図書カード:後世への最大遺物
『代表的日本人』の著作で有名な明治キリスト者、内村鑑三氏の著作で、たまたま薄い文庫本で、しかも題名が仰々しいので、気になって読んでみました。
著者の考える「後世への最大遺物」とは何でしょう。
まず初めに頼山陽の漢詩を紹介しています。「千載青史に列するを得ん」つまり、後世に名を遺すことですね。これはこれで著者は肯定していますが、誰もができることではありません。
次に遺物として何を残すかとして、金や事業を取り上げています。金も事業も、遺せば後世の役に立ちますが、これらも誰もができるとは限りません。
そして最後に、最大遺物として著者が取り上げるのが、「勇ましい高尚なる生涯」です。これなら誰でもができるし、利益ばかりで害がないとしています。具体例として、二宮尊徳とあるアメリカ人女性の話を取り上げていますが、詳細については本を読んでいただくことにしましょう。
この「勇ましい高尚なる生涯」というのは、言い換えれば、池田晶子さんのいう(あるいはソクラテスも言っていたという)「善く生きること」そのものではないか、とあらためて合点した次第です。
『代表的日本人』の著作で有名な明治キリスト者、内村鑑三氏の著作で、たまたま薄い文庫本で、しかも題名が仰々しいので、気になって読んでみました。
著者の考える「後世への最大遺物」とは何でしょう。
まず初めに頼山陽の漢詩を紹介しています。「千載青史に列するを得ん」つまり、後世に名を遺すことですね。これはこれで著者は肯定していますが、誰もができることではありません。
次に遺物として何を残すかとして、金や事業を取り上げています。金も事業も、遺せば後世の役に立ちますが、これらも誰もができるとは限りません。
そして最後に、最大遺物として著者が取り上げるのが、「勇ましい高尚なる生涯」です。これなら誰でもができるし、利益ばかりで害がないとしています。具体例として、二宮尊徳とあるアメリカ人女性の話を取り上げていますが、詳細については本を読んでいただくことにしましょう。
この「勇ましい高尚なる生涯」というのは、言い換えれば、池田晶子さんのいう(あるいはソクラテスも言っていたという)「善く生きること」そのものではないか、とあらためて合点した次第です。