「生まれ変わり」を信じたい

3月11日、東日本大震災から2年、島岡美延です。
まだ寒かった金曜日のあの日、何も知らずにそれぞれ「週末の日常」へ。
テレビからCMが消え、エンターテインメントとは無縁の日々になりました。
インド映画のパワーに触れたことがありますか？　
映画『恋する輪廻　オーム・シャンティ・オーム（16日公開）』、生まれ変わりの鮮やかな物語をご紹介します。
1970年代、ボンベイ（現ムンバイ）。
脇役俳優の青年オームは、若き大人気女優シャンティに恋をする。ある人物の仕掛けた罠から彼女を守ろうとして、命を落としてしまう。
それから30年、インド映画界の頂点に君臨する大スター、その名は、オーム！
生まれ変わりの神秘と、スリリングな復讐劇。時空を超えた恋と友情。
歌って、踊って、ボリウッド・エンターテインメントのすべてがつまった169分！
主演は「キング・オブ・ボリウッド」こと、シャー・ルク・カーン。
デビューとなった主演女優の美しさに目を見張ります。
とことん「濃いワンダーランド」にようこそ！

対立する歴史の中に

最高気温25度の予報、島岡美延です。
このあと、東日本大震災復興特別番組で、石巻のラジオと生中継の仕事。
かなり忘れている日常があって、「この時期だけ」と言われそうなほど、テレビのキャスターたちが東北へ。
それでも「伝えなくては」と、メッセージを送り出しています。
自然災害ではなく、人間が生んだ悲しい過去。
それを忘れないためにも物語の役割がある・・・、映画『シャドー・ダンサー(16日公開）』をご紹介します。
1970年代、北アイルランド。
幼い頃、弟を失ったコレットは、IRAとしての活動が日常である家族の中で、自身もIRAに身を捧げていく。
1993年、ロンドンでの爆破未遂事件の容疑者として逮捕された彼女（アンドレア・ライズブロー）は、今や幼い息子を持つ母。
イギリスMI5の捜査官マック（クライヴ・オーウェン）は、究極の選択を迫る。
家族を欺くスパイをするか、拘留されて子どもと離れるか・・・！
昨年6月、エリザベス女王とIRAが歴史的和解。
長い年月の痛みを描いた衝撃作です。

これぞ、オーロラ姫！

昨日からくしゃみ、島岡美延です。
五反田ゆうぽうとホールで、牧阿佐美バレエ団『眠れる森の美女』を観てきました。
客演のマリインスキー・バレエのアナスタシア・コレゴワとイーゴリ・コルプ（これが最後の『眠り』の王子！）の日を鑑賞。
実は、昨年の発表会で『眠れる森の美女』全幕に挑戦後、バレエ団によるこの演目を観るのは初めて。その点からも興味津々でした。
プロローグだけでも豪華な演目、1幕でおなじみの花のワルツのあと、「お待たせしました」、オーロラ姫、登場！
小さな顔に大きな目、つんと高い鼻、どこまでも伸びやかに上がる脚・・・、お人形に魂を入れたら、こんな感じ！？　
難しい技も力むことなく、エレガント。絵本から抜け出したオーロラ姫がそこに！
2幕で登場の王子。すべてに行き届いた踊り、演技。
私たちが踊った、森の妖精たちの場面。ほぼ同じ振付でも、別物・・・、当たり前か。
3幕のフロリン王女と青い鳥は、主役級の青山季可と清瀧千晴で、さすが。
3時間以上のグランド・バレエを堪能しました。

熊川シンデレラの魔法！

東横線の今の渋谷駅もあと1週間、島岡美延です。
熊川哲也が芸術監督を務めるオーチャードホールで、Kバレエカンパニー『シンデレラ』を観ました。
彼が踊るのを初めて観たのは、このホール、英国ロイヤルバレエ退団直後。
カンパニーの公演は初体験（今回、出演せず）。
舞台には、かつてバレエ映画のイベントで、私がインタビューした2人が。
王子の宮尾俊太郎。そして、バラの妖精の神戸里奈（8、9日にシンデレラ）。
「ディレクター（熊川氏）は、厳しい人。特に、自分自身に厳しい」と語っていたのを思い出しました。
今まで色々なバレエ団の『シンデレラ』を観た中で、これほど「魔法にかけられた経験」は、初めてかも！
振付はもちろん、衣裳、舞台美術など、圧倒的な「熊川イズム」の美・・・！
シンデレラは日向智子。
なんと、松岡梨絵の代役で、1週間前に3公演の主役を務めることになった、文字通りの「シンデレラ・ガール」。
「キラキラ」と音が聞こえるくらい輝いていた、王子とシンデレラ、全ダンサーに拍手！

若松孝二監督、最後の

何を着たら丁度いい？、島岡美延です。
日なたと日陰、昼と夜でもだいぶ違います。
今週末、6回行われる予定の舞台挨拶に、監督がいないなんて。
映画『千年の愉楽（9日公開）』をご紹介します。
昨年10月に交通事故で亡くなった若松孝二監督の最後の作品。
私が一時期、むさぼるように読んでいた、中上健次原作。
若松監督は、中上作品の魅力をラジオで語ってくれる約束だったのに・・・。
舞台はもちろん、紀州。
三重県尾鷲市の静かな集落でロケが行われました。
紀州の路地に生を受け、女たちに圧倒的な愉楽を与えながら、命の火を燃やし尽くして死んでゆく、美しい男たち。
その「血の尊さ」を知っているのは、彼らの誕生から死までを見つめ続けた路地の産婆、オリュウノオバ（寺島しのぶ）だけ。
年老いて、いまわの際をさまよい続けるオリュウの胸に、美しい男たちの物語が甦る。
オリュウを見守る、僧侶である夫（佐野史郎）。
高良健吾、高岡蒼佑、染谷将太、井浦新・・・、若松監督との最高のタッグを見せました。

後ろ側、意識していますか

昨日よりさらに暖かそう、島岡美延です。
花粉症も今がピーク。私はかつてマスクが必要でしたが、この数年は大丈夫。
突然なる人もいれば、治る人も？
先日、私の前を歩いていた20代らしき女性。
ジャケットの後ろに、同じ色の糸・・・、買ったままの状態なのを見かけました。
そのことを教えてあげたい、でも、突然そんなこと言うのは、と思っているうちに行ってしまいました。何度くらい、あの服を着ていたのかしら。
電車から降りる時、前の人のスカートのファスナーが開いているのを見つけて、それを伝えたことは何度かあります。
もっと衝撃的だったのは、トイレから出てきた人が、下着に長いスカートをはさんでしまって、太ももの後ろが見えているような状態・・・！　ご高齢の方に、教えてあげたことが2度ほど。
長いストールやコートのベルトなど引きずっている人にも、時と場合によって伝えます。
リボンがほどけて、人に踏まれそうなブーツのボンボンも、この冬、何度か見かけました。
見えにくいところへの意識、お忘れなく！

仲間のために立ち上がる

暦どおり、暖かくなりそうな啓蟄、島岡美延です。明日からさらに気温が高くなる予報。
雛祭りの日に、男性だけの劇団スタジオライフの公演『続・11人いる！　東の地平　西の永遠（17日まで）』を観てきました。
紀伊國屋ホールの客席は、9割以上が女性・・・！
昨年『11人いる!』が上演され、もちろん今回も萩尾望都原作。発表から三十数年たっても物語のメッセージは永遠、とあらためて感じます。
『11人いる!』は、宇宙大学を舞台に行われた入試で、「10人のはずの受験生が1人多く宇宙船に乗り込んでいる」という謎解きの物語。
入試に合格したものの、自分の星を治めるため、進学はしなかったバセスカ王。
彼の星「東の地」と、双子のような星「西の地」の間に、戦争が起きようとしている。
実は、二つの星の隣の大国が、対立させることを目論んでいたのだ。
バセスカの同級生になるはずだった宇宙大学の仲間たちが、戦争を食い止めようと立ち上がる・・・！
宇宙の平和は、「相手を信じる」ことから。地球は果たして！？

老夫婦が決めた人生

お雛様、しまいましたか、島岡美延です。
最近は、自分用の雛人形を一年中飾って、癒されている人も増えているとか。
結婚したら、長く添い遂げたい・・・、この夫婦の決断とは？
米アカデミー賞で外国語映画賞を受賞した『愛、アムール（9日公開）』をご紹介します。この作品、カンヌ映画祭の最高賞パルムドールも受賞。
パリの高級アパルトマンで悠々自適の老後を送る音楽家の夫婦。
弟子のピアニストの演奏会に仲良く出かけるなどの日々が、妻アンヌ（エマニュエル・リヴァ）の病気で暗転する。
病院は嫌だというアンヌを自宅で献身的に介護する夫ジョルジュ（ジャン＝ルイ・トランティニャン）。
離れて暮らす一人娘（イザベル・ユベール）は、母の進んだ病状を知り、両親だけで暮らすことに反対する。
それでも「二人のことはそっとしておいてほしい」とジョルジュの決意は固い。
人生の残り時間が少ないことを自覚した時、その最期をどうしたいか・・・。
名匠ミヒャエル・ハネケ監督が、80代の名優二人のすべてを引き出しました。

世界にはこんな少女も

今日は楽しいひな祭り♪、島岡美延です。
女の子の健やかな成長を祈って・・・。
こんな日にあえて、過酷な少女たちの存在を知ってほしい、映画『魔女と呼ばれた少女（9日公開）』をご紹介します。
米アカデミー賞の外国語映画賞にノミネートされた作品は、未だ紛争の絶えないコンゴ民主共和国が舞台。
私はコモナ、14歳。生まれるあなたに、「魔女」と呼ばれたママのすべてを話したい。死と隣り合わせの日々の中で、私は彼と出逢ったの・・・。
こんな少女の独白から、コモナ12歳の「あの日」にさかのぼる。
反政府軍が、彼女の村から、多くの少年少女を拉致。ジャングルの中で「兵士」として訓練されるコモナたち。
彼女には「死んだ人たち」が見える能力があり、ゲリラ戦を奇跡的に生き延びて、ボスからも「魔女」と崇められるようになる。
それでも自分もいつか殺される運命と知り、少年兵と命を懸けた逃避行へ・・・。
壮絶な現実をファンタジックとも思える映像、アフリカの音楽で綴る90分。
想像を超える14歳の人生とは！？

ピンクの力を取り入れる

昨日は春一番、島岡美延です。
コンタクトの目にゴミが入って、しばし歩くのにも戸惑うほど。帰宅の際には、雨に降られ、傘を差していても風が・・・！
そんな中、桃の枝を持って帰る女性を見かけました。花は大丈夫だったかしら。
我が家も数日前から、桃や菜の花などを飾っています。
明日はひな祭り。2月のバレンタインデー商戦からこの時期にかけて、街中にも「ピンク」があふれていますね。
「ピンク」って好きですか？　特に女性にとって「ピンクの力」は見逃せません。
色には、精神的作用があるといいます。
制服などの「紺・青」は、冷静・沈着をもたらす色。お巡りさんが赤とか着ていたら！？
「ピンク」には、優しい気持ちにさせる、癒しを与える、等の効用や、幸せな気分になる、とも。
私の携帯電話はピンク。小物もけっこうピンク系を使っています。
洋服の「ピンクが似合わない」と思い込んでいませんか？
サーモンピンク、紫がかったピンクなど、「ピンクにも幅」があり、そのどれかがあなたの顔色をよく見せてくれるはず。