この句も塩釜吟行句。「亦無の丘」は亦無岡(またなのおか)で、明治天皇が東北御巡行の際、 丘にて松島の景色をご覧になり、「またとない良い景色だ」と言われた事から亦無岡という名になった所だそうです。ネット検索すると「この丘から見る塩釜の港町と松島の景色は圧巻です」という感想が載っていました。吟行会は5月8日でしたから、そこにあやめ草が咲いていたのだと思ってもいいのですが、吟行会の最高点句「竹皮を脱ぐや芭蕉の船出の地 鈴木幸子」から芭蕉の旅を思えば、松島で芭蕉が感激のあまり句を残さなかったことは良く知られており、仙台から松島までの7日間、「奥のほそみち」に記された芭蕉の句は、「菖蒲草足に結ばん草鞋の緒」の1句のみとされる。この句を配したと解してもいいのかなと思った。
今号は吟行句がたくさん掲載されている。
「若葉冷え酒蔵の塀に地震の痕 梅森 翔」
「蟻潜るしおがまさまの大鳥居 中井由美子」
「国衡の朽ちぬ忠義や若楓 佐藤憲一」
「復興の駅前通り花水木 池田智惠子」
「手水舎の清めの作法ほととぎす 今野紀美子」etc.(博子)
今号は吟行句がたくさん掲載されている。
「若葉冷え酒蔵の塀に地震の痕 梅森 翔」
「蟻潜るしおがまさまの大鳥居 中井由美子」
「国衡の朽ちぬ忠義や若楓 佐藤憲一」
「復興の駅前通り花水木 池田智惠子」
「手水舎の清めの作法ほととぎす 今野紀美子」etc.(博子)
亦無の丘 この日紀美子さんが教えて呉れ、すぐ出来た句なのです。芭蕉の句も下地にありましたが、この日は、見事にあやめが咲いていました。偶然の出会いです。岡と書くのが正しいのですね。有難う。