山スキーと山歩き みやぶろぐ

山スキーと登山など、きままに書いてみます

2020秋田の冬旅⑩森吉山

2020-07-16 | 2019-20山スキー
山域山名:森吉山(秋田県)
期  日:2020年2月10日(月)
参 加 者:みやぶー(単独)
行動記録:阿仁ゴンドラ山頂駅1170m(10:00)→石森1308m(10:20)→阿仁避難小屋(10:40)→森吉山(11:15/11:45)~東面滑降→森吉山1454m(13:20/13:40)~→石森(14:10/14:15)~ゴンドラ山頂駅(14:30)
<天候:曇り時々晴れ>

秋田の冬旅も10日目、明日秋田を離れるので実質ラストデイ。
今日は寒気を伴った上空の低気圧が山形県付近を通過、秋田内陸は日中だけ風向きが東向きに変わるので山沿いでも晴れ間が出る予報。
最後の最後でやっと訪れた行動日和は、神様のご褒美でしょう(笑)

里から初めて森吉山が見えた。




平日なのだが、ドカ雪降ったあとの絶好のコンディションとあって、すでにパウダーフリークがたくさん来ていた。




期待が膨らむね。




すでに20名以上の入山者が入っていた。







ガイドツアーご一行。




この1週間ずっと吹雪いていたので樹氷も急成長した。







晴れていたらなんてことのない稜線だが。。




森吉神社。




石森から森吉山頂に向かう避難小屋稜線はノントレース。先行者はなぜか山頂に誰も向かっていなかった。










今日もまたラッセルだが、金曜日の激ラッセルに比べたら全く楽なもの。




森吉神社と一ノ越。なるほど、みんなあの斜面が目的なのか。







避難小屋。




素晴らしい樹氷。




これが厳冬の森吉山。



















ついに森吉山山頂へ。何日待ったことか、厳冬期の頂きに立てて満足。




森吉神社斜面にはたくさんのシュプール。




次回は一ノ越からだね。




歩いてきたトレース。




山頂でのんびりしていたら、山スキー同志会パーティが一ノ越から登ってこられた。
お会いした瞬間に同じ匂いが(談笑)
歴史のある会で昔からよくHPを拝見させていただいて、ルート研究の参考にしていました。
若い方も続々と入会されているそうで活発な山行は相変わらず。

写真をとって頂きました。今回の遠征では初ショット。




時間もたっぷり、天候も良好なので、東面へGo!



















2本滑って再び山頂へ。




森吉ダムも見えた。







石森に登り返す。




凸凹のゲレンデを流して。







森吉ダムから一ノ越。




翌日も穏やかな天気。天気予報では今日までが冬の空気で、週末からは気温も急上昇らしい。




アナウンサーが秋田県民に、今日の祝日が冬の空気の最後かもしれないので、じっくりと外で感じてください!と。
まだ2月なのに秋田市街ではこれから10℃越えも予想されて、異常暖冬にまた戻るようだ。

秋田入りしてから連日、吹雪、低温と悪天の連続だったが、ある意味、良かったのかもしれない。




厳冬の森吉山をたっぷり堪能しました。
秋田の冬旅(完)



2020秋田の冬旅⑧森吉山一ノ腰

2020-07-02 | 2019-20山スキー
山域山名:森吉山(秋田県)
期  日:2020年2月8日(土)
参 加 者:みやぶー(単独)
行動記録:テレマーク山荘550m(10:20)→旧森吉スキー場跡地750m(11:55/12:05)→様田尾根→一ノ腰直下1150m(14:05/14:20)~テレマーク山荘(15:10)
<天候:雪>

今日も強い冬型の天候で森吉山頂付近は厳しい条件だろう。
阿仁打当の里山も調べてあったが、少雪の後にドカ雪が積もり、地形の複雑さからくるリスクが読めず入れない。
どこに行こうか迷ったが、今日は一番リスクが少ない北面の様田尾根を登ることにする。

西武グループが作った2019/20シーズンの東北エリアゲレンデマップ。




様田尾根は2006年に廃業した森吉スキー場で開発された尾根。
コクドは阿仁スキー場と森吉スキー場をつなぐ計画だったが、バブル崩壊もあって実現しなかった。
今やぐんま県境稜線トレイルとなった志賀岩菅山と苗場三国スキー場をもスキー場開発しようとしていたが、もしそうなっていたら今頃はどうなっていただろうか。




マップに納められている鰺ヶ沢、千畑、雫石、森吉、阿仁は現在は廃業や経営が変わったスキー場ばかりだ。


マタギの湯は今朝でお別れなので、併設のマタギ資料館を見学。







今とは比べものにならない積雪の中で、狩りをする生活は想像できない。







獲物もすべて神からの授かり物。すべて利用する。。すごいな。







マタギの湯を出発。この2日間で雪の壁も高くなったが、これでも平年には遠く及ばない。




森吉山南麓から北麓までの移動は距離もあり、おまけにずっと雪道なので時間がかかる。
森吉ダムから森吉山。様田尾根は雲がかかっている辺りか。




テレマーク山荘前で除雪は終了。




今日も入山者なし。




ひたすらラッセル。




森吉スキー場の名残。




1200台も駐められる駐車場があった。スキーブームも今は昔。




ゲレンデコース跡を上る。ファミリーコースの名前のとおりほぼ平ら。




中間からは中斜面に。トドマツコース入口あたり。




部分的に20°越えあり。




ゲレンデ最上部。風雪強まり視界も得られなくなってきた。2時を過ぎたのでタイムアップ。




深雪でトレース外れると止まってしまうのでほぼ直滑降オンリー(笑)
ま、乾燥した粉雪で車道も板が滑ってくれたので助かった。




このルートは一ノ腰から上部に上がらないとダメだね。天気がいいときに再訪しよう。




今晩から3泊お世話になる森吉山荘へ。




アルコールは飲み放題という酒処秋田らしい。




土曜日だったせいもあるが、満室の賑わいだった。



2020秋田の冬旅⑦森吉山

2020-06-28 | 2019-20山スキー
山域山名:森吉山(秋田県)
期  日:2020年2月7日(金)
参 加 者:みやぶー(単独)
行動記録:阿仁ゴンドラ山頂駅1170m(10:30)→石森1308m→阿仁避難小屋(11:45/12:25)→鞍部→ゴンドラ山頂駅(13:20)
<天候:雪>

今日も天候は悪いがそろそろ山を歩きたくなった。
行ける所まで行こう。

打当の昨夜の降雪は約20センチ。朝には青空も望めたが。




森吉山は風雪。




平日とあってスキーヤーもまばら。山に入る者はいない。




ここからは登山者の世界。




スーパーファットでもラッセルは膝上。密な樹林はシュカブラがうねってルートも複雑だ。




石森からは樹林もまばらになり完全ホワイトアウト。
微妙に下るのが非常に厄介。
斜面の角度も分からないのでストックで雪面に跡を付けて、滑走面に伝わる雪の圧力を確かめながら慎重に進む。




やっと避難小屋が見えた。




2階窓から小屋に入る。小屋がなかったらここまで来る前に引き返していた。
昼食と体制を整える。




午後から若干冬型が緩む予報だが、視界は回復しそうもない。山頂に行くのならリミットとしていた時間になったので出発。




小屋から雪原をトラバースして鞍部まで来たが視界ゼロ。ストックを押すと完全に埋まってしまうから新雪は120㎝以上の底なし状態。
単独なので登りでも下りでも転倒や樹の空間に落ちただけでも遭難に直結する可能性もある。
トレースが消えたら再び激ラッセルで下山時間も読めなくなる、、、ここで撤退。




消えかけたトレースを追ってスキー場まで戻る。







今日の条件ではとても無理だろう。
でも厳冬期の森吉山を肌で感じられたので良しとしよう。この経験値が明日以降に活きる。




里はまずまずの天気なのだが。
















しばらく冬型が続きそうだ。




こんな景色を見てみたい。





2020秋田の冬旅③八幡平

2020-06-15 | 2019-20山スキー
山域山名:八幡平(秋田県)
期  日:2020年2月3日(月)
参 加 者:みやぶー(単独)
行動記録:後生掛温泉990m(8:45)→蒸ノ湯休憩所1150m(10:00)→藤助森1604m(12:15)→撤退(12:23)~蒸ノ湯休憩所1150m(13:30)→後生掛温泉(15:05)
<天候:吹雪>

2日目は八幡平を目指す。
今日は日本海を発達しながら東進する低気圧の影響で、秋田内陸部は午後から風雪が強まる予報が出ている。
背後には今季一番の寒気団が控えていて、気象庁はすでに大雪に警戒するよう呼びかけていた。
冬山は天候とラッセル次第、行ける所まで頑張ろう。

後生掛を出発。昨夜の降雪はうっすら程度。




厳冬期ラッセルツアーのために新調したスキーが活躍する時が来た。




秋田八幡平スキー場は今日から2月平日は休業となるので、後生掛分岐から冬季閉鎖されたアスピーデラインに入る。完全ラッセル登山。




車道は1078m標高点をぐるっと南から巻いているので、ブナ林をショートカット。この辺りまでは天候もまずまずだった。




次第に南西の風が強まり、雪が横殴りに降ってきた。早めに崩れてきたので凍傷予防で目出帽とヘルメットに変える。




蒸ノ湯休憩所。




かなりの吹雪模様。




橋を渡ったすぐ左手の夏道入口から樹林帯を登る。




アスピーデラインはずっと山腹の南側に付けられているので南寄りの強風が直に襲い掛かる。
樹林帯に入ると風は弱まった。想定どおりだ。




途中からツアー用の旗竿が立てられていて目印になる。有り難い。




樹氷といえば八幡平だが、今季の大暖冬で1月に雨が降ったので残念ながら細く萎んでいた。




だんだん視界も低下。だいたい20~30m間隔に立っている旗竿が見えなくなって探すようになる。
滅多に着ない冬用アウターを着て熱線ゴーグルも装着。完全仕様だ。




GPSがあるので迷って帰れなくなることはないが、どこで引き返すかを考えながらひたすらラッセルで進む。
まだ気温が-7℃とそれほど低くないので凍傷の恐れも低く、寒さを感じないのが救いだ。




藤助森まで何とか来たが束ねられた旗竿。あと10本少し分の距離が残されているということか。




完全ホワイトアウト、強風で大きく波打った雪面も見えずらく、針葉樹のツリーホールにも落ちないようゆっくり辿る。
このような条件ではシールでも転倒は許されない。




雪面の向きも分からず地形が複雑で真っ直ぐ進めず、ワンダリングしてるのでは?と不安になる。
八幡平頂上まで300m~400mなのだが到達までの時間が読めず、強風も連続間隔から一段と悪化してるような感じがする。
単独なのでこの先でアクシデントがあると命がヤバい、、という恐怖が脳裏をよぎる。
撤退だ。

引き返すと数分前のトレースがほぼ消えている。GPS軌跡と時々かすかに残る痕跡を見つけながら戻る。
藤助森の旗竿が見えた時にはこれで何とか帰れると思った。。




1493m標高点先で斜度が増すので滑れるだろうとシールオフ。その時に雷鳴が、、やばい。

装備をザックに放り込んで滑ろうとするが、重たい新雪が30㎝以上積もってあまり滑らない。参ったな。
改めてシールを付けるか迷ったがこのまま下りラッセル全開で行こうと決める。




1427m標高点からはやっと滑れるような斜度になった。
が、稲光と同時に雷鳴と近くに落雷が2回。雪起こしの雷雲に入ってしまったか。
生きた心地しなかったがもう下山するしかない。転倒やルートミスは絶対に許されない。

ツアー標識見えた時には心底安堵。




蒸ノ湯看板が見えた。まさしく地獄のブリザードだが、これで迷うことはなくなった。
しかし1時間に5㎝以上積もるような凄い降りだ。




ここからはまったく滑れない車道が続くのでシールを付けて、ひたすら太腿ラッセル。
雷鳴がしなくなったのが救いだが、まだ後生掛までは2キロ以上進まなければ帰れない。

1078m標高点先の樹林帯に入った。




シールオフして半分くらいは滑ったが、あとはラッセルして後生掛下の車道に何とが出た。生きて帰れた。







玄関に入ったら、今季一番の降り方で後生掛の方もとても心配していたそうだ。
頂上間近まで行ったことを伝えると驚きと一緒に山が好きなんですね、と(苦笑)




久しぶりに全開で冬山を歩いた、体力と精神も疲労困憊の一日だった。













湯に浸かっているとさっきまでの地獄が嘘のようだ。。


白馬旭岳(レンゲ谷東谷&清水谷源頭)でシーズン終了

2020-06-13 | 2019-20山スキー
山域山名:北アルプス・白馬旭岳(長野県、富山県)
期  日:2020年6月7日(日)
参 加 者:みやぶー(単独)
行動記録:猿倉1230m(5:30)→大雪渓末端1500m(6:15/6:35)→稜線2750m(9:35/9:50)→旭岳2867m(10:30/10:50)~レンゲ谷東谷2440m(11:05/11:20)→裏旭岳2733m(12:05/12:25)~清水谷2480m(12:35/13:00)→稜線(13:45/14:10)~大雪渓末端(14:40/15:00)→猿倉(15:40)
<天候:晴れ>

シーズンラストウィーク二日目は白馬岳へ。

今日も徒渉装備で。




今シーズンはダメかと思ったけど代掻き馬を見られてよかった。




白馬鑓と杓子岳。




小屋が開いてないので架かっていないと思ったが、今日も徒渉なしでした(笑)




大雪渓末端。長靴から兼用靴に変える。




今年は白馬尻小屋の営業しないのでこのままなのだろうか。




下部は凸凹だが、




大雪渓の状況はかなりよい。













上部は平年並み以上に残っている。







頂上山荘前も雪がつながっていた。




せっかく天気もいいし、今日が板納めになる可能性もあるのでちょっと巡ってみようか。




旭岳に取り付く。清水谷もゴルジュ上までは切れてるところはない。




旭岳ルンゼの状況も悪くない。




我が清水岳。西ノ谷も雪は十分。




旭岳山頂へ。




まずは南面にエントリー。




予想どおり南尾根乗っ越しポイントもつながっていて東谷に滑り込めた。




縦溝が酷いので滑降は2440mまで。




清水岳を見ながら登り返す。







今度は裏旭岳から南面の清水谷へ。







雪の回廊を抜けて、




清水谷2480mへ滑り込む。




太陽を背にした登り返しは暑い!




目印のオムスビ岩。雪の残り方が例年と違っていた。




暑さで堪らず雪解け水で頭からクールダウン。




旭岳。




旭岳吊り尾根は遠くからもよく目立つ。




また来シーズン!




フィナーレの大雪渓へ。










いつものように岩地雷はたくさんあるが十分に楽しめた。




里は初夏ですね。




TheEND。




何度も振り返りながら下山。







冬は異常暖冬、春はコロナとこれまででもっとも厳しいシーズンだったが、無事に終了できたことに感謝。

数年前からアップしていない記録もあるので、来シーズンに向けてのんびりと、きままにやっていきます(笑)