「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

遠花火欄干にある昼の熱 加藤信子 「滝」俳句9月号<滝集>

2015-09-21 05:42:43 | 日記
 今年の夏も全国各地で花火大会が開催された。秋田県大曲
での花火大会は花火師が新作を競う全国的にも有名な大会の
一つである。私も十数年前に大曲の花火を見る機会があった。
この日の見物者は、全国各地からツアーを組んで参加するの
で、市の人口を遥に超え、渋滞に巻き込まれた記憶がある。
 掲句の花火大会の会場は、広瀬川界隈であろうか。三〇度
を超す日中の暑さも夕方になると和らぎ、花火の始まる頃は
気温が下がりすごし易くはなったものの、橋の欄干には日中
の余熱が残っているのである。
 同じ火薬を扱うにしても、五歳で北山の覚範寺から見た仙
台空襲の惨状は記憶から離れることはないであろう。火薬を
平和的に活用した花火大会が永遠に続くことを切に望みたい。
(梅森 翔)

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