水波の如く
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明後日の大行事の為に、塔婆を書いている。ご主人を亡くした奥さまが自分の名前ではなく、成人した子供の名前で塔婆をあげるケースは少なくない。ご自分は別の機会にご自身の名前であげているのだが、この法要の塔婆は子供の名前であげるのだ。「忙しくてお墓参りにもなかなか来られない子供に功徳をつませておこう」という親心でもあり、陰徳でもある。「成人したら自分の名前で塔婆をあげるべきだ」という論があるのは知っているが、「しかし、これはこれでホンワカとしていい」と思いつつ、筆を進める。ある日、お参りに来た子供が、知らぬ間に自分の名前で塔婆があがっているのを知った時、親の積んだ功徳が水波のように広がっていくはずである。
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