![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/fe/ccf581c5094aece2612e9a34125a45b8.jpg)
北森鴻 浅野里沙子 著
2010年1月に急逝した北森鴻の遺作。
未完成のまま残された原稿を、公私ともにパートナーであった
浅野里沙子が引き継いだ。
だから、北森鴻が好きでずっと読んでいた人にとっては
後半は微妙な違いが気になるかもしれない。
そしてこれはシリーズ初の長編である。
これまでの集大成ともいえる作品で、読み応えも構成も素晴らしい。
読んでいる途中で高円宮家の典子女王殿下と、出雲大社・千家国麿氏の
婚約内定の発表があった。
出雲の歴史と、それを今に受け継ぐ家。
天皇の血をいまに伝える家。
個人的にはとてもタイムリーで、歴史の重みへ思いをはせた。
出雲と卑弥呼、鉄と米、長い歴史をテーマにした物語は、
謎の文書の解読とともに進む。
そこには富と権力、それをめぐる争い、そして敗れたものへの恐れが
絡み合う。
製鉄民族の話というのは、民話や伝承などには必ずといっていいほどに
ついてくる。
特別な力を持ち、山野を駆け巡り、仕事ゆえに不具になりやすい人々。
突然その姿を見た者が、おそれおののいたのは想像できる。
言い伝えや神話をもとに調査をし、小さなかけらを組み合わせて
結論を導いていく過程は、時に危険に満ち、時に息づまるような
緊張を伴う。民俗学を追求し、突き進む那智は実に魅力的だ。
大好きだったこのシリーズが最後になるのは本当に悲しい。
2010年1月に急逝した北森鴻の遺作。
未完成のまま残された原稿を、公私ともにパートナーであった
浅野里沙子が引き継いだ。
だから、北森鴻が好きでずっと読んでいた人にとっては
後半は微妙な違いが気になるかもしれない。
そしてこれはシリーズ初の長編である。
これまでの集大成ともいえる作品で、読み応えも構成も素晴らしい。
読んでいる途中で高円宮家の典子女王殿下と、出雲大社・千家国麿氏の
婚約内定の発表があった。
出雲の歴史と、それを今に受け継ぐ家。
天皇の血をいまに伝える家。
個人的にはとてもタイムリーで、歴史の重みへ思いをはせた。
出雲と卑弥呼、鉄と米、長い歴史をテーマにした物語は、
謎の文書の解読とともに進む。
そこには富と権力、それをめぐる争い、そして敗れたものへの恐れが
絡み合う。
製鉄民族の話というのは、民話や伝承などには必ずといっていいほどに
ついてくる。
特別な力を持ち、山野を駆け巡り、仕事ゆえに不具になりやすい人々。
突然その姿を見た者が、おそれおののいたのは想像できる。
言い伝えや神話をもとに調査をし、小さなかけらを組み合わせて
結論を導いていく過程は、時に危険に満ち、時に息づまるような
緊張を伴う。民俗学を追求し、突き進む那智は実に魅力的だ。
大好きだったこのシリーズが最後になるのは本当に悲しい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます