最期の説教の前に、お釈迦さまは何と言ったのか

2013年01月04日 12時27分26秒 | Weblog
Business Media 誠 2012年12月30日(日)9時25分配信

●連載「クイズ王のすごい考え方」について

 この連載は書籍『壁を越えられないときに教えてくれる一流の人のすごい考え方』(アスコム)から抜粋、再編集したものです。

 自己啓発書は、読んでいるときは内容に思わず納得。しかし読み終わると書いてあることを忘れ、実行に移せている人は少ないと思います。本書は、そんな問題点を解消する画期的なものです。

 インパクトの強いエピソードをクイズ形式で紹介しているところが、本書の最大の特徴です。イチローや黒澤明、スティーブ・ジョブズといった一流の人たちの考え方が、問題を解きながら楽しく学べます。さらにクイズを友人や知人に出題することで、記憶の定着は倍増するでしょう。

 著者は「タイムショック」優勝、「ウルトラクイズ」準優勝などの輝かしい実績を残してきたクイズ王・西沢泰生。

そんな西沢氏が出題するクイズを通じて、一流の人に近づきましょう!

●著者プロフィール:西沢泰生(にしざわ・やすお)

 1962年、神奈川県生まれ。中学2年生のころにテレビでみたクイズ王にあこがれ、大学時代には漫画研究会にて漫画をたしなむと同時に、クイズ番組に出場するようになる。出場回数は20回を数え、「パネルクイズ アタック25」「クイズタイムショック」などで優勝。「第10回アメリカ横断ウルトラクイズ」では、ウルトラクイズ史上唯一の北米チャンピオンに輝く。日本初のクイズ同好会「ホノルルクラブ」に所属。

 仕事では約20年間、社長秘書と兼任で社内報の編集を担当。現在は赤坂勤務の会社員。「チャーニーのお気楽日記」「やっさんの私的おススメブック日記」の2つのブログを主催している。

 お釈迦さまの最期の姿は「涅槃図(ねはんず)」として、掛け軸などによくその場面が描かれています。横たわるお釈迦さまの周りに、弟子や動物たちが集まっている絵です。

 さて、どうやらこれが最期の説教になるというその時、その教えを聞こうと、弟子たちをはじめ多くの人や動物たちが集まってきました。

 お釈迦さまが話をはじめようとするそのとき、その言葉を聞き逃すまいと、弟子たちがお釈迦さまの周りをぐるりと取り囲んでしまったのです。

問題:最期の教えを聞くために、自分のすぐ近くまで寄ってきて周りを囲んだ弟子たちに、お釈迦さまは最初に何と言ったでしょう?

答え:「もう少し離れなさい。後ろの者たちが私の話を聞く邪魔になるから」

 お釈迦さまはこう言いました。「お前たちが私を取り囲んでしまったら、後ろにいる者たちが私の教えを聞くことができない。彼らも私の話を聞きたいだろうし、私も彼らに話したい」と。

 そしてこう続けました。

 「おまえたちは、もっと自分をつつしむ事を学びなさい」

 こうしてお釈迦さまは、集まってきた他の者たちへの配慮を忘れた弟子たちを戒めた後、説教を始めたのだそうです。

 一流の人の身近にいるというだけで自分が偉くなったと勘違いする人や、自分の役職や学歴だけで周りに尊大な態度を取る人はとても醜い。いざ、それらを失ったときに突然、孤独な自分を思い知ることになります。

 えっ、「偉そうなことを言うお前はどうなんだ」ですって? 私はお釈迦さまを遠巻きに見ている一般人で、弟子たちがその周りを囲んでしまったら「うお~い、どけどけ! おシャカさんが見えねぇぞー!」って心の中で叫ぶような小心者です。

 ちなみにお釈迦さまの死因は食中毒。手塚治虫の『ブッダ』では、お釈迦さまがヒョウタンツギを食べているシーンがありましたが、実際はどうやらキノコか何かを食べてあたったらしいです。

 吉田茂の懐刀(ふところがたな)で、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)から「従順ならざる唯一の日本人」と呼ばれた白洲次郎氏は、晩年、軽井沢ゴルフ倶楽部の運営に携わっていましたが、他人にゴルフシューズのヒモを結ばせていた政治家を見て「てめえには腕がねえのか!」と一喝。その一方で、キャディなどにはいつも丁寧に「ありがとう」と感謝の言葉を述べていたそうです。権力を嫌っていた彼は、偉そうな相手には厳しく、自分よりも下の立場の人間には礼を尽くしていたのですね。

 全国に100店以上のインテリアショップ「フランフラン」を展開する企業、株式会社バルスの創業者の高島郁夫氏は、自身の著書『遊ばない社員はいらない』の中でこう語っています。

 「仕事ができる人ほどいわゆるキャリアっぽいイメージがない。相手にスキを見せないように鎧をつけている感じもない。できない人ほど、できると思われるような体裁をつくっているような気がする」

 フランフランには堅苦しい格式高さや、24時間戦っている感じがありません。「流行に左右される業界で20年も親しまれてきた秘訣は、よく遊ぶこと。仕事は快楽であり、私が一番遊んでいます」という高島氏は、フランクな人間の方がヘタに偉そうな人間よりも頼もしく、パートナーシップを組みたくなるということをよく知っているのでしょう。

 本日の一言:「自分は偉くなったと思うのは、いつでもただの勘違い」

【出典】『今日もていねいに。』(松浦弥太郎著、PHP)、『「ハッタリ」力 30歳からでも間に合う人生再起動の教科書』(小林昌平/大石太郎/小峯隆生著、講談社)、『遊ばない社員はいらない』(高島郁夫著、ダイヤモンド社)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121230-00000001-zdn_mkt-soci

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