日 程:2013年7月27日(土)
山域山名:後志・羊蹄山
行 程:豊浦(7:20)=真狩コース登山口370m(8:15/8:30)→4合目990m(9:45/10:00)→8合目1600m(11:25/11:40)→外輪山1850m(12:25)→羊蹄山1898m(12:50/12:55)→羊蹄山避難小屋1680m(13:45/15:00)→4合目(16:05/16:10)→真狩登山口(17:00/17:30)=道央自動車道=千歳空港(19:20/20:10)=苫小牧(20:50)=苫小牧西港出港(25:30)=
=大洗港(7/28 19:45)=ひたちなか(21:15)=北本(23:00)
<天候:曇り時々雨、稜線は暴風>
夜中の土砂降りの雨は、朝にはあがった。
道の駅駐車場の端っこに張ったテントを撤収して、近くのコンビニで朝食。
そのあと、豊浦の海を見に行く。
豊浦駅の踏切で電車を待っていると、遅れてきたトワイライトエクスプレスが通過していった。忙しい社会人にとっては、フェリーと同じく寝台列車の旅も贅沢だ。
海を離れて、羊蹄山に向かう。山頂は厚い雲に覆われている。
真狩のキャンプ場はとてもきれいに整備されている。
道南一の名峰、百名山である羊蹄山はしっかりとした案内がある。
真狩登山口。
一合目から九合目まで標識があった。
エゾアジサイ。
真狩の町。山麓は穏やかだが、昨日避難小屋に泊まった人は小屋が揺れるほどの風と、窓から雨が吹き込むほどの豪雨だったらしい。あまりの強風で今日も山頂を踏めずに下山してきたと。
なんの実でしょうか?
イワブクロ。
標高1000mから霧に入り、森林限界を超えた8合目からは風も出てきた。
外輪山の分岐。
もの凄い強風に煽られながら進む。
外輪山の南側は岩場が多い。
羊蹄山山頂1898mに立つ。つかまっていないと、火口まで飛ばされそうなくらい風が強かった。
1893m三角点。
旧小屋跡。元は観測所で稜線に立っていたので、風で吹き飛ばされたとのこと。
外輪山は猛烈な風が巻いていて、四方から吹いてきた。今日はほとんどの登山者が山頂を諦めたが、それも無理もないほどの風だった。
避難小屋は冷え切った体を休めるのに助かる。この小屋は傾いているので、来年は隣りに造っている新しい小屋になるとのこと。
入った時は2パーティ10名ほどが休憩していたが、すぐに出て行ったので我々のみだった。
30名ほどは十分に泊まれる規模。山麓4町の共同管理で、シーズンには小屋番も入る。
小屋番の森山さんと。彼はニセコ東山スキー場のパウダーガイド。いろいろとニセコの山スキールートを教えていただいた。
避難小屋からは駆け下りるように下山。
今日の羊蹄山はとても厳しかった。真夏でも荒れれば半端ではない、北海道の山はなめてはいけないと再認識しました。
あまり時間がないので温泉はパスして、土産物を買いに千歳空港へ。
土曜日とあって、ロビーは混んでいた。飛行機だと約1時間ちょっとで羽田へ。
フェリーだと大洗までは20時間。
苫小牧の回転寿司で満腹。
深夜便なので、乗り込むのはほとんど長距離トラックだ。
屋根にBOXを積んでいるので、トラックといっしょの場所に誘導されるので2時間も車内で待機でした。
東北で大雨が降っていた割には海は穏やか。
商船三井フェリー、さんふらわあ深夜便は娯楽施設が一切なく、喫茶スペースがあるのみ。
きれいな夕焼け。
大洗から苫小牧に向かう、さんふらわ さっぽろとすれ違う。
大洗は花火が上がっていた。昨日は大雨で中止になったらしい。
トラックに囲まれた愛車。
最後もラーメンと大洗の店は閉まっていたので、ひたちなかへ。
ラーメンすずなりのみそラーメン。こってり系だが、北海道に負けずおとらず美味しかった。
大洗から埼玉まで高速で約1時間ちょっと。ずいぶんと近くなったものだ。
何度行っても、北海道の山は奥深く、自然が残されて、そして厳しさもあって、美しく素晴らしい。
天候が不安定で幌尻岳に登れなかったのは残念だったが、次回の楽しみとしてとっておこう。
日 程:2013年7月26日(金)
山域山名:東大雪・石狩岳
行 程:糠平温泉(6:00)=石狩岳シュナイダーコース登山口800m(9:40)→1126m標高点(10:35/10:45)→1580m(11:50/12:05)→稜線1770m(12:30/12:40)→石狩岳1966m(13:05/13:45)→稜線1770m(14:00)→1580m(14:25/14:30)→1126m(15:15/15:25)→登山口(16:10)=幌加温泉鹿の谷(17:00/18:10)=芽室町(20:00/21:00)=道東自動車道&道央自動車道=豊浦町(24:30)
<天候:曇り>
昨日からの雨が朝方まで強く降り続いた。天気予報も道東知床地方を除いて雨か曇りとよくない。幌尻岳登山は完全に消滅だ。気を取り直して、糠平温泉から近い名山、石狩岳に行くことにする。
そう、今年はニペソツの標高と同じ年。一昨年に登ったが、道内の岳人が一番素晴らしいというこの勇姿を見ることはできなかった。またいつか登らなければならない。
朝食もたっぷり。文句なしの宿だった。
石狩岳登山口は予想に反して先行パーティがひとつあるのみ。名山でも百名山でなければ、どこもこんなものなのだろう。
倒木をつたって二十一ノ沢を渡渉。
1986年で25周年だから、登山道開通は1961年。
エアリアマップの実線ルートでも、こんな藪漕ぎもある。
急登プラス上部は岩場と、変化に富んだシュナイダーコース。
ゴゼンタチバナ。
1600mを越えたら雲海の上に出て、急峻な石狩岳東面が眺められた。
稜線の道標。
堂々とした石狩岳。
高根ヶ原と奥は旭岳。
コマクサ。
石狩岳稜線から振り返れば音更山も格好いい。この山域は山スキーパラダイスに違いない。
稜線歩きは楽しい。
ユニ石狩岳を中心とした山々。
石狩岳山頂。
小石狩岳を越えてさらに行けば、沼ノ平までは7時間。
沼の平の左奥には、かすかにトムラウシ山が見える。
今日は南斜面から雲が沸いていた。
下山後は、秘湯の幌加温泉へ。昔は食事も出したが、今は素泊まりのみ。
耳の遠いおばちゃんが守っている。
いい雰囲気の湯船が並ぶ。お湯はお決まりの熱め。
露天に入ろうと内湯から出てみたら、鹿が2頭!! ‘鹿の谷’の名前どおり。
まったり~~。
十勝に向かう途中にある旧国鉄士幌線の廃線跡。
三の沢アーチ。最近は廃線跡が鉄道遺産として人気がある。
橋の向こうの糠平湖ダムで沈んだタウシュベツ橋はぜひ見てみたい。
山道を降りたら上士幌町名物10㎞を越える直線道路を走って、帯広の西にある芽室町へ向かう。
十勝名物の豚丼を食べに、‘あかずきん’へ。
奮発して上豚丼を注文。旨かった~。
芽室町はスイートコーン生産量が日本一らしい。コーン炒飯も食べたかった。
満腹になったあとは、近くのスーパーでクラシックロング缶をお土産に買う。
芽室ICから高速に乗って、目指すは遙か彼方の羊蹄山。苫小牧で豪雨にあったが、なんとか夜中に洞爺湖ICに着いた。とようら道の駅でテントを張って仮眠。
日 程:2013年7月25日(木)
山域山名:北大雪・ニセイカウシュッペ
行 程:遠軽町(6:00)=丸瀬布IC=旭川紋別自動車道=浮島IC=古川林道=林道終点登山口1137m(7:25/7:50)→見晴台(8:55/9:05)→ニセイカウシュッペ1979m(9:40/10:20)→大槍分岐(10:30/10:35)→登山口(11:45/12:15)=上川市街=糠平温泉(16:25)
<天候:くもり、昼過ぎ一時小雨>
アイヌ語で「断崖絶壁の上にある山」のニセイカウシュッペ。地元では通称「ニセカウ」と呼ばれている名山らしい。
山と渓谷6月号の特集「北の山」への招待状で、‘大雪がこんなふうに見えるんだ、花と展望の北大雪の秀峰へ’と題した見開きのカラーグラフを見て、登りたかった山。
この遠征で幌尻岳に登れるか気にはなるが、今日はニセカウを楽しもう。
深夜0時前に遠軽町に着き、テントを晴れる場所を探して、太陽の丘えんがる公園の駐車場にテントを張った。
朝、目が覚めて外に出てみると、見事な朝焼けが拡がっていた。
遠軽の街。
きれいな朝焼けや夕焼けは、天気が崩れる前兆というが…。
遠軽市街のローソンで朝食を取って、店員と話しをしたら、「サロマ湖のしまえびは食べたかい?」と。7月しか獲れなくて、酒のつまみに最高なんだよ~と。次回は是非!!
高速から、これから登るニセカウを正面に。
国道273号から古川林道入口。
途中にあるゲート。事前に上川森林事務所で鍵番号を聞いておきます。
正面にニセカウを見ながら林道を走る。
林道終点の駐車場。先客が3台。
ニセカウ山頂まで5.5㎞。
ダケカンバの中を快適な道がしばらく続く。
登っている時は山頂稜線はガスに包まれていた。
見えました~、大雪の山々がばっちりと。これをこの眼で見たかった。
今年は大雪の残雪も多いようだ。
北には、たおやかな天塩岳。
長大な尾根の先にある三角の前鋭峰は1742mピーク。
大雪山をバックに快適な登行。
見晴台からの小槍。
1742mピークを巻くと、花が咲き乱れていた。
チシマノキンバイソウ。
モミジカラマツ。
エゾノハクサンイチゲ。
エゾコザクラ。
チングルマ。
シナノキンバイ。
沢を埋める雪渓が山頂直下コルまで続いている。この山容はまさに山スキーに最高の地形です。
1742mピークを巻くと、大槍の岩壁が迫る。
ルートは大槍も巻いていく。遠くの街は上川市街。
ニセカウ山頂。しばし大雪山の眺めを楽しみました。
大槍の奥には石狩岳が見える。(明日、登ることになるが…)
左から、白雲岳、手前が黒岳、遠くに小さく旭岳、雪渓の大きな北鎮岳、茶色崖の比布岳、一番右が愛別岳。
東にはひっそりと聳える武利岳1876m(左)と武華岳1758m。
ニセカウ東面には美しいカール状地形があった。そのカール囲むように岩峰が際だつアンギラス(恐竜の背)、奥の長い稜線は平山山塊。
分かりづらいが左が比麻良山1796m、右が平山1771m。
トレースしてみたいアンギラス稜線。地元ではプチバリエーションルートとして、平山へと縦走されている。
層雲峡へのルートであった大槍の巻き道。今は廃道となっている。
チングルマの群落とアンギラス。
下山後は上川市街へ。
まずは街の情報収集を兼ねて上川駅へ。
駅前からもニセカウがよく見える。
そう、神川町はラーメン日本一の街。
こんな小さな街にラーメン屋が6軒あるが、観光協会のおばちゃんに、「美味しいみそラーメンはどこで食べられる?」と聞いたら、‘みそなら、きよし食堂だよ’と勧められた。
オヤジさんの名前がきよし?かと思ったら、30年ほど前に店を始めた母親の名前とのこと。今のオヤジさんは、若い頃に所沢の西武グループに勤めてたので、この店には、阪急と巨人で走攻守三拍子揃ったオールラウンダーとして活躍した蓑田浩二や阪急のエース今井雄太郎、巨人OBも顔を出すとのこと。
肝心のみそラーメンは、あっさり系のみそ味で、さすがという味でした。
北海道のみそは、関東で最近流行っているこってり系はほとんどない。
きよしの三軒隣りの建物は。
あのスキージャンプの高橋沙羅ちゃんの実家でした。沙羅ちゃんは札幌で合宿中とのこと。帰ってきたら、きよしにも食べに来るよと。
きよしで教えてもらった上川町唯一の本屋さん、ロバ書店へ。
関東では買えない道内時刻表を買おうと、店のおばあさんといっしょに探したが8月号が見つからず、残っていた7月号を買うことに…。
(@_@)「おかしいね~、この間入れて、まだ売ってないんだけど……??」
端数はおまけしてくれました。
ついでに並んでいた本も購入。下の2冊は道内出版社の本で手に入らないので衝動買い。
さて、今晩は雨になるし、温泉でゆっくりしたい気分だったので、スマホでチェック。糠平温泉民宿山湖荘に電話したら、運良くひと部屋開いていました。
一番安いプラン6825円でしたが、十分過ぎるほどの料理ときれいな部屋、洞窟風呂で◎◎の大満足。
糠平温泉には何度か訪れているが、とても静かで、こじんまりとした良い宿があってお気に入りの場所です。
日 程:2013年7月24日(水)
山域山名:知床・斜里岳(オンネヌプリ)
行 程:岩尾別温泉(8:20)=清岳荘680m(10:20/10:30)→下二股(11:15/11:25)→旧道→上二股(12:35/12:50)→馬の背(13:10/13:20)→斜里岳1547m(13:35/14:10)→上二股→新道(14:50/15:00)→能美峠(15:10)→下二股(15:40/15:50)→清岳荘(16:20/17:30)=斜里市街(19:00/21:10)=遠軽町(24:00)
<天候:晴れ、稜線は時々霧>
知床連山縦走が無事に終わり、今回の北海道遠征もうひとつのメインとした日高山脈幌尻岳に向かうため、今日は登山口までの移動であったが、道南から胆振日高地方にかけて、昨日から雨雲がかかってずっと天候が悪い状況。
今日、明日以降も日高周辺は湿った南風の影響を受けて天候が思わしくなく、明日以降は、日本列島を大きな低気圧(寒冷渦)が覆って、道内全域も下り坂に向かうとの予報が出ている。
山テン、TV天気予報、ネット気象サイトを見ながら…‘う~~~ん’と考え、今日のこの晴天が最後かも?、これを逃してはもったいないので、まだ登ったことがない近場の斜里岳に登ることにした。
岩尾別温泉をあとに。羅臼岳がまぶしい。
斜里に向かう途中から知床連山を振り返る。
ジャガイモ畑の向こうに海別岳。96年GWに山スキーで登った思い出の山。
市街のコンビニで行動食を買って斜里岳に向かう。
清岳荘駐車場からの素晴らしい眺め。青いオホーツク海と眼下にはパッチワークの畑が拡がる。
10:30と遅めの出発になってしまった。我々のあとには若者アベックがひと組いただけだった。
ご覧のように、清岳荘の管理人が登山口に詳細な情報を出してくれている。
入山ポストに設置してある登山者名簿に(北海道の登山口にはほとんど置いてある)、入山時刻と下山予定時刻を記入するのだが、下山が遅くなる登山者も多いらしく、管理人が夕方になるとチェックしていました。
一般ルートといえでも、石伝いに渡渉が続く。
こんなへつりも。沢登りをしていれば、楽しくて仕方がない。
下二股から旧道は、ほとんど川歩き。
羽衣の滝。
水線脇を登っていく。水量が多ければ沢靴が必要か。
方丈の滝。左岸斜面に固定ロープがあった。
見晴らしの滝。右岸の水線脇を登っていく。
名前のとおり、まさしく見晴らしがいい。
トカチフウロ。
ナメ滝が続く七重の滝。
旧道は美しい滝の連続で、青い空と冷たい水も流れて超快適でした。
クルマユリ。
稜線が近づいてきた。
上二股に近づくと、流れも細くなってきた。
胸突き八丁と呼ばれる急坂は、さすがに汗びっしょりとなった。
馬の背からの1508mピーク(手前)と左に南斜里岳1442m。
奥が斜里岳山頂1547m。
雲海に浮かぶ海別岳。
馬の背の奥に1480ピーク、東峰1452m。
ヨツバシオガマ。
チングルマ。
開拓したあとがよく分かる。
山頂まであとほんの少し。
斜里岳山頂。
下山路は上二股から新道を取る。1256mピークと手前が能見峠。快適なスカイラインだ。
一ノ沢源頭部に拡がる斜里岳稜線。左から斜里岳本峰、鞍部が馬の背、1480ピーク。
この景色は北海道でしか見られないでしょう。
平成16年に立て替えられたきれいな清岳荘と斜里岳山頂。素泊まり1500円だそうできっと快適でしょう。
ベンチ前で夕食を食べていた三重から来た方としばし談笑。まちわびた定年後の初めての北海道で、7月初めに名古屋から太平洋フェリーで約1ヶ月間、ひとりで山を登りながら旅をしているそう。
道南の羊蹄山から日高幌尻岳、楽古岳、暑寒別、夕張、大雪十勝、二ペソツ、阿寒と登って、明日は斜里岳へ。とても楽しそうでした。(うらやましい~)
幌尻岳は、占冠林道からポロシリ山荘に泊まって往復したそうで、林道ゲートから片道19キロを歩き通せば、渡渉もなく幌尻岳を登れるらしい。最近は、幌尻山荘の混雑を避けてツアーもあるようで、最近は歩く人が増えているらしい。
憧れの七つ沼カールでテン泊はできないが、悪天でなければ最後の2日間に強行できなくはないかも?、とプランのひとつに入れることにした。
下山後に、百名山・斜里岳にふわしい山容を眺める。
麦畑、じゃがいも畑の奥に知床連山。最高ですね。
走っていて偶然見つけた来雲公園。
斜里岳の伏流水が沸くところで、名水をたっぷり補給しました。
夕暮れの中斜里駅にも。
画になる風景だ。中斜里駅の次は知床斜里駅へ。釧網本線はまだ踏破していない。
待合い室にはこんなかわいいメモもありました。小学生が書いたかな?
残照の斜里岳。
GSのおじさんに教えてもらった斜里市街にあるグリーン温泉へ。入浴料420円。
原生亭もそうだったが、鉄分が強い茶色の温泉で熱いのなんの。地元の温泉はみんな熱い風呂が好きなようです。
温泉に入ったあとは夕飯。その前にコインランドリーに洗濯物をぶち込んで、教えてもらった里味へ。
注文したのは、知床産鮭ほぐしみ&生ほたて丼。1180円。海の幸が最高でした。
天気予報をチェックしたところ、道南や日高方面は相変わらず明日も雨の予報。
道央方面は崩れるのが遅めとの予想があったので、より雨雲がかかりにくい大雪山北東側にあるニセイカウシュッペを目指すことに決める。
斜里から登山口のある上川町までは約250㎞。行ける所までいこうと深夜のロングドライブへ。
日 程:2013年7月22日(月)~23日(火)
山域山名:知床連山・羅臼岳、三ツ峰、サルシイ岳、オッカバケ岳、南岳、知円別岳、硫黄岳
行 程:7/23 二ツ池(5:40)→南岳1459m(6:30/6:40)→知円別岳1544m肩(7:35/7:50)→第2前衛峰(8:50/9:00)→硫黄山分岐(9:15/9:20)→硫黄山1562m(9:40/9:50)→硫黄山分岐(10:00/10:30)→硫黄沢雪渓最上部1280m(10:55/11:00)→雪渓末端1000m(11:25/11:35)→沢出合(11:45)→尾根850m(12:00/12:10)→新噴火口(12:25/12:30)→硫黄山登山口240m(13:25)→カムイワッカ橋(14:00)=タクシー=岩尾別温泉地の涯<泊>
<天候:晴れ、稜線は時々霧>
縦走2日目。昨日がんばって行程の半分以上来ているので、朝ものんびり準備する。
最果ての朝焼け。
二ツ池からは上の池の西側を通る新ルートを登り稜線へ。
南岳まではこんな感じの藪漕ぎが続いた。
知床にはこんな道標が多い。
朝方は霧に包まれていたが、次第にクリアになった。
硫黄平を囲むように連なる硫黄岳。硫黄平は雪渓もあって熊の遊び場だろう。
南岳山頂。
迷いやすい場所には標識杭が立っていた。
知円別平と知円別岳。
最高のポーズ。
至福の縦走路が続く。
お花畑に囲まれて。
知円別岳肩からの硫黄山。
東岳稜線と雪渓下部は第二火口。
「中の廊下」を行く。
尖った知円別岳を振り返る。
中の廊下を過ぎると、稜線に奇岩が立った足場の悪い道となった。
ふと上を見たら単独登山者が降りてきた。カムイワッカを昼に出て、日没後の硫黄岳付近で迷ってビバークしたとのこと。中国にも住んでいた山慣れた山ヤさんだったが、人が恋しかったらしく長らく話し込んだ。登路の硫黄沢雪渓で熊の親子を見たというから、さぞかし心細かっただろう。
奇岩帯を抜けて。
眼下の硫黄平の彼方に羅臼岳が姿を現した。素晴らしい景色。
硫黄岳に向かって明るい縦走路が続く。
雪渓が残る斜面はルートも踏み跡程度しかない。
第2前衛峰からの硫黄岳。
硫黄岳直下は迷いやすい地形だ。
バックは第2前衛峰。
チングルマの大群落と硫黄岳。
分岐にザックをデポして山頂へ登る。
硫黄岳山頂。
尾根の向こうは知床岳。
お花畑の分岐でのんびり昼食を取って、縦走路から硫黄沢へ向かって下山開始。
硫黄岳まで来ると、硫黄岳ピストンのハイカーが数組いた。
雪渓の途中で先輩のザック故障(肩ショルダーのプラスチックが経年劣化で破損)があったものの応急処置をする。
夏ルートだと涸れ滝の嫌らしいトラバースがあるらしいが、快適に雪渓を下る。
昨日、この雪渓で熊の親子が遊んでいたらしいので、神様~遭いませんように…。
雪渓がなくなると、ルートは沢歩き同然。北海道はこんな道が多い。
沢出合から鬱そうとした尾根を下るが、岩場があるとこんな景色が見られる。
新噴火口に出たら携帯が通じたのでタクシー会社に電話。カムイワッカの約束を4時から2時に変更。
至る所で硫黄が吹き出していた。
新火口下部には昔の硫黄採掘跡があった。
どんどんオホーツクが近づいてきました。
硫黄山登山口へ。お疲れさま~。
看板のとおり、この周辺は熊の出没多発地帯。今年は山に上がった?らしいが、去年までは登山道に頻繁に出て、登るのを諦めた人もいたとか。
知床林道のゲート。ちゃんと事前に許可申請はしました。
カムイワッカは観光地の賑わい。
観光客はこの上で湯滝を楽しんでいるようだ。
カムイワッカから岩尾別温泉までタクシーで移動。料金は定額で8千円でした。
まずはビールで乾杯して、びしょ濡れのテントを乾かした。
ザックの荷物を部屋中に拡げて、汚れた服を洗濯機に入れて、と忙しく仕事を終えて、お楽しみの露天風呂でまったり~。
硫黄山をバックに乾杯!!
知床連山は、これまで歩いたなかでも3本に入る素晴らしいルートだった。
やっぱり北海道の山は格別です。