日の出を拝む人あれど……

 ぎゃっ、東京は夕べから北風が強風となって吹きまくり……塔婆がガタガタ鳴って子守歌替わり。
 その風のおかげで、冬空どこまでも天高く澄み渡りましての大晦日とあいなりました。昨日のうちに、境内の提灯も準備、整いましてございます。

 あけて今日は、午前中は家の掃除を終えた方々のお参り引きも切らず、こういう習慣はいい締めくくりだとつくづく思います。

 生まれて初めて50歳になった今年でした。そして迎える大晦日もお正月も50歳で迎える初めての行事……。

 初日の出を楽しみにしている方々、特に今年の初日の出に手を合わせた方々は、呉々も、くれぐれも、ぜひとも…
 一年の締めくくりの、

 今日の入り日に

 手を合わせましょうぞ。頭を下げましょうぞ。

 私は夜から実家のお寺の除夜の鐘のお手伝いで、帰りは明朝5時前後となる所存。知らぬ間に年があけているのは毎度のことですが、どうかみなさま、心安らかな、笑顔たくさんの、良い年の初めをお迎えくださいますようにお祈り申し上げます。  
 拙いブログに今年もおつきあいいただきまして、御礼申し上げます。
 合掌  
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一夜飾り

「一夜(いちや)限り」などというバーゲンのキャッチコピーの間違いではない。

「一夜飾りはいけない」--何も一夜飾りだと神さまが怒るとか、先祖が祟るなどという話ではない。
 我々の先祖が『正月直前の大晦日にお正月の飾り支度をするような、あわただしい、せかせかした、せっぱつまっった…そんな生活はしちゃいけません』ということを言おうとした言葉である。
「一夜(いちや)飾り」
 そうならないように、心がけている。とりあえず玄関はOKである。

 お正月の準備をしている間に、アチコチ散らかっていく……。こりゃ明日こそ、新年に向けて、住職室を整理整頓除だ。わはははは。

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何の「もちきり」

 「固くならないうちにお餅、切って」

 そんな会話から「切ったお餅を今は冷蔵庫や冷凍庫にしまえるなぁ」と話が進んだ。

 「子供のころは水に浸した水餅で、カビを防いでいたのにねぇ……」

 家族皆が忙しそうに、年末の自分の用事をしているから、何かの話で持ち切りになるべくもない。
 既に、密蔵院の前の道路はお正月なみの交通量の少なさ。
 
 暖かい陽差しの中、年末のお墓掃除をして、きれいになったお墓に松の入ったお花をあげる檀家さんが後をたたない、そんな29日である。
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夢追う人々

 人には自分の夢を追い続ける時期がある。
 昨日は、役者や声優を目指す若者たち九人が遊びに来てくれて、夜遅くまで色々話した。
 今年の4月から12月までの9カ月間、俳優教室に通い、5日間の卒業公演が先週おわった。
 卒業公演の配役が決まってからは、毎日、朝から夜遅くまで練習で、バイトすらできない生活で、満足なものも食べていないらしいと次男から聞いたので、夕飯食べがてら望年会でもやるかと話を持ち出した。
 21歳から26歳まで。既に声優としての経験をもっている人も、初心者でこの9カ月泣き笑いしてきた人も……。
 彼らがこれからどうなっていくのか、とても楽しみだ。この9カ月が人生にとって、大きなプラスになることは間違いない。

 夢を追い続けるのはいいことだ。そして挫折することもいいことだと思う。全部を人としての肥やしにするぞという心意気さえあれば、何がどうなってもちゃんと生きていきるだろう。

 私も心安らかで、前向きな毎日を送るという夢を追い続けていきたいと思った。
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何が楽しくってこういう年賀状……

 どうにか、年賀状を書き終えた。
 昨年いただいた年賀状と喪中ハガキを見ながら書くのだけれど、いつも思うのは、おそらく何も手を加えていないであろう既成の印刷に、パソコンの宛て名印刷の年賀状。
 お正月にもらう時にも、こういう年賀状はいささかウンザリする。ご本人が元気なのかも分からない、何が去年一年あったかも分からない……。送る方も、送られるほうも、まったく楽しくない。

 せめて、自分の近況やら、抱負を手書きとはいわないから、一緒に印刷してもらえると、ありがたい。

 仏さまなら、かなりオリジナリティあふれる年賀状を書くと思うのだが……。
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防寒閻魔

 どこの誰かわからないけれど、冬になって閻魔さまにマフラーを巻いてくれたのは四年前のこと。
「粋なことする人がいるもんだなあ」と思った。
 春にマフラーを取り外して洗濯してこの時期に再び巻いてさしあげることにしている。

 一日に五十人以上の人が手を合わせて、水をかけてお参りしている閻魔さま。

 想像上の人物というより、ちゃんと人格を重ね合わせてお参りしてくれているのだろうと思う。
 日本全国に数多(あまた)閻魔さまはおられるが、密蔵院の閻魔さまに愛着をもってくださる方は多い。
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スウェットは着たことがない

 私はスウェットを着てくつろいだことがない。
 お寺はいつ人が来るか分からないからでもある。
 いわゆる部屋着は着ていられないというわけだ。
 お風呂に入って、「これにて本日の待機時間終了」となって、はじめてパジャマを着る。あとは寝るだけだからである。

 地震を経験したことのある人は、逆にパジャマではなく、夜中に外に飛び出しても比較的保温効果があるスウェット(私の時代はジャージと言っていたが)を着て寝るそうだ。これも一理ある。

 やはり生活習慣なのだろうか。スウェットは私にとって、運動着なのである。運動もしない部屋で着るものではなく、いわんや寝る時に着るものでもない。--おお、こういうのをコダワリと言うのだな……。
 コダワリの中には、ケジメという領域がある。私の場合はケジメなのかもしれぬ。自分に対するけじめである。
 人はそれぞれ、色々なコダワリがあるのだと思うが、ことケジメという範疇では、どんなケジメを持っているのだろう。

 今年一杯は、そんなことを会った人に手当たり次第、聞いてみうよか……。

 スターウォーズのダース・ヴェーダーもコダワリの人であり、ケジメの人という設定だったな……。
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異国からの笑顔

 私は一度も行ったことがないのに、カンボジアの子供たちから二カ月遅れで誕生日のデカイカードが届いた。
 昨年夏に密蔵院に3泊した孤児院の子供たち、豚小屋が出来た村の子供たち、教室はあったけど、コンクリートの床ができて雨でも快適に勉強できるようになった子供たち、スラムの横の食堂の台所からトイレを別な場所に作った子供たち……。

 皆さんが『心の大そうじ』を買ってくださったおかげで、カンボジアに少しですが笑顔がふえました。┏〇"┓。
 現地で活動している信頼できる若い日本人の仲間のおかげです。

 5年ほど前に、アンコールワットへ行く予定でしたが、政情不安定でタイから入国できなかったのですが、来年は彼らに逢いたいと思います。

 できることを少しづつ……。
 心を決めて早く動いてしまえ!。言いかえれば「良いことするための行動力」を表す密蔵院の本尊さまのお不動さまは、手を合わせる人にそんなことを教えてくれるような気がします。
 
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『ちゃんとした話を聞く会』

 今年も大勢の若者がさまざまなイベントで、我が家同様に使ってくれた密蔵院……。
 お礼の意味で大掃除をしようという企画が昨日だった。
 13時集合で15時30分まで、10人の先発隊が外回りやトイレや客殿を徹底掃除してくれました。
 次いで、普段はイベントの打ち上げで、ヘベのレケになって、駄洒落ばかりを言っている住職の、坊さんらしい話をちゃんと聞いてみようという企画。
「ちゃんといしている時の住職の話」なのか「住職のちゃんとした話」なのか、多分両方の意味だと思う。

 もともと集まっている若者が「勝ち組、負け組」なんぞはまったく概念になく、カンボジアの子供たちのボランティアや、アメリカ横断ツアーなんかに参加する、明るく優しい心の持ち主ばかりだから、今更「慈悲について」なんて話をする必要もない。
 それでも、「楽しく生きる」だけをモットーでは世の中生きてはいけないから、初日の出を拝んだのなら、大晦日の夕日にも手をあわせようね、などと浪曲口調まじえての60分法話。

 そして、みんなで望年会の準備をして、いざ、いつもの打ち上げ的食事会……。今回のイイダシッペの森源太くんもしっかりギター持参で、愛娘を膝に載せて歌うやら、騒ぐやら……。総勢19名の楽しい一晩となりました。
 源太は今朝高松へ、夜liveをやって、23日にカンボジアへ行くのだそうだ。奥さんは赤ちゃんをつれて今朝、カンボジアスタディツアーの引率役で成田からカンボジアへ。

 とにかくみんなイキイキした顔をしている……。励まされるのはいつも私のほうだ。
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泊まったついでに庭掃除

 18日、ご詠歌と聲明liveをしている間に日が明けた。
 聲明liveで、コラボレーションしてくれたのは『輪』の二人。ギターとジャンベで、元気な歌と演奏を披露してくれる。
 私が出展していたフリーマーケットで知り合ってから5年の付き合いになる。座間と大磯から駆けつけてくれる。
 お坊さんの聲明と、元気な歌と……何ら違和感がない4時間だ。

 ジャンベを叩いているツルちゃんは「19日に日本橋でliveがあるので、ゆかりちゃん(奥さん)と泊めてもらっていいですか」と言うから、「おお、望むところだ」と返事をした。
 聲明が終わって寺に戻り、午前2時まで楽しく話をし、翌日は夕方まで時間があるというので、庭掃除を手伝ってもらった。二人で嬉々として中庭をきれいにしてくれた。ちょうど植木屋さんも入って植木の手入れをしてくれていた。

 職人技で見事な手さばきで槙を刈り込む姿に二人とも驚嘆している横で、
「こうして、お正月の準備をするんだよ」と言った。20才代後半の夫婦とは言え、二人とも年中行事には興味津々の感性をもっているので、職人技に見とれると共に日本人の豊かな感性再発見だったことだろう。
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