
寺島さんがガラティのことをづいぶんかってくれて今回8枚目のアルバムだろうか、アントニオ・カルロス・ジョビンの曲集だそうだ。
寺島さんのところのアルバムも特徴みたいなものがあるから、もろ手を挙げて喜んでいるわけでもないのだけれど、まあいいか。
今回のアルバム、ジョビンしゅうということで、どうなるかと思ったけれど、これが驚いた。
とにかく1曲目の出だしがいい。イングル・トーンの流れが美しい。ジョビンのメロディがいいのだろうけれど、ピアノやベース、ドラムスがしっとりとおちついて、録音がAmerioであたりになった。このアルバム、寺島での前作「EUROPEAN WALKABOUT」と同じ日の録音でメンバーも同じだった。
だから今回ジョビンでまとめてアルバムの特徴としたのだろうけれど、これが正解だった。
ジョビンを想定して聞くとアレッと思うだろうが、ガラティがジョビンのメロディを取り込んで自分の世界にしてくれた。
それは3曲目の出だしメロディを聴くと理解できる。ジョビンで統一されているのだろうけれど、がラティでも統一されている。7曲目の”ジンジ”や8曲目”Vivo Sonhando”の表現などでもまさにガラティだと思う。
最後の” Luiza”もガラティらしく間、とても美しい。
寺島・レコードでのガラティでは本作が一番気に入った作品のように感じる。それが一番新しいということはいいこで、久しぶりのガラティの記事になった。
Portrait in Black White / ALESSANDRO GALATI TRIO
Alessandro Galati (p)
Guido Zorn (b)
Andrea Beninati (ds)
Artesuono Recording Studios (Italy) by Stefano Amerio 2022
1. O Que Tinha de Ser
2. Modinha
3. Samba de Uma Nota Só
4. Inútil Paisagem
5. Só Tinha de Ser Com Você
6. Fotografia
7. Dindi
8. Vivo Sonhando
9. Eu Sei Que Vou Te Amar
10. Retrato Em Branco e Preto
11. Por Toda a Minha Vida
12. Luiza