梵鐘の余韻のなか無限に降り続くかのように花吹雪。この
光景を見続けているうち、残響と花吹雪が次々と現実世界か
ら遊離していくように見えた。超現実的なものを主題として
いるのではなく、平凡な景色を描いているのだが、そのなか
で対象が変容していく感覚を得たのだ。作者は無意識に、無
限に続く現実を矯正し変成するため、アンドレ・ブルトンの
言う「夢見る力」という想像力を駆動させたわけである。こ
の句、その不思議な感覚も濃厚な詩性も全て中七の「追うて」
一語で組み上げられている。(石母田星人)
光景を見続けているうち、残響と花吹雪が次々と現実世界か
ら遊離していくように見えた。超現実的なものを主題として
いるのではなく、平凡な景色を描いているのだが、そのなか
で対象が変容していく感覚を得たのだ。作者は無意識に、無
限に続く現実を矯正し変成するため、アンドレ・ブルトンの
言う「夢見る力」という想像力を駆動させたわけである。こ
の句、その不思議な感覚も濃厚な詩性も全て中七の「追うて」
一語で組み上げられている。(石母田星人)
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