富谷教会ホームページ・礼拝説教

富谷教会は宗教法人の教会です。教会は礼拝室と二つの茶室からなる和風の教会です。ゴルフ場に接する自然豊かな環境にあります。

「祝福の永遠の契約」創世記9章8~17節 

2022-10-27 13:43:12 | キリスト教

〒981-3302宮城県富谷市三ノ関坂ノ下120番地12 TEL:022-358-1380 FAX:022-358-1403

日本福音教団 富 谷 教 会    週  報

降誕前8主日  2022年10月30日(日)   午後5時~5時50分

                            礼 拝 順 序                    

                 司会 田中 恵子姉

前 奏              奏楽 辺見トモ子姉

讃美歌(21) 351(聖なる聖なる)

交読詩編    1(いかに幸いなことか)

主の祈り   93-5、A

使徒信条   93-4、A

司会者の祈り

聖 書(新共同訳)  創世記9章8~17節(旧p.11)

説  教       「祝福の契約」   辺見宗邦牧師

祈 祷                                                      

讃美歌(21) 425(こすずめも、くじらも)

献 金

感謝祈祷              

頌 栄(21)  27(父・子・聖霊の)

祝 祷             

後 奏

〇 オン・ラインで礼拝に参加できます。090-3365-3019

  に、申し込み下さい。

           次週礼拝 11月6日(日)  午後5時~5時50分

           聖 書  創世記18章1~15節

           説教題  「神の民の選び」

           讃美歌(21) 214 458 27 交読詩編 105:1-11

本日の聖書 創世記9章8~17節

9:8神はノアと彼の息子たちに言われた。 9「わたしは、あなたたちと、そして後に続く子孫と、契約を立てる。 10あなたたちと共にいるすべての生き物、またあなたたちと共にいる鳥や家畜や地のすべての獣など、箱舟から出たすべてのもののみならず、地のすべての獣と契約を立てる。 11わたしがあなたたちと契約を立てたならば、二度と洪水によって肉なるものがことごとく滅ぼされることはなく、洪水が起こって地を滅ぼすことも決してない。」 12更に神は言われた。「あなたたちならびにあなたたちと共にいるすべての生き物と、代々とこしえにわたしが立てる契約のしるしはこれである。 13すなわち、わたしは雲の中にわたしの虹を置く。これはわたしと大地の間に立てた契約のしるしとなる。 14わたしが地の上に雲を湧き起こらせ、雲の中に虹が現れると、 15わたしは、わたしとあなたたちならびにすべての生き物、すべて肉なるものとの間に立てた契約に心を留める。水が洪水となって、肉なるものをすべて滅ぼすことは決してない。 16雲の中に虹が現れると、わたしはそれを見て、神と地上のすべての生き物、すべて肉なるものとの間に立てた永遠の契約に心を留める。」 17神はノアに言われた。「これが、わたしと地上のすべて肉なるものとの間に立てた契約のしるしである。」

 本日の説教

 創世記は、イスラエルの民がバビロンに捕囚(紀元前597~538年)になっていた頃、偶像神を崇拝するバビロンの地にあって、イスラエルの祭司たちがバビロニヤの神話なども援用して、イスラエルに伝わる伝承をもとに、人間の悪をも救いに変える唯一神の支配による世界と人類の創造から始まる原初時代の歴史(1ー11章)とイスラエルの族長時代の歴史を記した文書です。この書を通し、神に対する罪のゆえに、捕囚の身になっているイスラエルの民は、再び罪を赦され、捕囚から解放される日がくることを確信し、待ち望んだのです。

天地創造の物語は、自然科学的な宇宙生成論ではなく、人類創造の物語・神話であって、神と人間との密接な関係、すなわち神が人間を神にかたどって造ったことが強調されています。神に「かたどって」とは「神のかたち」の特性を人間が与えられたということで、人間は神の支配権の地上における代行者の位置と、神との交わりを与えられ、そこから理性・道徳・人格・意志などが人間の特性となります。創造物語は神話的な表象が用いられていますが、そこに言い表されている信仰と世界理解は驚くほど深く、現代のわたしたちにも訴える力を持っています。

 創世記6章は、ノアの洪水のことが記されています。地上は神の前に堕落し、悪が増したことにより、神は地上に人を造ったことを後悔しました。アダムとエバが、神に与えられた自由意志を、神に逆らうことの方に用いて罪を犯して以来、時を経て人間の数が増えても、人間の悪を選ぶ傾向は変わらず、むしろどんどんひどくなり、人は神から離れ、罪も拡大しました。神はもはや放置できない状態になりました。人だけでなく鳥も家畜も造ったことを神は後悔し、地もろともに彼らを滅ぼすことにします。ここに神が洪水を起こす理由があります。

しかしノアはただ一人、神と共に歩む、神に従う無垢な人でした。神はノアと妻子や嫁たちを生き延びるように、箱舟の造り方を指示しました。舟の大きさは、長さ135メートル、幅22.5メートル、高さ13.5mの三階建てです。コールタールで防水します。

それは大きな箱のような舟で、舵も帆も櫂もありま せん。自力で航行できない舟です。そしてすべての生き物の雄と雌を、一つがいずつ箱舟に連れて入るように命じました。主は地上に洪水をもたらし、地上の全てのものを滅ぼすことにしたのです。ノアは、すべて神が命じられたとおりに果たしました。

   

    箱舟の模造船

7章には、洪水が起きたことが書かれています。ノアが六百歳のとき、第二の月に洪水が地上で起きました。雨が四十日四十夜、地上に降り続きました。洪水は地上を覆いました。箱舟は水の面を漂いました。高い山々も水で覆われました。地上の生き物はすべて死にました。水は百五十日の間、勢いを失いませんでした。

  

    アララト山は、現在のトルコの最東端。アッシリアの右上に「アララトの山」とあります。

 8章には洪水後のことが記されています。その後、水が減り始めました。百五十日の後、水が減って、第七の月に、箱舟はトルコの東方に実在するアララト山(標高5165m)の上に止まりました。洪水が始まって五か月後のことです。山々の頂が現れたのは、その後、二か月半ほど過ぎた頃です。

さらに四十日たって、地の面から水がひいたかどうかを知るため、烏を放ったり、鳩を放ったりしたが、箱舟に戻ってくるので、更に七日待って、再び鳩を放つと、夕方鳩はくちばしにオリーブの葉をくわえて帰ってきました。ノアは水のひいたことを知りました。さらに七日後、鳩を放ったところ住むところを見つけたらしく帰ってこないので、地面が乾いたことを知りました。

ノアが六百一歳の一月一日に地上の水は乾きました。ノアは箱舟の覆いを取り外しました。地がすっかり乾いたのは、ノアが百一歳の第二の月でした。ノアが箱舟の中に一年以上もいたことになります。

 神はノアに「さあ、あなたもあなたの妻も、息子も嫁も、皆一緒に箱舟を出なさい。連れてきた生き物も連れ出しなさい」と仰せになりました。ノアは主のために祭壇を築いて、すべての清い家畜と清い鳥のうちから取り、焼き尽くす献げ物として祭壇の上にささげました。神に対して感謝することから新しい生活を始めようとしたのです。主はそれを喜び、「人に対して大地を呪うことは二度とすまい。人が心に思うことは、幼いときから悪いのだ。わたしは、この度したように生き物をことごとく打つことは、二度とすまい」と決心されます。これは人間のどうしようもない、アダム以来の罪です。洪水後に変わったのは、人間に対する神様の御心です。

 9章1節~7節には、神がノアを祝福されたことが記されています。神はノアと彼の息子たちを祝福して言われました。「産めよ、増えよ、地に満ちよ。」と子孫の繁栄を約束されました。そして「地上のすべての生きものは、あなたたちの手にゆだねられる。すべてあなたたちの食料とするがよい。これらすべてのものを青草と同じようにあなたたちに与える」と言われました。また、「人は神にかたどって造られたのだから」、お互いの人間の命を大切にするようにと勧められました。

「わたしは、あなたたちと、そして後に続く子孫と、契約を立てる。あなたたちと共にいるすべての生き物、またあなたたちと共にいる鳥や家畜や地のすべての獣など、箱舟から出たすべてのもののみならず、地のすべての獣と契約を立てる。」(9:9-10

神はノアと彼の息子たちと、更に後に続く子孫と、すべての生き物と契約を立てると言われます。契約とは神の人間に対する恵みの約束です。

「わたしがあなたたちと契約を立てたならば、二度と洪水によって肉なるものがことごとく滅ぼされることはなく、洪水が起こって地を滅ぼすことも決してない。」(9:11)

二度と洪水によって生き物のすべてを滅ぼさない。洪水が起こって地を滅ぼすことも決してない、と神は誓いました。

「雲の中に虹が現れると、わたしはそれを見て、神と地上のすべての生き物、すべて肉なるものとの間に立てた永遠の契約に心を留める。」(9:17)

更に神は言われました。神が立てる契約のしるしは、雲の中の虹だと言います。虹が現れると、神はそれを見て、この永遠の契約を心に留め、約束を守ると言われました。このノアとの「永遠の契約」は、モーセとのシナイ契約となりましたが、律法を遵守できない人間の罪のゆえに無効となっていましたが、やがてイエス・キリストの十字架において新しくされました。主イエスは最後の晩餐の席で、「これは、多くの人のために流されるわたしの血、契約の血である」(マルコ14:24)と言われました。

ノアと契約した神の約束は、罪の支配のためにわたしたちが滅ぼされることのないように、父なる神が御子にわたしたちの罪を負わせることによって、わたしたちを贖(あがな)い、罪と死の支配から救うことによって、守られています。しかし、この神の慈愛と寛容と忍耐」(ローマ2:4)を軽んじてはなりません。神の憐れみはわたしたちを悔い改めに導くためです。

ノアに与えられた祝福が、主イエス・キリストを通して、教会に召し集められたわたしたちにも与えられています。神に従い、神と共に歩んだノアの信仰に習い、神の祝福に預かりつつ、主のみこころに従ってまいりましょう。

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