期の旅は徒歩で1日40キロも

2022年11月26日 | 日々是好日なり
 1日に30~40キロ歩くとなると、健脚でも8~10時間かかる、夜は真っ暗になるので歩けない。物騒でもある。
夏は昼が長い(14時間ほど)からいいが、秋から冬にかけて日が短く(10時間ほど)なると、日が明けてから出発すると、日暮れまでに宿に着かない。※
 途中で昼食や一服もするので10時間以上かかる。
 当時の旅の人たちは、夜明け前に宿を出発することが普通だったようだ。

※ 夏至の日照時間は14時間30分程度、冬至の日照時間は9時間45分程度

 小話をひとつ。 
 お日様とお月様と雷様が一緒に旅にでかけた。
 一夜の宿で、
 雷様が目を覚まして起きるとお日様もお月様もいない。
 宿の女中に尋ねると
 女中 「お日様もお月様もお立ちになりました」
 雷様 「月日のたつのは早いものだなあ」
 女中 「して、雷様はいつお立ちになりますか」
 雷様 「そうだなあ、夕立にしよう」

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