理事長ブログ 心と体を癒やす

健康とは「健体康心」の略語です。体が健やかで心が康らかな状態を指します。心身の健康をセルフケアする方法を紹介しています。

円心五法の真髄354 「イエス・バット法」を活かそう

2012年08月27日 | Weblog
「イエス・バット法」をご存知でしょうか。円心五法の実践法の中に「養氣法」という氣のコントロールを行うものがあります。その一つに人間関係をスムーズにとっていく方法として相手の話をすべて「そうだね、そうだね」と受け止めて、聞くことに専念することを勧めています。

すると自分の言いたいことを全部吐き出し、スッキリした人は、今度は相手の話を聞く余裕が生まれ、素直に受け入れることができるようになってきます。そのタイミングに「しかし、このようなことも考えられるよね」と話を進めていくと、「そうだね」と受け入れてくれるようになるのです。

自分の話を真剣に聞いてくれる人に対して人間はその人のことを「いい人だな」と思うようになり、心を開いていくので、人間関係がいい状態になっていきます。ところが、話を中断して自分の意見を言ってくるような人には心を開きません。「嫌な奴」という感情が芽生えて、人間関係がうまくいきません。

「養氣法」では相手の氣(呼吸)を読み取り、氣(呼吸)をコントロールすることを実践の中で学んでいっています。最初は相手の呼吸に合わせ、話をしやすいように相槌を打ちながら、真剣に聞き役に徹するのです。

しかしこのままでは相手の呼吸に合わせたままですから、聞き手の方にはストレスがたまってきてしまいます。そこで、「しかし、こんな方法もあるよね」と徐々に自分の呼吸のペースに持っていくことで、お互いに充分に吐き出すことができ、いい人間関係が保てるのです。

これが「イエス・バット法」です。養氣法の中では、コミュニケーションをスムーズにとっていく方法として多く使っていますが、今日は自分自身のポジティブな気持を維持する方法としてご紹介しましょう。

「ツキ」や「運」を手に入れる方法として「プラス思考」と「プラスイメージ」、「プラス感情」が大切だとお話したことがありますが、覚えていますか?しかし、私たち大人はいろいろなマイナス体験を数多く経験する度に、潜在意識に黒丸を入れてしまい、いつのまにかマイナス思考になりがちです。

このような時に「イエス・バット法」を応用しましょう。日常生活の中で日々起きてくることに、無意識にマイナスのイメージや感情が出てきたら、まずはその感情を「そうだな」と受け入れます。その後、「しかし~」と、プラスの言葉に切り替えるようにするのです。

今までのマイナスの感情が、プラスの感情に切り替わって、潜在意識には最後に思った感情の白丸がインプットされるのです。マイナス感情のままだと黒丸としてインプットされるものが、白丸としてインプットされるのでは大きな違いです。

私の経験を少しお話しましょう。以前は毎日晩酌をしていましたが、飲みだすともう一杯とついお酒の量が増えてきます。そのような時に妻から「もう、いい加減にしたら」と言われると「酒ぐらい好きに飲ませてくれ」という嫌なマイナス感情が湧いてきていました。

このマイナス感情が出てきた時に「しかし、妻は私の体のことを心配してくれているんだ、ありがたい」とプラスの感情に切り替えることで、潜在意識には白丸を入れることができたのです。今では、月~木曜日までは休肝日にして週末の金~日曜日の三日間しか晩酌をしなくなりました。

最近はストレスからお酒の量が増え、アルコール中毒になってしまう人が増えているようです。私もその仲間に入っていたかもしれません。しかし、ストレス解消にもこの「イエス・バット法」はとても有効です。

例えば、「私にだけ何でこんな仕事ばかりやらされるのだろう」と不満が出てきたら、一旦は「そうだな」と受け入れ、このマイナス感情のままにしないで「この仕事でもう一つスキルアップできる、ありがたい」と気持ちを切り替えることで、今までの嫌な思いは消えて、ありがたいという感謝の気持ちになり、白丸として潜在意識にインプットされます。

人生経験が長ければ黒丸も多く入っていることでしょう。これからの人生も同じことをくり返していれば、潜在意識に黒丸をドンドン入れていくことになります。そこで是非、この「イエス・バット法」を活用してプラス感情の白丸に変えてインプットして「ツキ」と「運」を呼び込みましょう。

それでは、本日は、この辺で。

NPO法人 日本フットセラピスト協会
理事長 本山 硯士