聖堂に鏝絵。和洋折衷に驚いたが、教会の白のイメージは損なわれない気がした。調べて見ると和洋折衷の教会はたくさんあって畳敷きのところもあったりする。鏝絵は左官職人が漆喰壁に、鏝で浮き彫り模様を塗り装飾したもので、それはまるで彫刻のように繊細で鏝で作られたとは思えないほど精巧なもの。粘土状にした漆喰は乾きやすく、上手くできていないと完全に乾燥してしまうとヒビが入ったり、ボロボロと剥がれ落ちてしまうそうで相当な技術が必要のようです。「裂け目」は災いの痕跡でしょうか。光彩の麦畑の景に、口惜しさのように「裂け目」の語感が強く印象的な句でした。(博子)