ドイツ・サッカーの父

欧州で今、何人の日本人が活躍している？　島岡美延です。
ヤングなでしこの躍進、そしてW杯アジア最終予選イラク戦は明日！
ドイツで「サッカー？　反社会的な！」と言われた時代、映画『コッホ先生と僕らの革命（15日公開）』をご紹介します。
19世紀末、帝国主義下のドイツ。名門校に赴任してきた英語教師コッホ（ダニエル・ブリュール）。
敵国の言語に、生徒たちは強い偏見を持っていた。
コッホは、イギリス生まれのサッカーを授業に取り入れる。
サッカー用語を通して英語を学び、階級や国籍に対する差別意識の強い生徒たちに「フェアプレイ精神」「チームプレイの大切さ」をも伝えていく。
日々の生活に疑問を持たずに過ごしていた生徒たちは、次第にサッカーの虜となり、「自ら考え、行動する」力を身につけようとしていた。
型破りな指導法に反発する教師、親、地元の名士。コッホ排斥の圧力に立ち向かったのは、生徒たちだった・・・。
ドイツサッカー創始者の実話をもとにしています。
「初め」の殻を破るには、信念あるのみ！

運命を受け入れ、戦った

水不足が懸念されてきました、島岡美延です。天の恵みは待つしかありません。
授かった運命は、受け入れ、そして戦うことにした二人・・・、映画『わたしたちの宣戦布告（15日公開）』をご紹介します。
俳優の夫婦に生まれた子どもは難病だった。この実体験をもとに、映画にしたのは本人たち！
監督・主演は、これが2作目となる女優、ヴァレリー・ドンゼッリ。
出会った瞬間に、恋に落ちたロメオ（ジェレミー・エルカイム、共同脚本）とジュリエット。
息子アダムが生まれ、幸せな生活のはずが、アダムの様子がどこかおかしい。
診断の結果は、難しい脳腫瘍。手術の成功率10％。
アパートを売り、保護者用施設に泊り込み、仕事もやめ、毎日アダムの元に通う二人・・・。
「愛するなら闘え、希望に向かって！」、これは映画のキャッチコピー。
ユーモアも交え、ポップな画面からはパワーがあふれます。
息子が実際に入院していた病院で撮影が行われ、その実子は成長したアダム役で出演。
二人が出した、ある結論。それを見守って下さい。

特典映像もお見逃しなく！

夏から秋へ、この季節に何を想いますか、島岡美延です。
昨日発売のDVD『不惑のアダージョ』をご紹介します。
昨年秋の公開時に、映画館で井上都紀監督と西島千博氏のトークショーが行われ、私が司会でした。
その模様が、特典映像としてたっぷり収録されていますので、こちらもぜひ。
若き日に神職に身を捧げ、規律に従い生きてきた真梨子（柴草玲＝シンガーソングライター）。
40歳を迎えて、自分の身体に戸惑いを覚える。
ある日、教会に通う女性から、バレエ教室のピアニストを頼まれる。そこには日々の鍛錬による、清らかなバレエダンサーたちの姿が。
いつしか、真梨子の中から音楽が生まれ、一人の男性ダンサー（西島千博）を見つめていた・・・。
スタジオの窓から日が差し、その中で、ピアノに合わせて踊る西島さん。
映画の中の印象的な場面ですが、このノーカット版が特典映像に！
橘るみさんと西島さんのリハーサルシーンなども、バレエ経験がある井上監督ならではの映像。
「人生の秋」のきらめきを感じてみませんか。

これは、オンナの戦い！

「会う、語る」ための東北旅行から無事に帰宅、島岡美延です。
もうしばらく、残暑の日々ですね。
誰もが知っているけど、ちょっと違う映画『白雪姫と鏡の女王（14日公開）』をご紹介します。
主役は、姫をいじめる継母！？
宝石やドレスが大好きな女王（ジュリア・ロバーツ）のせいで、いまや王国は破綻寸前！
それでも鏡を眺めては、自分の美しさにうっとり。
隣国のリッチでハンサムな王子（もちろん年下！）と結婚して、富と愛を手に入れようと企んでいる。
一方、幼い頃に父である国王を亡くした白雪姫（リリー・コリンズ）は、18歳になっても、女王によって城に閉じ込められていた。
ある時、森に逃げ込んだ白雪姫は、七人の小人のギャング団に出会い、様々な戦術や知恵を教えられる。
隣国の王子と白雪姫が恋に落ちたと知って、殺害命令を出す女王。
自ら戦うことを決意したプリンセスの運命は！？
画面にあふれる、デコラティブで美しくもユニークな衣装の数々は、故石岡瑛子氏によるもの。
おとぎの国のバトル、最高です。　

JR花輪線で

JR安比高原駅は「無人駅」、島岡美延です。
花輪線は2両編成。自分でボタンを押してドアを開け、乗ったらまたボタンを押して閉める、という貴重な体験も。
これを逃すと3時間、次の下り列車は来ないローカル線。
日本中に、こういうところは珍しくないのかも。
それに比べ、首都圏のダイヤの過密ぶりといったら！
新幹線でさえ、分刻みで発着する日常。やはり、人も何もかも、集中しすぎです。
昨夜の宿は、湯瀬温泉。知名度など、やや地味な感はありますが、部屋や大浴場から渓流越しに眺める、一万坪の自然庭園は見事。
揚げたての天ぷらやしゃぶしゃぶなど、秋田県鹿角（かづの）市の地酒で楽しみました。
もちろん、この辺りが発祥の地とされる、きりたんぽも。
「秋田の人は宣伝が下手」という言葉を聞きました。
八幡平は岩手県、十和田湖は青森県、のイメージが強くないですか？
「秋田県にもまたがっているのに」と地元は、複雑な想いだとか。
檜の露天風呂で、朝の光も満喫。
いいところです、秋田県鹿角市。お出かけ下さい！

安比高原で秋の気配

岩手県の安比高原で目覚めた朝、島岡美延です。
新幹線で盛岡駅に着いた時は、想像以上の暑さ。
そこからバスで一時間余り、美しい岩手山に見とれていたら、雲が増えてきて、あっという間に、激しい雨が降ってきました。
八幡平市のほぼ中央に位置するここでは、朝晩、ひんやりして、長袖のシャツにストールでちょうどいいくらい。
ホテルの部屋の蛇口をひねると、安比高原の広大な原生林がはぐくんだ、冷たくて、ミネラル豊富な美味しい地下水！
雨は止んだけれど、残念ながら星空観察会は中止。それでも、大きな空、流れる雲を見上げると、深呼吸したくなります。
夕食は、スモークした大船渡産の秋刀魚などの前菜に始まった、地元食材による本格フレンチを堪能。
スキーシーズンではない、高原の広々としたリゾートホテル、贅沢な時間を独り占めした気分です。
朝の散策も静けさを満喫しましたが、玄関には「熊出没に備え、フロントで鈴を販売中」の看板が。
色づき始めた木々の葉、野の草花も季節の変わり目。ここから駆け足で秋がやってきそうです。

「人生初」は、こんなに素敵

これから、ある目的を持った旅行へ、島岡美延です。
昨日ご紹介した『ドント・ストップ』は、車椅子の男性が、初めてアメリカ大陸を味わった記録でした。
今日は、映画『人生、いろどり(15日公開）』をご紹介します。
四国で一番小さな町で起こった奇跡がベースになった物語。
徳島県・上勝町。頼みのミカン産業が全滅。若き農協職員の江田（平岡祐太）は「葉っぱを売る」ことを思いつく。
町中猛反対だったが、薫（吉行和子）は、幼なじみで、商店を営む花恵（富司純子）に強引に誘われ、断れない。
薫の夫・輝夫（藤竜也）は、プライドの高い農家。畑をつぶして、鰻の養殖に乗り出す。
家族に隠れて始めた葉っぱの出荷は、市場でゴミ扱い！
そこへ、都会から戻った花木農家の娘・路子（中尾ミエ）が現れ、助言する。
ようやく売れ始めて「初めての自分の通帳」に興奮していた矢先、ビニールハウスが炎上してしまう・・・。
今や年商2億円を稼ぐ「株式会社いろどり」の誕生秘話。
70代、80代の女性たちの勇気ある挑戦に拍手！

車椅子で、アメリカ大陸へ

新学期も本格始動の月曜日、島岡美延です。
「充実の夏」でしたか？
彼らが経験した日々は、人生に何をもたらしたのか。映画『ドント・ストップ！（8日公開）』をご紹介します。
様々な分野で活躍する自由人、高橋歩氏。突然、彼の前に「息子に会ってほしい」と懇願する母親が現れる。
交通事故で下半身と左腕の自由を失った、CAPと呼ばれる男。
26歳の事故から20年、一日の大半をベッドで過ごす彼には、夢があった。
「一度でいいからアメリカに行って、ハーレーでR66を走りたかった・・・」
バーボン好きな不良オヤジの部屋の壁には星条旗。高橋は言った、「だったら、行くべ！」
そうと決まったら、即実行。高橋と仲間たち、CAPの母親とその幼なじみは70代。日常から世話をするCAPの娘2人。
何もかもバラバラな11人の大冒険を追ったのは、初監督となる小橋賢児。俳優から映画監督に軸足を移そうとしていた矢先、彼らに同行することを決意。
アメリカ大陸4200キロで起きた事件の数々、あまりに劇的です！　

誰かのため、自分のため

雨で涼しくなるかしら、島岡美延です。
先日、ラジオに俳優・加藤義宗さんが出演。夜に本番がある公演中でした。
その加藤健一事務所『シュペリオール・ドーナツ（10日まで）』を観に、下北沢ザ・スズナリへ。
義宗さんが生まれた年に、父は事務所を設立。幼い頃から、劇場は遊び場だったそう。
様々な人種からなるシカゴで、寂れたドーナツ屋を営むアーサー（加藤健一）。
店は何者かに襲撃され、めちゃくちゃに。
そんな中、求人の貼紙を見て飛び込んできたのは、黒人青年フランコ（義宗）。
恵まれない境遇でも作家を夢見る彼は、熱心に仕事を覚え、明るく働く。
暗い過去を引きずるポーランド系のアーサーも次第に、親子のような情を抱き始める。
ある日、フランコが借金取りに暴行を受けて、酷い大怪我。大切に書き上げ、アーサーを感動させた小説までボロボロにされる。
警察に通報せず、イタリア系のボスとの「対決」を決意したアーサーは・・・。
親子で挑んだ、29年ぶりのザ・スズナリ。本格アクション（！）もアツいです。

「動ける」身体ですか？

暑いままに9月のスタート、島岡美延です。
昨夜、フィリピンで起きた地震で、日本沿岸に津波注意報が出されました。
今日は「防災の日」。
地震、大雨に対する常識も新たな教訓を得て変化しているので、それを「使える」ようにしたいです。
ということで、今月の姿勢テーマは、防災を意識して「動ける身体にする」です。
先日発表の南海トラフ地震の被害想定は、何より津波被害が甚大になることで推計された数字です。
地震発生から、わずか2分で津波到達といわれた街。高さ30メートルを超える予測も。
堤防やタワーなどの建造物を過信しないことは、東日本大震災の教訓。
「自分で危険を察知して、すぐに逃げる」ことが出来るかどうか。
「高い場所へ逃げ続ける」ための脚力、持久力、さらに的確に動く判断力も必要。
あなたの身体は、その時、動けますか？
ただし、「歩き続ける体力に自身あり」という方は、かえって気をつけて。
帰宅困難者を増やさないため、「むやみに自宅を目指さない」ことが求められています。