部品がないから全部交換してくださいに。

2008年04月05日 | 住まいづくり
建てられて9年経ったお客様の換気扇のレンジフードが壊れた。正確にはそこに付随している、電動シャツターが開閉しなくなったということだ。

 お客様のお話はごもっともだと思う。壊れた部品の交換のストックがないから、メーカーはレンジフードだけでなく換気扇も交換が必要だと説明されたらしい。

 9年しか、9年もは立場が違ったところからの所見であって、金銭的負担を強いられる側から見れば、10年も経たない内に部品がないのはおかしいと思うのが当たり前の発想だ。

 この仕事をしていれば、次から次の新製品と出会う。いつもそれが心にざわざわと引っかかる。新しければ何でもいいんではなくて、使い捨てではなく質を追求したり、もう少し丈夫に作ってくれないかしらと思うのである。

 これはすべての物に言える事なのかもしれない。技術の発達といえば聞こえがいいが、コストを下げて競争力を付けたいうものに出会うことが多くないだろうか。消耗品の類なら、資源の無駄と少々苛立ちながらも、価格で我慢かと納得せざるをえないが、これが耐久財となると話は別だ。

 我が家のユニットパスにしても確かに湯船は高級そうに見えるのに、側の板の頼りなさは何だろう。おまけにどんと真ん中に「5年保証」なんい貼ってある。いくら剥がそうにもこれが剥がれない。見るたびに、6年後は知りませんよと念を押されているようで気色が悪い。これでもいいグレードを選んだつもりなんだけどな。

 キッチンもバスもトイレも高性能をうたっている。そこまでの付加価値が必要なのかと思う時がしばしばある。目先の売りを宣伝して気を引きたいのはわかるが、それらは壊れる可能性も十分あるということだ。壊れたときの出費は大きい。まして今日のように部品がありませんから、全部交換なんていうこともある。

 当社で建てられるお客様が各メーカーののショールームを見てから決められるのだが、最終的に選ばれるメーカーに特徴がある。これは今の消費者の意識を反映しているのかしらとこの頃みゆきさんと話した。

 そのショールームでは、「丈夫」と「掃除のし易さ」を強く売り込むようだ。
やっぱり皆さんそう思っているのよねと、とっても納得です。

 もう止めませんかねえ、新商品の出しっこら。毎年出されても、そんなに交換できるものでなし。5年保証なんていうような目先のことではなく、部品がないからなんていうちゃちなお話は無しにして欲しいですね。

 お客様と一緒に私も腹をたてた日でした。
                            依田 美恵子
【 中島木材のホームページは こちら

       




 
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