息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

解決まではあと6人

2014-03-01 10:38:49 | 著者名 あ行
岡嶋二人 著

町中の興信所に現れる女。
彼女は平林貴子と名乗り、小さな依頼をしていく。
それは一見意味がわからない、そしてつかみどころのないものだ。

その依頼によって探偵たちが動く。
謎は一応の解決を見るが、それがなんなのかはわからないままだ。
そして次の章ではまた違う興信所で別の依頼が繰り返される。

全く関係がないと思える不思議な出来事。
しかしひとつずつ解明していくとともに、その舞台がとても小さな
エリアの中であることがわかってくる。

思いもかけない部分がつながり、パズルのようにかちりとはまる。
やがてそこから大きな事件の全貌が見えてくる。

わけがわからないままに引き込まれて、いつのまにかどんどん
読み進めていく。そんな吸引力がある物語だ。

ラストはかなり後味が悪いものの、謎解きはすっきり。
それにしても凝りに凝った構成には驚かされる。

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