土偶は長い間埋もれていたから壊れたのではなく、縄文時代中期に作られた土偶は壊すために作っていたと考えられており、自分の身代わりにしていたという説もある。例えば、腕を怪我したとき、うでを壊した土偶の破片を集落のまわりにまくことで治癒を願ったりしていたらしい。夏祓は十二月の大祓は廃れ、疫病などが流行する時期の夏の祓が一般的になり、茅の輪、形代、川社など各地の神社で見られる。人形(ひとがた)や形代は、息を吹きかけたり触れたりしてその人の穢れを移し、それを川に流してみそぎとするそうで、「砕かるる土偶」と、古今の空間が「尊し」でリンクしてするような句だった。(博子)
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