「滝」の俳句~私の心に見えたもの

220728 佐々木博子(「滝」瀬音集・渓流集・瀑声集 推薦作品より)

浸水の臭の消えぬ冬初め 梨子田トミ子

2020-01-14 04:44:42 | 日記
「だよね~」と作者の実感がそのまま私の実感。秋に被災して季節が進み冬になっても、臭いばかりでなく、まだ終わらない片付けの、見た目から推測される物の重さを裏切られる重さに手を焼いたり、敷居が水を含んで未だに明かない障子や襖があったり。家の汚さにもう目が慣れてしまっている感は否めない。徒労の溜息が聞こえそうな句だった。(博子)

コメントを投稿