12/8(土)は所属する山岳会熊谷トレッキング同人の第17回目の総会。
もうそんなに年数が経っているのか~と感心する反面、その分、歳もとっている訳で…。
村越先生が亡くなられて以降、事務局も預かってちょうど10年か…。
会場は河口湖温泉・旅館若富士、これも3年目。
会場設営と資料配付を終えてから、ほうとうを食べて河口湖から富士山を眺める。
いつ見ても、何度見ても、雪の富士山を見ると必ず感動する。富士山はそんな特別な山ですね。
若富士に戻って、午後から総会の議事を協議。
今年はいつもより提案する事項が多くて、その分、いろんな意見も出された。
会設立時とは会員もずいぶんと入れ替わり、55名のうち最初からの古株は1/3くらいか。
運営面だけでなく、山行の体制などについても、いろいろ過渡期にさしかかっているのか、とも思う。
議事は、若干検討するものもあったが、原案どおりに承認された。
5時半過ぎに打ち合わせも終わり、温泉に入って宴会へ。
翌朝、宿から真っ赤な富士山が見えた。
朝風呂、朝食のあと、総会記念ハイクの石割山麓に車で移動。
石割の湯に車を置いて出発。
今日のハイク参加者は17名と大パーティ。
コースは、石割の湯~石割山~平尾山~大平山~山中湖親水公園。
時折小雪舞う中、長い林道歩きから登山道に入る。
桂の巨木が現れる。
すぐ上には立派な石割神社。
御神体の大岩には幅60㎝の溝があって、その間を時計回りに3回通ると幸運が開けるらしい。その教えのとおり、みんな3回やりました。
神社からは急登の連続で、展望のいいはずの石割山山頂へ。
お目当ての富士山は北西風に流されてきた雪雲が絶えず覆っていて、山頂は姿は見せず…、残念。
隣の鹿留山は立派な山。
昼食をワイワイ食べて記念写真。
縦走路を富士山に向かって行く。
山中湖や三国山を眺めながら快適な尾根道が続く。
山中湖と遠くに箱根山。
ここも広い平尾山山頂。
平尾山から大平山に向かう。
それにしても寒い~。気温は氷点下で、風が吹き抜けるとブル~ブル~震える。
遠くには愛鷹連山も見える。
大平山から、石割山を振り返る。左奥には御正体山。
大平山山頂には東屋もあった。景色が素晴らしい山。
富士山の山頂が見えるまで粘ってはみたが…、ここまで。
寒さに震えながら山中湖親水公園へ下山。
山中湖からの富士山を見上げて帰りました。
山域山名:浅間山(長野県)
期 日:2012年12月2日(日)
参 加 者:みやぶー
行動記録:浅間山荘1410m(6:45)→一ノ鳥居(7:07)→二ノ鳥居(7:24)→火山館1990m(8:10/8:25)→湯の平分岐(8:33/8:40)→2200mアイゼン装着(9:10/9:16)→外輪山鞍部2440m(9:40)→前掛山2524m(10:00/10:20)→火山館1990m(11:24)→不動滝(11:55)→浅間山荘(12:22)
<天候:晴れ>
先月、吹雪で敗退した浅間山に再びやって来た。
今日はかなり冷えて、浅間山荘に着いた時は-9℃。寒いので冬用ヤッケ上下を着て出発。
雪はうっすら積もっている程度で先月と変わらない。
先月歩いたばかりで、ルートは分かっているのでガンガン登る。一ノ鳥居で凍った木橋を渡る。今週末の寒波で沢の水もすべて凍るかも。
二ノ鳥居からの急登を登り切るとカモシカ平。黒斑山稜が目に飛び込む。
右手には牙山。
八ヶ岳と中央アルプスが雲海上に見える。内陸の山も今年は雪が多そうだ。
槍ヶ鞘がすごく高い。
雪筋模様の浅間山。
天を突く牙山。
涸沢を横切ると火山館に到着。
今日は小屋番(なぜか小学生4年生も)がいて薪ストーブも付いていた。
「どうぞ、暖かいなかで休んで」と女性に誘われて、あまりの温度差に汗をかきながら間食を食べる。玄関の温度計は-6℃だった。
再び登行開始。積雪もグッと増えて30㎝、真っ白な湯の平の雪原をキュキュという音を立てながらハイクアップ。
見上げるトーミの頭からJバンドにかけての雰囲気は、(湖はないが)レイクルイーズからのカナディアンロッキーに似ている。
正面には冬だけに見られる幾筋もの雪模様が際だつ浅間山。お気に入りの景色だ。
浅間山に取り付き、森林限界2200mで軽アイゼンを装着。外輪山までひたすらトラバースの登りが続く。
浅間山北面と四阿山、草津白根、志賀岩菅山、
白砂山から谷川連峰、越後中ノ岳、平ヶ岳、尾瀬燧ヶ岳まで見える。
標高を上げるにつれて、東側からの強風が体をたたく。
急登を登り切ると外輪山の一角だ。
いつも強風が吹き抜ける場所。シュカブラも発達していた。
シェルターのある外輪山鞍部から、超快適な雪稜を登ると前掛山山頂だ。
気温-10℃、風は10mくらいか。今日はなぜか火口からの噴煙は見えなかった。
ぐるっと周りの景色は素晴らしいのひと言。
奥秩父の上に富士山、
八ヶ岳、南アルプス、中央アルプス、御岳、乗鞍、
そして黒斑山の上に屏風のような真っ白な北アルプス全山、
妙高山群から志賀、白砂、苗場、谷川、日光白根とすばらしい360度の大展望。
さすが中部山岳のど真ん中にある独立峰の眺めは凄い。
存分に展望を楽しんで下山開始。下りのトラバースはアイゼンの歯を効かせて降りる。
今回は軽アイゼンで登ったが、雪が硬かったのでやっぱり12本爪の方が安心。
途中で登ってくる登山者15人くらいとすれ違う。冬の浅間山も、結構人気がある。
二ノ鳥居から半分以上凍り付いていた不動滝を見て、浅間山荘に下山した。
山域山名:浅間山(長野県)
期 日:2012年11月14日(水)
参 加 者:みやぶー
行動記録:浅間山荘1410m(7:40)→一ノ鳥居(8:05)→二ノ鳥居(8:25)→火山館1990m(9:10/9:35)→湯の平分岐(9:40)→浅間山2300m(10:25)→火山館1990m(10:55/11:10)→不動滝(11:45)→浅間山荘(12:15)
<天候:雪>
10月半ば以降、毎週のように寒気が南下している。今日の浅間山も厚い雪雲のなかで、昨晩からの雪は浅間山荘付近までうっすら白くしていた。
宿泊客は一人もいないようで駐車場に車は1台もなく、山荘もひっそりしていた。
気温0℃、小雪が舞うなか出発。湯の平に通ずる火山館コースは高校生の時に登って以来、鳥居と変わった岩で休んだような記憶がある。
林道から登山道になって、カラマツ林を沢に沿って登っていく。
一ノ鳥居で不動滝への道を分けて、対岸の斜面に取り付く。笹を刈り払われた道は傾斜も緩く歩きやすい。登るにつれて、粉雪はどんどん増えて登山道も真っ白になった。
二ノ鳥居からは急登となる。
再び沢に近づくと硫黄に匂いがして樹がなくなる。沢から吹き上げる風が当たり、登山道には雪が吹きだまっている。
長坂を登り切り、雪も本降りになった頃、大きなログハウスの火山館に到着。
玄関の温度計は-6℃、風もあって寒いので小屋に入ろうとしたが、「トイレも凍ったので…閉めました」と黒板にあったので、1階の避難壕に中に入る。
強風に備えて、帽子と手袋を真冬用に取り替える。
浅間神社脇から再び登行開始。すぐにトーミの頭分岐を分けて、湯の平に入る。
しんしんと降る雪がオオシラビソに積もってモノトーンの世界、いよいよ冬山のシーズンだ。
Jバンド分岐を過ぎると疎林となり、登山道が不明朗となった。赤布と黄色テープを見つけて高度を上げる。
森林限界を抜けると一気に風雪が強くなってきた。季節風がまともに当たる北西斜面なのでなおさらだ。視界は20m、山頂稜線はきっとすごい風だろう。山頂まではとても無理なので、2300mで引き返すことにする。
下りは北風を真正面に受けるので寒くてたまらない。慌てて目出帽を被る。なぜか、この冷たい風に当たるのが嬉しい。
湯の平に入ると再び静寂に戻った。
聞こえるのは粉雪を踏む音と時折上空からのゴーという風の音だけ、冬山の空気をじっくりと感じながら下山した。
おまけ。旧中込学校と敷地内に展示してあったSLC56101とキホハニ56。
旧中込学校は、明治時代初めに建てられた小学校の建物が今まで残っているもので、現存する最も古い西洋風の学校建築の一つとして、国の重要文化財に指定されているそうです。松本市の旧開智学校と同じような施設です。
C56-101蒸気機関車は昭和10年小海線全線開通から昭和47まで、「高原のポニー」と呼ばれた名車。
キホハニ56は、小海線の前身、佐久鉄道で昭和5年から終戦まで走ったガソリンカーだそうです。
山域山名:谷川連峰・白毛門、笠ヶ岳(群馬県)
期 日:2012年11月4日(日)
参 加 者:みやぶー
行動記録:土合橋690m(7:15)→松ノ木沢ノ頭1484m(8:55/9:15)→白毛門1720m(9:55/10:00)→笠ヶ岳1852m(10:50)→避難小屋→笠ヶ岳(12:05)→白毛門(12:40/12:15)→松ノ木沢ノ頭→(13:40/13:50)→土合橋(14:50)
<天候:くもり後晴れ>
この時期としては強い寒気の南下で、上越国境にもこの秋、初めてまとまった雪が降ったので、白毛門に登って来ました。
明け方に赤城SAから谷川岳を眺めたが、まだ中腹以上は雪雲の中だった。土合橋には20台ほどの駐車があったが、すべてが白毛門を目指す登山者ではなく、無料で駐められるからだろう、半分以上は谷川岳方面に向かう登山者のようだ。
東黒沢の橋を渡って急登に取り付く。
今はちょうど山麓が紅葉の盛り、今年は大きな台風がなく、急に気温が下がったのでとても色づきがいい。
樹間から見える谷川岳は西黒尾根ザンゲ岩から上は雲の中で、強い北西の風に乗って激しく流れている。
1000mを越えるとチラホラと雪が出てきて、1100mからは登山道も真っ白となった。
久しぶりの雪の感触を楽しみながら登る。
天神平スキー場もオープンできそうなくらいに白い。
雪が積もった枝が所々登山道に垂れ下がっていて、くぐりながら登る。
松ノ木ノ頭で軽アイゼンを装着。ここから白毛門まで岩稜となる。
見上げる白毛門は雲が時折かかっては消えてを繰り返している。
黒い岩肌のジジ岩とババ岩がはっきりと見える。
岩場の登りも、アイゼンの歯がよく効いて快適な登行だ。
白毛門沢源頭の水の流れもはっきりと聞こえる。最後の鎖場を登り切ると白毛門に到着だ。
まだ時間は10時前、このまま下りたら昼前には下山してしまう。お目当ての谷川岳もまだ雲の中だが、朝から越後側からの雲の流れと風を見ていると、あと2時間もたてば晴れてくるだろう、との予想を立てて、雪の稜線を笠ヶ岳まで行くこととする。
積雪は30㎝ほど、トレースはなく膝下まで潜りながら進む。東側には霧氷に輝くウツボギ沢が拡がっている。この春には山スキーで来よう。
鞍部で笠ヶ岳から下りてきた登山者とすれ違う。昨日の吹雪のなかを登って笠ヶ岳避難小屋で泊まったらしいが、天気が悪いので馬蹄形縦走は諦めたとのこと。
笠ヶ岳山頂は、冬の烈風の支配下で寒くてたまらない。
長居は無用と山頂直下にある避難小屋に入る。
すぐに白毛門で会った千葉の方も到着して、山スキーの話しをしながら昼食を取る。小屋のスペースは4人がMAXであるが、小屋の床には銀マットが敷かれていて、稜線の風を避けられるので、寒ささえ我慢すれば問題なく泊まれるだろう。しばらくして、トレースを追ってさらに2名が到着した。
外に出てみると、空も明るくなって朝日岳山頂も姿を見せた。予想どおり回復傾向だ。
笠ヶ岳山頂に登り返すと風は相変わらず強いが、雲の高度が上がって武能岳も見えていた。
青みがかかった上越国境稜線はもう秋から冬に移ったようだ。
白毛門までの稜線は快適な雪山散歩で、11月初めにこんな楽しい気分が味わえるなんてそうあることではない。
再び白毛門に到着。
谷川岳稜線も薄い雲となり、時々山頂も見えるようになった。
マチガ沢、一ノ倉沢、幽ノ沢、芝倉沢、蓬峠から清水峠まで山麓は紅葉のじゅうたん、中腹から稜線は雪景色と、コントラストが美しい。
ひと際白い至仏山と日光白根山、上州武尊山もしっかり雪が積もったようだ。
のんびり過ぎるくらいに大展望を楽しんで、下山開始。
雪はかなり緩んでいて足を取られながら下る。松ノ木ノ頭で軽アイゼンを外して、あとは土合橋まで紅葉の尾根を駆け下りた。
山域山名:南アルプス・鳳凰三山(山梨県)
期 日:2012年10月31日(水)
参 加 者:みやぶー
行動記録:夜叉神峠登山口1380m(6:30)→夜叉神峠1790m(7:15/7:20)→杖立峠2177m(8:10)→2309m(8:40/8:55)→南御室小屋(9:45/9:55)→薬師岳小屋(10:45/11:30)→薬師岳2780m(11:35/11:45)→観音岳2840m(12:05/12:20)→赤抜沢ノ頭(12:55)→地蔵岳往復→赤抜沢ノ頭(13:35)→高嶺2778m(14:00/14:10)→白鳳峠2450(14:30)→南ア林道(15:45/15:50)→広河原1520m(15:55)
<天候:晴時々曇り>
寝坊をしてしまい、予定より1時間遅れで夜叉神峠登山口を出発。黄葉のカラマツ林にジグザク道を登る。
峠の標識から3分で夜叉神峠小屋前の広場へ。寒気と南岸の気圧の谷の影響か、すっきりと晴れとはいかず白峰三山は見えない。
峠小屋は夏には営業しているらしいが、もうすべての戸が閉まっていて冬終いしている。
足下には立派な霜柱が成長していた。
展望のないシラビソの道を登る。大崖頭山直下に杖立峠の標識があるが、エアリアマップにはその先の鞍部が本当の峠?と記されている。南アルプスNETには「顕著な峠ではないが、鉄パイプを組み合わせた指導標がある。
昔、芦安の山仕事の人たちは、ここで背負子を降ろさずに休んだ。つえを背負子の下に立てて支えとし、立ったまま休憩したという。戦後間もなくまでは、峠から西に延びる五葉尾根に広河原への仕事道が付いていて、登山道としてもよく使われた。」とあり、山容が穏やかな夜叉神峠から杖立峠を経由して野呂川沿いに広河原に行ったのだろう。
うっそうとした森が地図上の2309mで一気に開けて好展望が拡がり、雲間から新雪をかぶった北岳、間ノ岳、農鳥岳の白根三山が見える。
鳳凰三山に来て、この景色を見なくては。蝶ヶ岳からの槍穂高と同じようなものである。
再びシラビソの森道を進み、南御室小屋へ。
深い森のなかに冷水が得られるいいテン場があった。小屋裏からすぐに急登を登り切ると森林限界を越えて、大きな岩と白い砂の稜線に出た。
冷たい西風がもろに当たり、とても寒い。慌てて冬帽子と手袋をはめる。
これからが鳳凰三山のハイライト、白根三山にかかる雲も少なくなり、仙丈ヶ岳やアサヨ峰を正面に、雄大な景色を眺めながら明るい縦走路が続く。
鞍部にある薬師岳小屋で昼食を取る。こんな寒い日には熱いチキンラーメンがうってつけだ。
小屋番に聞いたら、今朝の気温は-6℃まで下がったそうで、今年はもう2回も雪が降ったとのこと。
小屋から薬師岳まではひと登り。山頂に着くと、白峰三山にかかる雲もだいぶ上がり、北岳バットレスを正面に素晴らしい景色を楽しむ。
薬師岳には様々な花崗岩の巨岩が多く、秋に行った屋久島を思い出す。
薬師岳から観音岳へは、とても気分のいい縦走路だ。
観音岳山頂は強い風が抜けていた。目指す地蔵岳と高嶺はまだまだ遠い。
日陰には少し雪が残っていた。
岩場混じりの急坂を下り、赤抜沢ノ頭まで登り返す。
最終バスまで時間があるので、赤抜沢ノ頭にザックをデポして地蔵岳に登ることにする。
鞍部にはお地蔵さんがたくさん立っていた。
オベリスクに取り付くが、最後の大岩は無理せずに見上げるだけにした。
赤抜沢ノ頭に戻って、高嶺まではヤセ尾根を通過していく。
高嶺山頂も眺めがすこぶるいい。仙丈ヶ岳、アサヨ峰、甲斐駒がよく見える。
振り返ると、今日、越えてきた鳳凰三山縦走路の長さを実感する。
白鳳峠まではハイマツと岩混じりの急坂を駈け降りる。
峠下はゴーロのU谷のような地形で、真正面に北岳とこれまた好展望の道だ。
樹林に入ると延々と急降下が続き、膝が悲鳴をあげる。車道が見えた時にはホッとした。
時々工事車両が通る林道を、紅葉を楽しみながら広河原に向けてのんびり歩く。
広河原に着いて北岳を見上げ、晩秋の鳳凰三山縦走を無事に終えた。
秋の盛りを過ぎた山は華やかさはないが、とても静かでのんびりと山歩きができるので、一番好きな季節である。
最終バスは16時30分発なのだが、その前に乗り合いタクシーが16時10分に出るというのでそれに乗り込む。
夜叉神峠まで料金は千円で、バス(運賃820円+協力金100円)とほとんど変わらなかった。