山スキーと山歩き みやぶろぐ

山スキーと登山など、きままに書いてみます

富士山(白草流し)

2014-07-12 | 2013-14山スキー

山域山名:富士山(山梨県)
期  日:2014年6月29日(日)
参 加 者:みやぶー(単独)
行動記録:御庭2240m(8:25)→御中道→白草流し雪渓末端2530m(9:10/9:30)→2860m(10:30/10:40)→富士山頂稜線3750m(13:35/14:25)~白草流し滑降~雪渓末端2530m(14:55/15:20)→御庭2240m(15:45)
<天候:晴れ時々霧>

6月最終末、シーズン滑り納めは今シーズン初めて富士山へ。
途中の谷村PAで仮眠、午前2時過ぎに起きるも雨雨雨。雨域レーダー見たら、これから強い雨を降らせる帯状の雲が通過するので二度寝を決める。
目が覚めたら雨は上がったので、河口湖ICに向かう。まだ6合目から上は雲の覆われていたが、スバルラインに走っていくと、どんどん雲が上がっていく。

御庭駐車場から北面をチェック。白草流しの雪渓はかなり下までつながっている。
夏道を登って吉田大沢か小御岳流しルートも考えてはいたが、夏道はたくさん人がいそうだし、白草流しはまだトレースしていないので、偵察も兼ねて今日は白草流しに決める。

P6291913_2


準備をしているうちに快晴になった。御中道につながる夏道を登る。ここから眺める富士山は格好いい。

P6291939_2


御中道から。

P6291947_2


途中から砂礫斜面を登って雪渓末端へ。この時期に2530mとは残雪が多い。

P6291957_2


白草流しは全体的に片斜面で、しかもこの時期になると雪面も締まっている。斜めの斜面でシールを効かすのは消耗するので、なるべく沢底の砂礫の際を登る。

2800m付近には岩場があるのかクラックが入っていたので、30mほど板を脱いで登る。結局、山頂まで板を外したのはここだけ。

P6291968_2


3100mにはさらに大きなクラック。ここは真ん中を通過。滑降時は要注意ポイント。
P6291975_2_2


3200mを越えたところで振り返る。

P6291983_2


3500mあたりで雪渓は左手に屈曲。御庭から見えていた斜面だ。この先はつながっているか…

P6291990_2


たった2mだったがつながっていた。「では行かねば~」
とさらに上部を目指す。

P6291993_2


左の尾根は白山岳から落ちる尾根か。右のラインを上れば山頂稜線に出られる。

P6291996_2


最後までシールで登り上げた。しんどかった。山頂稜線までは10mほど。

P6292000_2


ワォ~!まだ火口にはこんなに雪が残っていた。あと2日で7月だというのに。

P6292009_2


この大きな岩の向こうが白山岳。右手から回り込んでみたが、兼用靴では無理そうなので諦めた。

P6292011_2


昼食を食べて、いざ滑降へ!!見えている斜面は途中で行き詰まるので、ガスっている時は要注意。
雲のでき方を見ると、富士山の気流もよく分かる。

P6292013_2


素晴らしい一直線バーン。

P6292023_3


斜面がフラットになった場所を選びながら滑る。

P6292028_2


苦労して登った斜面もあっという間だ。

P6292037_2


屋久島を思い出した。富士山版豆腐岩(厚揚げか?)。

P6292039_2


2800mのクラック。

P6292044_2


白草流し全景。素晴らしかった。この時期に1200mもランできて最高でした。

P6292054_2


御中道の東屋から白草流しを見上げる。2mのノドもよく分かる。

P6292086_2


次回はもう少し早い時期に来よう。

201406bmp_2


5合目駐車場からの小御岳流し。こちらも、残雪がたっぷりでした。

P6292088_2


これで2013-14シーズンは板納めとしました。
長らくご覧になってくれた方々、ありがとうございました。
時間があれば、シーズンを振り返ってみたいと思います。

来シーズンはおそらく11月立山からです。
その頃にはOCNブロクは運用しないらしいので、秋頃に新しいサイトに引っ越しします。


旭岳中央ルンゼ&裏旭岳レンゲ谷

2014-06-23 | 2013-14山スキー

山域山名:白馬旭岳・裏旭岳レンゲ谷(長野県、富山県)
期  日:2014年6月15日(日)
参 加 者:みやぶー(単独)
行動記録:猿倉1230m(6:10)→白馬尻1500m(6:45/7:05)→大雪渓2310m(8:40/9:00)→2460m(9:25/9:35)→稜線2750m(10:15/10:20)→鞍部(10:25)→旭岳2867m(11:05/11:10)→レンゲ谷源頭2810m(11:20/11:35)~裏旭岳2733m(11:40)~レンゲ谷2330m(11:55/12:20)→レンゲ谷源頭2810m(13:35/13:40)→旭岳2867m(13:50/14:00)~中央ルンゼ滑降~柳又谷源頭2640m(14:10/14:20)→稜線2750m(14:35/15:05)~白馬尻1500m(15:25/15:45)→猿倉1230m(16:15)
<天候:晴れ後時々曇り>

さすがに6月となると、山スキーができる山域が限定される。しかも、山に行ける週末の天候が当たらないとそのまま板納めとなる。
ちょうど梅雨の中休みとなった日曜日、今シーズン2回目の旭岳へ向かった。今回のメインは未踏の旭岳裏側の西面滑降だ。

いつもの場所で仮眠して登山口の猿倉に向かう途中、今日は焼けそうだな?とちょっと寄り道。
道路100選に選ばれている白馬大橋から、朝焼けの白馬三山。

P6151688_2


猿倉から白馬尻の景色はすっかり初夏になった。

P6151697_2


建設中の白馬尻小屋。大工さんが10人以上は来ていた。

P6151704_2_2


大雪渓。今日は快晴の空が澄みわたる。

P6151709_2


いつものペースで大雪渓はノンストップで登る。雪が融けて夏道が出ていた。

P6151715_2


避難小屋の屋根も少し顔を出したところ。

P6151719_2


稜線まで雪を拾いながら登る。村営小屋下で1カ所切れていた。

P6151721_2


稜線からの旭岳。

P6151726_2


東面ルンゼを確認する。何とかつながっているが、岩の間は狭くてシュルンドがあるかも。

P6151734_2


今年は稜線の残雪が多い。西面にもまだたっぷり。

P6151743_2


旭岳山頂に着いてまずは斜面の状況を確認…、やっぱり西面のレンゲ谷へ行こう。
山頂から雪が出てくるまで標高差50mほどガレ場を下る。
手前の細長い稜線が裏旭岳、真ん中のうねったピークが小旭岳、奥の台形状が清水岳。

P6151752_2


裏旭岳からの旭岳西面。山頂直下の雪斜面からトラバース気味に裏旭までジェットコースター滑降。

P6151761_2


裏旭岳は夏道がしっかり出ていた。遠くは剱立山と毛勝三山。

P6151757_2


レンゲ谷源頭部と雪倉朝日。

P6151763_2


誰もいない斜面にまっすぐシュプールを付ける。

P6151769_2


意外と広い斜面だった。前旭岳と清水岳も近いね。次はあの斜面を行こう。

P6151780_2


どこまっでも滑っていきたいが、登り返しがあるので、この壁の下2330mでおしまい。
旭岳山頂までちょうど500mのアルバイト。

P6151782_2


レンゲ谷源頭部は、すばらしい斜面だった。5月の定番ルートにしよう。

P6151799_2_2


裏旭岳北面に刻んだシュプール。

P6151810_2


シールで旭岳直下まで、あとはガレ場を登って。

P6151811_2


再び旭岳山頂へ。

P6151815_2


中央ルンゼへGo。

P6151818_2


目が眩むほどの急斜面。Max45度はあるか。

P6151819_2


ターンしたら大量のスラフが流れていく。止むまでしばし待つ。

P6151822_2


中央ルンゼをバックに。

P6151855_2


岩の間は急すぎて上から目視が出来なかったので、途中からスキーヤーズライトの大斜面を滑った。ここも最高でした。

P6151868_2


下山は小雪渓と大雪渓をのんびりと。

P6151878_2


小雪渓は締まった快適ザラメで、斜面の状態はベストでした。

P6151883_2


大雪渓はさすがに石を避けながら滑る。でも6月としては、スプーンカットも縦溝も少なく、これまでで一番条件が良かった。

P6151886_2


稜線から白馬尻までたった20分ほど。スキーの機動力は凄い。

P6151893_2


6月にこれだけ滑れれば言うことなし。旭岳は定番になりそう。

201406bmp_2


下山後は八方温泉へ。
何と第1郷の湯は立て替えのため、このお風呂の営業は今日で最後でした。

P6151901_2


気さくな管理人の方と温泉とスキーなど、ちょっとおしゃべり。
この建物は昭和62年に二股で温泉が見つかってすぐに建てられたとのこと。
地元の方にも愛されたようで、最後だよね、と老夫婦が入りに来たり、近所のお姉さんが管理人に挨拶に来たり。

なかなかいい場面に巡り会えて楽しかった。

P6151902_2


ちなみに新しい建物は12月オープンで、現在の3倍ほどの大きさ。
露天風呂からこの絶景が眺められるそうです。

P6151905_2



立山(山崎カール・内蔵助カール・富士ノ折立南東シュート)

2014-06-09 | 2013-14山スキー

山域山名:立山・浄土山、雄山、真砂岳、富士ノ折立(富山県)
期  日:2014年5月31日(土)~6月1日(日)
参 加 者:みやぶー、かね、くりペア、はしけん
行動記録:
5/31 熊谷(3:30)=扇沢(7:00/7:30)=室堂2420m(8:50/9:45)→2720m(10:40/11:00)→浄土山南峰2840m(11:20/11:55)~御山谷2640m(12:00/12:10)→一ノ越2700m(12:25)→雄山3003m(13:15/15:00)~山崎カール~雷鳥平2270m(15:25)→雷鳥沢ヒュッテ2300m(15:35)
<天候:快晴>

恒例になりつつある5月最終週の立山。
今年も残雪が多く、2日とも快晴無風の上天気で、
カール滑降と温泉を楽しんできました。


田植えをしたばかりの田んぼに常念山脈がきれいに映る。

P5311196_2


黒部ダムから立山を見上げる。富士ノ折立も眩しいばかり輝いている。明日はあのラインを滑ろう。

P5311206_2


そんなに混んではいなかったが、始発に乗ってそのまま最混雑期ダイヤで運ばれて室堂ターミナルには9時前に着いた。早い!いつもこれでお願いしたい。
立山は11月以来。準備をして外に出ると、見慣れた景色だがやっぱりいい。上天気のなか、多くのスキーヤーが一ノ越を目指していた。

P5311218_2


今日は、15年ほど後輩のかね君とふたり。久しぶりの山スキーで、この斜面を登るのにも苦労をしている。そんなこともあって、いつもよりスローペースで登る。

P5311230_2


シールのまま浄土山に登る。今年は龍王岳山頂からしっかり雪がつながっていた。
行きたい気もあったが、しばし…かね君待ちで…今日は、かわいい後輩の錬成に気持ちを切り替えよう。

P5311252_2


黒部源流域の山々はまだ真っ白。今日は黄砂?の影響か、遠くは霞んでいた。

P5311238_2


かね君も到着し、では今日の1本目、御山谷まで行こう。

P5311253_2


気温が上がって、軟雪バーンだったが楽しめた。
ゲレンデではテクニカルの技量を持っているので、滑りは早い。

P5311263_2


一ノ越まで登り返しがあるので、適当なところでトラバース。
ここから雄山までは担ぎで夏道の登り。がんばれ~。

P5311270_2


御山谷で遊ぶスキーヤーがやたらと多く、何とクロカンアスリート達が合宿をやっているようで、雄山にも登っていた。

P5311274_2


毎度のことながら、兼用靴でのガレ場登りはしんどい。慣れないかね君は靴づれで苦戦のよう。祠の脇でしばし待ち。
P5311282_2_2


明日下山で下る御前谷をチェック。雪は十分あるようだ。P5311298_2


剣岳と別山、真砂岳。前日入りのくりペアは、あの辺りで楽しんでいるだろう。

P5311293_2


雄山山頂へ。これが立山初登頂と聞いてびっくり。

P5311306_2


今年は雪が多く、エントリーポイントまでは入りやすかった。

P5311312_2


今日2本目は山崎カールへ。

P5311310_2


山崎カールの象徴、ニードル。

P5311316_2


山崎カールはいつ来ても素晴らしい。

P5311322_2


そのまま雷鳥沢ヒュッテへ。玄関テラスで生ビールおかわり(^_^)vして…すぐに…

P5311341_2


引湯したばかりの温泉へ~~ドボン~~。

P5311346_2


前日入りしていた
くりペアと乾杯!

P5311349_2


立山は真っ赤に染まった。

P5311373_2



6/1 雷鳥沢ヒュッテ(7:20)→雷鳥平2270m(7:25/7:35)→大走り2700m(8:50/8:55)→2800m(9:10/9:20)→真砂岳2860m(9:30/9:55)~内蔵助カール滑降2690mまで(10:15)→稜線(10:40)→富士ノ折立コル2980m(11:30/12:30)~御前谷2530m(13:00/13:15)~鉄塔上尾根2180m(13:45/14:00)~黒部平駅1830m(14:40)=扇沢
<天候:快晴>

朝の主役は、奥大日岳。

P6011385_2


今日も一日中の快晴が約束。のんびりと出発。

P6011403_2


これ以上ないほどのクリヤーな空。

P6011407_2


雷鳥平から大走りを目指す。

P6011410_2


去年も会ったよね。

P6011415_2


左の沢が昨日刻んだくりペアのシュプール。

P6011417_2


立山三山東面。滑れそうなラインが何本もある。

P6011422_2


雪が切れたのでシールはここまで。
今日はいいペースで登ってきた。よくがんばった。

P6011430_2


真砂岳までは夏道を登る。

P6011433_2


富士ノ折立をバックに。

P6011446_2


白馬から鹿島槍まで後立山連峰が屏風のよう。

P6011442_2


内蔵助カールへGo!

P6011450_2


至福の1本でした。

P6011465_3


最高でした(^^)/

P6011475_2


青い空と飛行機雲。

P6011478_2


カール底から稜線まで登り返し。

P6011484_2


真砂岳から滑ったラインをバックに富士ノ折立を登る。

P6011488_2


最後はガレ場を登って富士ノ折立へ。
ここで室堂から雄山経由で登ってきた、はしけんと合流。お疲れさま~。

P6011506_2


今日のメインは、富士ノ折立南東シュート。

P6011496_2
P6011520_2


この辺りがもっとも急傾斜で40°+。

P6011535_2


でも、幅があるので恐怖感はない。

P6011536_2


シュートは3回目だが、今回が一番条件がよかった。
メンバーのスキー板が外れるアクシデントがあったものの大事には至らず。

P6011548_2


日本離れした景観。

P6011565_2


最後はデブリを越えて御前谷へ。

P6011574_2


シュートをバックに。

P6011589_2


緩やかな御前谷。

P6011593_2


春スキーは楽し。

P6011607_2


御前谷を離れて、鉄塔尾根に向かってトラバース。

P6011617_2


尾根に這い上がる。

P6011619_2


いつもならすんなりと滑れるが、下部は雪が少なく、ちょっと薮漕ぎ。

P6011630_2


今日は、まったく雲が出なかった。

P6011634_2


南東シュートを見上げる。これがたまらない。

P6011642_2


お疲れさま。

P6011644_2




201405bmp_2


このところ敗退続きだった昭和軒へ。

P6011651_2


今日は厚厚ソースカツ重をいただきました。満足。。

P6011652_2


旭岳北面&白馬沢右俣

2014-06-07 | 2013-14山スキー

山域山名:白馬岳周辺<旭岳・白馬沢右俣>(長野県)
期  日:2014年5月25日(日)
参 加 者:みやぶー、らがー
行動記録:猿倉1230m(6:00)→白馬尻下1430m(6:45/6:55)→大雪渓2300m(8:30/8:40)→2460m(9:00/9:05)→稜線2750m(9:50/10:05)→鞍部(10:10/10:20)→旭岳2867m(10:50/11:25)→北面滑降→柳又谷源頭2430m(11:40/12:15)→三国境直下2650m(12:55/13:05)→小蓮華山稜線2719m西側(13:35/13:55)→白馬沢右俣2000m(14:15/14:20)→白馬尻(14:45/15:00)→猿倉(15:35)
<天候:曇りのち晴れ>

今シーズンは上信越国境と東北方面にずっと通っていたので、やっとこの時期になって初めて北アルプスへ。

林道からの白馬岳東面。代掻き馬もちょうど出てきたところで、稜線の雪は多めか。

P5250891_2


林道の雪は長走沢出合から路肩に出てきたが、そのまま歩きで白馬尻まで行く。
対岸の金山沢は流れが出ていて、もう賞味期限は終わりか。

P5250896_2


白馬沢出合。こちらはまだまだ十分。

P5250898_2


気圧の谷が通過中で稜線は強風模様で、大雪渓にも時々稜線から凄い風が吹き下りてくる。白馬山荘に泊まった人は朝いちでどんどん下山してきた。この風が収まらないと、稜線上の行動は厳しい。

大雪渓にはこの時期としては入山者がいるほうか。岩室までノンストップで行ったので、見えている人はすべて抜いたかも。

P5250902_2


岩室でアイゼンに切り替え、小雪渓は再びシールで登行。2500m上は新雪で、5月になっても毎週のように雪が降っている。
心配していた稜線の雲もとれ、強風もほとんどなくなった。あとは稜線を目指すのみ。

P5250920_2


稜線でシールオフして旭岳に向けて直滑降。(鞍部まですぐだったので、シール脱着の手間がかかっただけ)

P5250929_2


鞍部からシールで登って、急傾斜になった最後の50mは担ぎで。

P5250942_2


旭岳山頂。何度か北面を目指したことがあったが、強風や悪天候でこの頂きに立てなかった。

P5250951_2


これから東壁を滑って2号雪渓に行かれるEVA父さんと遭遇。
http://yama-ski.at.webry.info/201405/article_6.html
「ブログ拝見してますよ。新潟でよく会うオルとうさんは会の仲間で……」、「あ、そうですか。あのグループは恐ろしく早くて。自分はシルバーだからのんびりと楽しんでます」と言われてましたが、いえいえ(^^;)、先を登られているその健脚には恐れ入りました。

P5250956_2


旭岳山頂からの白馬岳は、なかなか重厚感がある。
眼下が東壁の急斜面。次回はここを滑ろう。

P5250957_2


大休止のあとは、今日の1本目の旭岳北面にエントリー。
程よく締まったザラメでかっ飛びました。
P5250971_2


雪倉岳を正面に。下部は新雪が悪さをして微妙な雪質でした。

P5250983_2


北面を滑り降りて、柳又谷源流へ。

P5250995_2_2


三国境下までは、稜線下につながるラインを登った。

P5251013_2


小蓮華稜線。三角峰の2719mピーク手前が白馬沢のエントリーポイント。

P5251028_2


白馬岳主稜をバックに、いざ白馬沢右俣へ。

P5251047_2


稜線下のエントリー斜面は広い広い中斜面バーン。


P5251054_2


どんどん沢に吸い込まれていうように。


P5251059_2


この辺りが雪質、斜度とも最高でした。


P5251073_2


白馬岳山頂と代掻き馬を正面に、テンション上がりまくり。

P5251078_2


いつも下から見上げていたお馬さんの胴体と後ろ足。こんな岩だったんだ。


P5251090_2


ちょうど胴体の真下へ。なるほど。


P5251110_2


のどは、幅20mはあるか。そんな急峻でもない。

P5251112_2


のどを抜けたところ。


P5251119_2


斜度は緩んで広い沢状斜面へ。

P5251126_2


すばらしいスケールだった。


P5251141_2


小尾根を挟んで右俣と左俣。左俣のラインを負うが、岩場を抜けるポイントが難しそうでレベルはさらに数段高いか。

P5251153_2


大雪渓と杓子尾根。もうみんな下山したようだ。

P5251175_2


白馬尻でカモシカのお出迎え。

P5251180_2_2


冷やしておいてピーチゼリーを食べながら。

P5251183_2


お馬さんも無事の下山を微笑んでいました(^_^)


P5251191_2


大雪渓の奇跡はGPS誤作動です。前もここで同じような症状があったような。


201405bmp_2


飯豊本山

2014-05-27 | 2013-14山スキー

山域山名:飯豊山(山形県)
期  日:2014年5月18日(日)
参 加 者:みやぶー、ドクターQ、くり♂
行動記録:大日杉600m(5:00)→ザンゲ坂(5:25)→長之助清水(5:45/6:05)→御田1000m(6:15)→山靴デポ1200m(6:40/7:00)→地蔵岳1538m(7:50/8:00)→1508ピーク南大又沢下降点1470m(8:45/8:55)~大又沢1250m(9:00/9:20)→御沢出合(9:45)→1550m(10:10/11:05)→飯豊山神社2102m(12:25/13:00)~大又沢1250m(13:40/13:55)→1508ピーク南(14:20/14:25)→地蔵岳1538m(15:10/15:35)~山靴デポ1200m(15:45/16:00)→大日杉600m(16:55)
<天候:曇り時々雨、午後2時から晴れ>


2008年5月に梅花皮小屋に泊まり、石転び沢、門内沢、洗濯沢源頭を滑った時に、「石転び沢に引けを取らない大きなルートが飯豊山にもあるから、次は是非そちらに行った方がいいよ」と地元の方から教えていただいてから、ずっとチャンスを狙っていた飯豊山東面。
大日杉までの林道が開通するのが早くてGW、沢下部の融雪状況によっては進退極まるので、適期はせいぜい3週間ほどと賞味期限も非常に短い。
地元のエキスパートからも素晴らしいルートと聞いていたので、今年は「是非」にと飯豊山を目指して来ました。

埼玉から登山口の大日杉まで約350㎞、喜多方から大峠トンネルを越えて行ったが、深夜の4時間ドライブは長かった。仮眠はたったの2時間ほど。
まだ暗いうちに起きたが、夜に止んでいた雨が再び降っていた。寒気が入っていたため、しぐれのような天気で、大日杉の気温は8℃だったので
稜線上は雪か。
予報では午後から回復傾向だが、果たしてそのとおり天候がよくなってくれるか?分からないが、この時期の飯豊山には入ったことがないので、ダメなら偵察と割り切って出発する。

が、いきなり尾根に取り付く夏道を、杉林に残るまだら状の雪で見失ってしまい、30分ほど薮中を彷徨ってしまい、いったん登山口に戻る。
そうでなくても、今日は標高差2000mを遙かに超える登行をしなければならないのに、登り始める前から汗びっしょりになって、無駄な(精神的)疲労もプラス。とほほ…。

気を取り直して(直さなくては登れないので)、再び出発。ほぼ同じ頃に大日杉を登り始めた坪足ガイドパーティと抜きつ抜かれつ歩く。

ザンゲ坂の鎖場は出ていた。


P5180578_2


寒気が下がっているとはいえ5月も半ば、樹林帯は蒸して暑くて汗びっしょり。

P5180583_2


先週は取れなかったらしい長之助清水も出ていたので、水をがぶ飲み。

P5180582_2


午前中の天候回復はあり得ず、あまり早く登ってもしょうがないので、半ば時間調整のための大休止。P5180587_2


標高ちょうど標高1000mの御田。雪が少しづつ出てきた。

P5180594_2


まだ雪がつながっていないので、重荷を背負った急な尾根をひたすら登る。

P5180597_2


急な箇所を抜けた1200mから雪がつながった。ハイキング靴をデポしてやっとスキーで登る。


P5180599_2


だまし地蔵を巻いて、やっと地蔵岳が見えた。

P5180605_2


ガイドパーティが地蔵岳から先を目指す。この天候では、どことなく足取りは重たい。

P5180618_2


この天候では、目標としていた本社ノ沢ルートは断念せざるを得ない。
サブルートとしていた大又沢から御秘所沢をつめるルートに変更することに決定。
さりとて、この状況でどこまでいけるか。

地蔵岳直下斜面はシール滑降したが、すぐに再び担ぎの歩き。
大日杉から地蔵岳を約1000m登ったあとからが言わば本番。飯豊は体力がなければ話しにならない。


P5180628_2


大又沢まではこの支沢を滑る。
P5180638_2


やっと滑れて少しだけ気分UP。

P5180639_2


大又沢1250m地点に滑り込む。
P5180647_2


意外と広い1300m付近を行く。
P5180654_2


その先にある滝(地形図には記しはないが逆くの字になっている箇所)は、割れ始めた急傾斜で滝音も聞こえていたので、安全のため左岸側を巻く。P5180656_2


左が種蒔山につめる御沢、右が飯豊本山につめる御秘所沢。
P5180658_2


沢下方から吹き上げる風と、山頂稜線から吹き下りる風の双方から吹いてくる。
本社ノ沢でも強風への対応が必要らしいが、おそらく山頂から凄い風が襲ってくるのだろう。
地蔵岳までの尾根登りと地蔵岳先の稜線の状況、この風を感じられただけでも偵察の成果ありと話しながらも、まだまだ登る。

P5180661_2


ホヤホヤの熊さんの足跡。


P5180663_2


ガスに入る手前の1550m地点で、昼食タイム兼天候回復待ちの待機とする。
1時間ジッとしていたが、寒くて堪らなかった。

1600mを越えると新雪が積もっていた。1800mからは視界20m以下のホワイトアウトへ。
P5180669_2


源頭部は無木立のホワイトアウトで、斜面の角度さえ分からなくなったので、熊笹を目印にどんどん御秘所沢をつめる。
最後の200mはカリカリのアイスバーンで、クトーを叩きつけながらの登行だった。
P5180673_2


ガレ場にスキーをデポして強風吹き荒れる稜線を行く。5月とは思えない寒さだった。

P5180679_2


ついに飯豊山神社まで登った。三角点のある飯豊山はもの凄い強風なのでパス。悪条件のなか、ここまで来れば十分でしょう。

P5180687_2


本山小屋に逃げ込み、コンロで熱いコーヒーを飲む。避難小屋は本当にありがたい。

P5180690_2


いよいよ下山開始。表情が厳しい状況を表している。

P5180699_2


何も見えない斜面を滑る。転倒は許されない。

P5180701_2


一瞬だけ山頂稜線が姿を見せた。

P5180705_2


1800mまで下ると視界も出てきた。登行時より、雲の下層ラインが上がった。

P5180718_2


ここまで来れば安全地帯。

P5180725_2


御秘所沢も素晴らしいバーンが続く。

P5180729_2


いや~、こんなに楽しめるとは思いもしなかった。

P5180746_2


がんばった甲斐がありました。

P5180755_2


大又沢の登り返しポイントに着いたら、急に青空が拡がってきた。太陽が眩しく、さっきまでの寒さが嘘のように暑い。

P5180768_2


地蔵稜線まで250mの登り返し。


P5180771_2_2


稜線は再び担ぎで歩く。二人の視線に先には、

P5180784_2_3


飯森山の奥に吾妻連峰と安達太良山。

P5180780_2_2


三角錐の山は会津磐梯山。

P5180782_2


飯豊山をバックに。

P5180795_2


地蔵岳はまだ遠い。

P5180805_2


種蒔山へと続く稜線と、うねる大又沢の先に御沢が良く見える。

P5180814_2


そして飯豊山と真正面に本社ノ沢。右俣、左俣の斜面を目に焼き付ける。

P5180815_2


夏道がない大丸森山。残雪期には地元山岳会で雪稜登攀の山だろう。

P5180824_2


地蔵岳にデポしておいたデザート。これで元気が復活?


P5180820_2


今日一番の気持ちよかった滑降。


P5180837_2


だまし地蔵南東面が最後の斜面。

P5180845_2


あとは600mの尾根下り。

P5180852_2


雨だった登りには咲いていなかった花がたくさん開いてました。
雪解けの春山を楽しみながらの下山でした。

P5180803_2




P5180854_2



P5180858_2


山ツツジも鮮やか。

P5180859_2


ザンゲ坂を下れば大日杉まであと少し。

P5180862_2


大日杉小屋へ。

P5180864_2


長い一日でした。

P5180865_2


行動時間12時間、累積標高差2400mのロングルートでした。

20140518bmp_2


麓にある白川温泉にゆっくりと浸かる。
ダム湖の畔から飯豊連峰がよく見えた。麓から眺める飯豊山は、手前の地蔵岳が小さく見えるほど、とてつもなく大きかった。


P5180875_2