息をするように本を読む

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撓田村事件―iの遠近法的倒錯

2011-02-26 13:35:29 | 著者名 あ行
小川勝己 著

しおなだむら と読む。
横溝正史へのオマージュらしい。

岡山県の山間にある撓田村で、転校してきた中学生の死をきっかけに、
連続殺人事件が始まる。
30年前の事件の再来か、とどよめく住民たち。
主人公の男子中学生の視点で、不気味な事件が語られていく。

悪魔の儀式、過去の記憶、恋愛模様……さまざまな要素が絡み合っていくが、
物語は二転三転としながら、意外な方向へと進む。

エピソードはゆるい。
中学生の下校風景なんて、のんきそのものだ。
村人目線の語りもあんまり緊迫感ないような気がするし。
事件はなかなかに猟奇的なのだが、そんなにおどろおどろしくはない。

ってなんなのだ?って言われそうだが、どんでん返しですよ。
ええ?そうなの、っていう感じに謎は解明します。
結構、がっつり長さを感じるので、じっくり読んで最後にガチっと結論を!
というのが好きな人におすすめです。

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