山域山名:上州武尊山(群馬県)
期 日:2014年3月12日(水)
参 加 者:みやぶー、ふくせんぱい、Kino
行動記録:北本(5:00)=宝台樹スキー場(7:40/8:30)=スキー場TOP1390m(9:20)→宝台樹尾根1500m(10:00/10:10)→名倉ノオキ(10:55)→手小屋沢避難小屋(11:30/11:45)→北尾根→上州武尊山2158m(13:35/14:20)~手小屋沢避難小屋(14:40/14:55)→名倉ノオキ(15:25/15:50)~名倉沢→宝台樹スキー場(16:20)
<天候:晴のち曇り>
上州武尊山は、自分にとって高校山岳部時代の年末に冬山合宿で登った特別の山。
30年ほど前なので、ヤッケやオーバー手袋は防水性も耐風性もないナイロン、寝袋はスリーシーズンのわた、テントは家型とまったく粗末な装備で、上ノ原山の家から須原尾根から武尊山頂に登り、中ノ岳から尾根を武尊牧場まで丸3日間をかけて、ワカンで縦走した。
しかも、2年の時の冬山合宿は昭和58年の年末で、今でも記録的な豪雪としてたびたび引き合いに出させると厳しい冬だった。
3月も半ばで武尊も厳冬期から春への気配が濃くなってきたが、宝台樹スキー場から入山し、宝台樹尾根、手小屋沢をつめて日帰りで武尊山頂を踏んできました。
リフト運行開始前のゲレンデ。ベースのリフトは8時30分に動き出したが、乗り継ぐ第9クワッドは9時と遅かった。
入山ゲートにはこんな看板があった。最近はリフトを使って、少しその先まで移動して斜面を滑る、いわゆるバックカントリースキーが非常に盛んなようで、宝台樹もスキーガイドがこの周辺をよく案内しているようだ。北斜面で雪質もいいので、客も喜ぶのだろう。
尾根にはこんな素敵なブナがあった。
BCのトレースも1450mまでで、ここからラッセルして進む。
左が武尊山頂、右が剣ヶ峰山。山頂はまだまだ遠い。
名倉ノオキ下の斜面を登る。気温が上がって、雪も重たい。
尾根に上がると笠ヶ岳が見えた。
大木が生える須原尾根を行く。
尾根は小さなコブがあって、アップダウンが続く。
なるべくトラバースをするようにルートを切るが…、
やむなく下るしかない。
日射で雪温が上がって、ラッセルした雪が丸まって落ちていく「雪まくり」。
手小屋沢避難小屋は雪の下に埋まって見えない。
尾根を離れて手小屋沢に入る。
武尊にもこんな素敵な場所があったんだ。
手小屋沢源頭斜面はエクセレント。
夏道ルートがある尾根。崖の場所が鎖場だろう。
沢から北尾根(手小屋右岸尾根)を登る。
2000~2050mバンド帯の急斜面。雪が硬ければアイゼンだろう。
バンド帯を登り上げたら樹氷が迎えてくれた。
山頂直下を行く。あと少しだ。
武尊山頂。
左から、中ノ岳、家ノ串山、剣ヶ峰。
日本武尊の銅像もくっきり見える。
剣ヶ峰山からはトレースあり。山頂にいた坪足3名は、川場スキー場から2時間ほどで来たとのこと。冬の武尊山頂まで2時間とは、昔からすればとても考えられない。
山頂直下は斜面も堅めで波打っていた。
それもバンド帯を過ぎれば、雪質も濃密な片栗粉パウダーに変わった。
この下はエクセレントな手小屋沢源頭斜面へ。
至福のパウダーツリーランでした。
斜度が緩い手小屋沢はトレースをたどる。
雪が重たいので新たなラッセルは御免。登りトレースをたどって名倉ノオキから名倉沢に滑り込む。
重雪ながら最悪のモナカになっていなかったので、樹間は密だったが快適な滑降だった。
名倉沢を下る。
最後は林道を下り、小沢にかかったスノーブリッジを渡ってゲレンデに滑り込んだ。
山スキーで武尊山北面に入ったのは初めてだったが、素晴らしい斜面もたくさんあって、新しい発見だった。来シーズンは厳冬期に来てみよう。