【日々是好日なり】観能「加茂」

金沢能楽会の六月定例能を鑑賞。
演目は、「加茂」と「頼政」。※
京都の加茂（賀茂）神社の由来にかかわる神話をもとにした、天女や別雷神の舞がある華やかな演目と
戦いに敗れ自害し、世のはかなさを嘆く老齢の武将の亡霊とこれを弔う旅の僧の二人だけの地味な演目の組み合わせ。

「加茂」は見所豊富、楽しい演目だった。
「加茂」は京都の加茂（賀茂）社にまつわる神話を題材にしたもの。
当地には賀茂氏という有力者が定住していて、この祖先が御祭神となって賀茂社が創建されたらしい。
山城国風土記をもとに７００年ほど前にこの演目が創作された。

ということは「賀茂」と記載がいいのだろうが、どのような漢字を当てるかについてこだわりはなかったようだ。
「加茂」も、「鴨」もあり、混在している。
上社の通称は、上賀茂神社、下社の通称は、下鴨神社、
一応、上流の「賀茂川」と「高野川」が合流した後の下流は、「鴨川」となっている（明治以降は決めた）
ややこしい(^^;)

※　「加茂」のあらすじ
https://www.the-noh.com/jp/plays/data/program_033.html
※２　上社（上賀茂神社）、正式には賀茂別雷神社（かもわけいかづちじんじゃ）、下社（下鴨神社）、正式には賀茂御祖神社（かもみおやじんじゃ）。