(犀川の堤防の決壊)
昭和36年の第二室戸台風によって金沢の中心市街地が浸水した。
この原因は「堤防の決壊」としたが、現実には、
パラペット(コンクリート壁)を越流した水流によってパラペットの一部が背後から、本川側に押し出された形で欠落して、この欠落部分から河水が市街地へ流れ込んだようである。
地元の詳しい方の話によると、
「当時は80㎝のバラペットがあり、背後は堤防となっていた砂利道であった。このパ
ラペットの泉堰直上流部で越流が生じ始めた。越流水は砂利道からパラペットの背後に浸透して堰の下流部では水面が低いために過剰間隙水圧となり、川側に倒されて30mほどの区間、パラペットの欠落区間が発生
し、越流水が市内へ流れ込んだ。堤防道路自体は路肩部が欠損した」ということで、
全面的な破堤をしたわけではないとのことである。
パラペットも堤防の一部であり、堤が破れたのであるから、「破堤」である。
一方、「堤防の決壊」という表現は、堤防全体が崩壊したという印象が強いかもしれない。決壊という表現の場合、「堤防の一部の決壊」とした方がよさそうである。
であるから、犀川の「破堤」あるいは「堤防の一部の決壊」である。
昭和36年の第二室戸台風によって金沢の中心市街地が浸水した。
この原因は「堤防の決壊」としたが、現実には、
パラペット(コンクリート壁)を越流した水流によってパラペットの一部が背後から、本川側に押し出された形で欠落して、この欠落部分から河水が市街地へ流れ込んだようである。
地元の詳しい方の話によると、
「当時は80㎝のバラペットがあり、背後は堤防となっていた砂利道であった。このパ
ラペットの泉堰直上流部で越流が生じ始めた。越流水は砂利道からパラペットの背後に浸透して堰の下流部では水面が低いために過剰間隙水圧となり、川側に倒されて30mほどの区間、パラペットの欠落区間が発生
し、越流水が市内へ流れ込んだ。堤防道路自体は路肩部が欠損した」ということで、
全面的な破堤をしたわけではないとのことである。
パラペットも堤防の一部であり、堤が破れたのであるから、「破堤」である。
一方、「堤防の決壊」という表現は、堤防全体が崩壊したという印象が強いかもしれない。決壊という表現の場合、「堤防の一部の決壊」とした方がよさそうである。
であるから、犀川の「破堤」あるいは「堤防の一部の決壊」である。