「金のため」豪語の末、IT錬金術で墓穴…堀江容疑者

2006年01月24日 04時37分25秒 | Weblog
 「ライブドア」グループに対する強制捜査から1週間。東京地検特捜部は23日夜、同社社長・堀江貴文容疑者(33)の逮捕に踏み切った。

 自らのブログで「身に覚えがない」と潔白を主張してきた堀江容疑者に対し、捜索で入手したメールの分析や同社幹部らの聴取結果などから、一連の不正に堀江容疑者が関与したと判断した特捜部。

 「ホリエモン」の愛称で呼ばれ、時代の寵児(ちょうじ)としてもてはやされてきた堀江容疑者の“IT錬金術”が暴かれた。

 「みんな金のために働いているんでしょ」。2002年にグループに買収された会社の元取締役は、堀江容疑者の素っ気ない言葉を今も覚えている。

 その当時、ライブドアの前身の「オン・ザ・エッヂ」は社員150人、売り上げ10億円ほどの企業だったという。「300人、30億円にしたい」と自信満々の堀江容疑者に対し、元取締役は、社員に愛社精神がないことが気がかりだった。

 元取締役は堀江容疑者に向かい、「大きな企業になるには、愛社精神を育てなければ」と説いた。その答えが「みんな金のため――」という堀江容疑者の言葉だった。

 「違う。みんな金以外のもの、自己達成欲求を持っている」と反論すると、「そんな甘いことを言っているから、会社がなくなっちゃったんでしょ」と言われ、「それなら給料いらないの」とたたみかけられた。会話は平行線だった。

 「何でも金の力で解決しようとする。今の取り巻きは金に群がっているだけだ」と元取締役は冷ややかに話す。

 堀江容疑者が「オン・ザ・エッヂ」を立ち上げたのは1996年。その後、企業の合併、買収を繰り返し、わずか10年で40社を超える企業を抱える有力グループにのし上がる。

 04年にプロ野球の大阪近鉄バファローズの買収に名乗りを上げ、05年にはニッポン放送株の大量取得でフジテレビと対立、同年の衆院選に広島6区から出馬し落選するなど、常に世間の耳目を集めた。

 堀江容疑者がいつも口にする目標は、「時価総額世界一」。「時価総額」とは、発行済み株式に株価を掛け合わせた額で、会社の価値を計る物差しとして使われる。最近の著作で「株価を上昇させて株主に報いることが、株式会社の使命」と記し、昨年暮れのライブドアの忘年会では、男性歌手が「大きな古時計」の替え歌で、「大きく伸びたライブドア 時価総額8000億円」と歌い、堀江容疑者らが歓声を上げる姿がネットに流れた。
(読売新聞) - 1月24日0時53分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060123-00000115-yom-soci

最新の画像もっと見る

コメントを投稿