前半の主尋問は、尋問も返答も早く、聞き取りも追随がたいへんで、ほとんどメモをとることができないほどの早さで参った。後半の反対尋問は、尋問も返答もわかりやすく、通常のスピードだったろう。
原告側の反対尋問者は、有能で冷静な若手弁護士で地すべりの資料を咀嚼して、いくつかの矛盾、齟齬を指摘して被告の主張を崩そうとしたが、経験豊富、能弁な証人の返答がスキを見せず、固い壁となり、追及が不首尾に終わった感がある。
要約すると、「L3ブロック(鴛原)はマニュアルを適用して判断すると地すべりは起きない、末端地すべりも起きない、したがって対策工はいらない。」という「石川県の地すべりに関する判断は妥当で適正な処置が取られていた。」ということになろうか。
リスクなしと判断したわけだ。
ところが、北陸電力は、L3ブロック(鴛原)の末端の鉄塔を含めて前後6基の鉄塔を移設という対策を取った。地すべりブロックの上にあるという認識をして倒壊を回避するためである(理由の説明は拒否しているが!)。
リスクありと判断したわけだ。
証人にリスクあるというところに追い込めなかったのはどうしてだろうか。
証人が強調するリスクマネジメントの観点から、被告証人は、
災害の大きさ(大きくない)×発生確率(小さい)=小リスク(何も対策しない)
ということで、対策無しとの判断は妥当だとしたのである。
災害が大きくないとするのは、人家の影響がない、移動速度が小さいのでダム津波が起きないなどということと主張した。
2万7500kVの高圧送電線の鉄塔の倒壊の災害は大きくないのか。北陸電力は、
災害の大きさ(非常に大きい)×発生確率(小さい)=大リスク(設置場所を変更する)
という判断で、対策したのである。
原告側の反対尋問者は、有能で冷静な若手弁護士で地すべりの資料を咀嚼して、いくつかの矛盾、齟齬を指摘して被告の主張を崩そうとしたが、経験豊富、能弁な証人の返答がスキを見せず、固い壁となり、追及が不首尾に終わった感がある。
要約すると、「L3ブロック(鴛原)はマニュアルを適用して判断すると地すべりは起きない、末端地すべりも起きない、したがって対策工はいらない。」という「石川県の地すべりに関する判断は妥当で適正な処置が取られていた。」ということになろうか。
リスクなしと判断したわけだ。
ところが、北陸電力は、L3ブロック(鴛原)の末端の鉄塔を含めて前後6基の鉄塔を移設という対策を取った。地すべりブロックの上にあるという認識をして倒壊を回避するためである(理由の説明は拒否しているが!)。
リスクありと判断したわけだ。
証人にリスクあるというところに追い込めなかったのはどうしてだろうか。
証人が強調するリスクマネジメントの観点から、被告証人は、
災害の大きさ(大きくない)×発生確率(小さい)=小リスク(何も対策しない)
ということで、対策無しとの判断は妥当だとしたのである。
災害が大きくないとするのは、人家の影響がない、移動速度が小さいのでダム津波が起きないなどということと主張した。
2万7500kVの高圧送電線の鉄塔の倒壊の災害は大きくないのか。北陸電力は、
災害の大きさ(非常に大きい)×発生確率(小さい)=大リスク(設置場所を変更する)
という判断で、対策したのである。